1984 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2021年3月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784041092453

作品紹介・あらすじ

1984年、世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉という3つの国に分割統治されていた。オセアニアは、ビッグ・ブラザー率いる一党独裁制。市中に「ビッグ・ブラザーは見ている」と書かれたポスターが張られ、国民はテレスクリーンと呼ばれる装置で24時間監視されていた。党員のウィンストン・スミスは、この絶対的統治に疑念を抱き、体制の転覆をもくろむ〈ブラザー連合〉に興味を持ちはじめていた。一方、美しい党員ジュリアと親密になり、隠れ家でひそかに逢瀬を重ねるようになる。つかの間、自由と生きる喜びを噛みしめるふたり。しかし、そこには、冷酷で絶望的な罠がしかけられていたのだった――。
全体主義が支配する近未来社会の恐怖を描いた本作品が、1949年に発表されるや、当時の東西冷戦が進む世界情勢を反映し、西側諸国で爆発的な支持を得た。1998年「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」に、2002年には「史上最高の文学100」に選出され、その後も、思想・芸術など数多くの分野で多大な影響を与えつづけている。
解説・内田樹

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

全体主義が支配する近未来社会の恐怖を描いたこの作品は、情報統制や監視社会の息苦しさをリアルに伝えます。読者は、現実世界と物語の境界が曖昧になるほどの圧倒的な描写に引き込まれ、自由や個人の権利について深...

感想・レビュー・書評

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  • ディストピア小説の名作『1984』を初読です

    なにやら『オーウェル『1984』を漫画で読む』なんてものが、ひまわりめろんさんの本棚にはあるようですが、あれは一旦なかったことにして頂きたい
    大丈夫、問題ない「過去は変えられる」

    いやもうなんか自分が生きている世界と本の中の世界「どっちが現実?」って思わせるほどに圧倒的でした
    圧倒的な文章で脳がねじ伏せられる
    もう拷問に近い読書体験でした
    最終的には私もビッグ・ブラザー愛してます(洗脳されとるやないかーい!)

    はい、最後に訳者田内志文さんのあとがきから非常にハッとさせられたことを引用します
    『新訳』ならではの現象なんですが、初めて邦訳されたとき「hate」は多少の違和感を残しつつも「増悪」と訳されていたんです
    それがこの『新訳』では「ヘイト」と訳されているんですね
    それは日本社会に「ヘイト」が定着しているからで、そのことについて田内さんは以下のように書いています(以下「あとがき」から引用)

    〜「ヘイト」はポリティカルな意味合いを持つ外来語として日本に定着し、「増悪」との間に明確な意味の違いができたといえる。今やSNSを覗けば目にしない日がないほど頻繁に使われているような常用語となったわけだが、このような新たな概念や、「ヘイト」という言葉で表すべき感情、そして行動が日常的なものとして浸透したというのは実に悲しい事実だと感じさせられてしまった。〜

    全くその通りです

    • 土瓶さん
      それにしてもいろんな表紙が付く本だなぁ
      それにしてもいろんな表紙が付く本だなぁ
      2024/02/03
    • ひまわりめろんさん
      ひとりディストピアか!
      ひとりディストピアか!
      2024/02/03
    • ひまわりめろんさん
      表紙
      それだけ多様に受け止められる物語ってことやんな
      表紙
      それだけ多様に受け止められる物語ってことやんな
      2024/02/03

  • この小説は
    情報統制され、行動や言語、考え方や欲望まで
    全て管理され監視される様子が最後まで続き
    ずっと息苦しかった

     子供達がスパイになって両親を訴えたり
     嘘が歴史になり真実になったり
     不適切な表情 不適切な寝言で思想犯罪者
     として罰せられたり
     黒が黒だったことを忘れて黒が白だと
     心から信じる能力が求められたり   

    恐ろしすぎます

    今の自分の正しさが正しさでなくなり
    正しくないことが正しくなる世界
    そんな社会に身を置いたら本当に正しい事を
    正しいと言うことができるだろうか
    強大な権力に忖度して
    自分の価値観を変えてしまうかもしれない
    抗える自信がない

    それでも 自分の脆さや弱さにしっかりと向き合わないといけないと思った

    この息が詰まる恐ろしい小説のような社会が
    近しい未来現実になるかもしれないから
     

  • 1948年に書かれているのにいまでも通用する内容で先見の明がある 海外の作品は翻訳するとどうしても本来の文学的な微妙なニュアンスが落ちてしまうとおもってあまり読まないが、これはこれだけ歳月が経っても読まれているだけあって読む価値がある

  • 監視社会を描いたディストピア小説。『ビッグ・ブラザー』が支配する世界では、寝言や表情、頭の中までもが徹底的に監視下に置かれ、過去も都合のいいように書き換えられてしまう。こんな状況の中でとうてい生活できるものではない。読んでいるだけでも、常に誰かから見られているという息苦しさでだんだんと辟易してしまうほどだ。前半は動きがあまりなくまだマシだったが、後