- Amazon.co.jp ・本 (804ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041092033
作品紹介・あらすじ
始まってしまった。
そんなはずは、なかった……のに、どうして。
今年の〈もう一人〉は、誰――?
多くの犠牲者が出た1998年度の〈災厄〉から3年。
春から夜見北中三年三組の一員となる生徒たちの中には、3年前の夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。
〈死者〉がクラスにまぎれこむ〈現象〉に備えて、今年は特別な〈対策〉を講じる想たちだったが、ある出来事をきっかけに歯車が狂いはじめ、ついに惨劇の幕が開く!
相次ぐ理不尽な“死”の恐怖、そして深まりゆく謎。
〈夜見山現象〉史上最凶の〈災厄〉に、想と鳴はどう立ち向かうのか――!?
綾辻行人が満を持して放つ、渾身の1200枚!
感想・レビュー・書評
-
何年も前から呪われている夜見山北中学三年三組は、「“死”に近いところにある」という。
“災厄”がない年も、始まって止まらない年も、途中で止まった年もあるとか。
毎年このクラスでの“対策”がある。しかし今年はこんなことを言い出した生徒がいた!
「本当に“対策”はそれだけでいいんでしょうか」
そこで今年度の“対策”には、一つ大きな変更が加えられることになった。
……という時点で嫌な予感が的中した。
しかし最後の最後であの人が出てくるとは!最後まで引っ張られた。ずるいよ〜綾辻先生(-_-;)
また肝心な時に携帯電話が繋がらなくなったり、ザザーと雑音が入って聞き取りにくくなったりする。この現象に、またかよ!とイライラしたが、これはホラー小説であるから…と自分に言い聞かせた(-_-;)
だいたい何十年間も三年三組に災厄が起こっているのに、学校は立場上、公式には認めていない。この学校は廃校にするしかないんじゃない?生徒の命を守ってくれ!等、言いたいことはたくさんある。でもこれは物語であるから…とまたもや自分に言い聞かせた^^;
とにかく黙って綾辻先生に付いて行くしかない。
作者あとがきによると続編の構想があるらしい。そして恐らく最終作になるとか。楽しみに待とう。
-
-
ヒボさん、800ページ読了お疲れ様でした。
やれやれ〜“厄災”は止まった〜!と思ったら…。
この表紙の絵もそういうことか!と納得しました。
...ヒボさん、800ページ読了お疲れ様でした。
やれやれ〜“厄災”は止まった〜!と思ったら…。
この表紙の絵もそういうことか!と納得しました。
それにしても、“もう一人”は本人にも分からないって酷いですよね。私も今、ここに生きていていいのか、ホンモノのアタシか?って、変になりそうです。
あと最初に対策として決まるあの彼女、最初から信用ならなく気に入りませんでした。やっぱり放棄したっ!(ꐦ ・᷅ὢ・᷄)…ピキッ..2023/09/09 -
ワーッ、なおなおさん怒ってる((((;゚Д゚))))
確かになおなおさんが怒るの気持ちは理解出来ます。
個人的には自分が死んでいることを本...ワーッ、なおなおさん怒ってる((((;゚Д゚))))
確かになおなおさんが怒るの気持ちは理解出来ます。
個人的には自分が死んでいることを本人がわからずに普通にそこにいることが怖かった
カタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ
自分の存在自体、疑ってしまいますよね(汗)2023/09/09
-
-
面白さと淋しさの一冊。
今年度が“ある年”だった。
またしても災厄は訪れるのか、それをくいとめられるのか、概ね予測がつく箇所はあれど、まさかこのまま終わるわけがない800ページ。
案の定 まるでクリアな水面に落ちる黒い一滴のような不安感、波紋のように広がる不安感。
そして、……どくん。に何度も自分の心音が呼応するこの感覚がたまらなかった。
思い出して…この言葉に何度も危ういバランスを覚え、早く地に足をしっかり着きたい気持ちとまだ読み終えたくない気持ちとで心は揺れて大忙し。
今回も面白さと微かな淋しさを味わえて大満足。 -
事件で人が殺されるのは「ミステリー」なら、「災厄」で人が死ぬのは「ホラー」だろう。
本シリーズ前作の「Another」と「Another エピソードS」を読んでいないと、本作の登場人やら背景がわかりずらいと思う。そして、これらを既読の方なら気づくだろう。○○が△■であることを。もちろん仕掛けはそこにとどまらない。「災厄」は止まずに続いていくのだが、途中でその仕掛けがわかってしまった(星マイナス1個)。本シリーズがお好きな方なら、秋の夜長にお読みください。
本書は800頁もあり、その分厚さにびびってしまうかもしれない。しかし、会話文が多く行間も空いており、非常に読みやすいので心配御無用!。それと単行本なので版が大きく、表紙絵がコワいです。 -
綾辻行人7年ぶりの長編新作です。
待望の続編だったので、期待しすぎた感じが影響しないといいなと思いつつ読み始めましたが、、、。
そんな心配は全く無用で、Anotherの世界にどんどん引き込まれてゆき、早く読んでしまいたい気持ちもあったのですが、それももったいなくて、ゆっくり噛み締めながら味わいました。
「AnotherエピソードS」の比良塚想が今回の主人公。
彼が2001年、夜見北中の3年3組の一員になり「ある年」だった場合「いないもの」を自ら引き受けます。
エピソードSでの想を思うと、読み進めるうちに想の思考や態度から自ずと先を想像してしまうのですが、そんな甘い推理通りには進みません。
3作目ならではの展開がさらに待ち受けており、期待を裏切りませんでした。
怪しいなぁとか、この展開、嬉しいなぁとか、さすがホラーと思うような不気味でゾワっと鳥肌が立つシーンもありました。
Anotherは「記憶」がメインで、今回はその改竄の瞬間の世界も感じられます。
学園ホラーであり、青春、ミステリー、読後は毎回切なくなり、この思いをどうしようと本を閉じます。
大好きな綾辻行人の綺麗な表現と世界観に浸れて、心を洗浄していただきました。 -
最高に面白かった。
800ページ越えという圧倒的物量での攻撃であったが、ほぼ2日で読み切ってしまった。まさに一気読みである。
本書は前作『Another』の直接の続編。主人公は『Another エピソードS』で主要な人物であった比良塚想である。
本書を読んでいると背中に這い上がってくるゾクゾク感はなんとも言えない。前作『Another』よりもホラーよりに振ってきたといってもいいかもしれない。
しかしそこはミステリー界の大御所綾辻先生である。最後はしっかりとミステリー調に仕上げてくる。大満足である。
前作『Another』で最大の謎であった『もう一人』をあえて序盤で読者に示してしまうなど
え、じゃあ、これからどうするのよ?
と読者を疑問の渦の中に叩き込むも、しっかりと別のミステリーを用意してあるところが心憎い。脱帽。
はっきり言って前作『Another』よりも面白いかもしれない。おすすめである。 -
綾辻行人7年ぶりの新作はミステリーホラーの金字塔「Another」の続編だった。800ページの大ボリューム!まさに時間を忘れて堪能した。満足である。お馴染みのキャラも再登場して、ファンを喜ばせてくれる。
舞台は山間の地方都市・夜見山の夜見山北中学校。1972年の春、三年三組のある生徒が不幸な悲劇に見舞われて以来、この学校の三年三組は、数年おきに〈災厄〉と呼ばれる現象が起きるようになった。すなわち、毎月一人以上、このクラスの生徒及び関係者が、病気や事故で無惨に死んでいくのである。
しかも、災厄のある年のこのクラスには、知らない間に死者が生徒の中に紛れているという。記憶も記録も改竄され、周りはもちろん、本人も自分が死者だとは気づいていない。この災厄に対抗するため、中学校では密かに、ある申し送りがなされていた。死と生のバランスを保つべく、生徒の中から〈いないもの〉を選抜し、本来あるべき生徒の数に戻すのである。効果があれば、死の連鎖は止まるはずなのだが…。
ホラーとはいえ、そこは本格ミステリの大御所・綾辻行人なので、呪いですらもどこか論理的。その辺りは私好みだが、注釈無しのカオスなホラー好きには向かないかも。
アニメ化もされた人気シリーズに物語説明は不要かも知れない。とはいえ、前作からだいぶ経っているので、シリーズを読み直すことをお勧めする。かくいう私はぶっつけで読んで、結構忘れていることに気付いた。まあ7年ぶりだし。そして、もしまだシリーズを読んでいないのなら、ぜひ1作目からどうぞ!
Anotherもいいけど、館シリーズも読みたいです、綾辻先生! -
今回もやっぱり面白かった。エピソードSを読んでない人は、そちらを読了後にこちらを読むのがいいと思う。
もうすでに次作が楽しみ。早く出版されないかな。 -
さすが5年もかけて連載されていただけあって
単行本の重さは鈍器
「エピソードS」で小学生だった想くんが、夜見北中の3年3組の生徒となり、〈ある年〉に巻き込まれてしまうお話。
半分読み終えるくらいまで、何となくダラダラと進んでいく感じがあり 途中ちょっと飽きてしまった。
けど、今年の《死者》がわかった時
「え?この子ってあの子なの!?」と。
「Another」をきっちり覚えている人は、始めから《死者》が誰なのかわかった状態で、また違った読み方が出来るのねーと思った。
後半は 終わったと思われた『厄災』が、終わりを見せず さらに加速していく展開で楽しめた。
千曳先生は、なんだかたいした活躍も無くって感じだったかな。恒一はちょっとお兄さんになってたねぇ。
-
面白かったです。
続編ですが、前作を知らずとも読めると思います。
前作知っていると…違う感覚で読めますね。
自身はAnotherもAnotherエピソードSも読み返した上でしたので、踏まえている内容がどう展開していくのかを見ていくのが非常に楽しかったです。
また、Anotherらしい事件にゾクゾクさせられました。
本は800ページの長編ですが、途中でだれることもなく一気に読むことができました。
著者プロフィール
綾辻行人の作品






この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。






こんばんは!
わかります。私も物語とわかりつつ、つい、こんな学校なくすしかないやん?誰が子供を通わせるのよ?と突っ込んじゃ...
こんばんは!
わかります。私も物語とわかりつつ、つい、こんな学校なくすしかないやん?誰が子供を通わせるのよ?と突っ込んじゃいます。笑
良かった!私だけじゃなくて。
ついでに言うなら、三年三組の事情について、家族に話...
良かった!私だけじゃなくて。
ついでに言うなら、三年三組の事情について、家族に話しちゃいけないじゃないですか。そんな!子どもが転校したくても親に言えずに悩むなんて可哀想…(;_;)こんな災厄、酷いよ綾辻さん!
マリモさんの「〜〜やん?」がカッコイイいい!こちらの言葉だと「〜〜じゃん?」になるのかな。どうでもいいですね^^;
そんなルールもありましたね!学校って、生きるか死ぬかみたいな苦悩を抱えて通うところじゃないですよねぇ。舞台の大前提に不満が漏れ...
そんなルールもありましたね!学校って、生きるか死ぬかみたいな苦悩を抱えて通うところじゃないですよねぇ。舞台の大前提に不満が漏れてしまいますね。昨今の少子化がすすんで、早く3組がなくなりますように。(しかし学校統合により復活しそう)
語尾は全然意識してませんでしたが、突っ込むときはつい口癖みたいなのが出ますね。笑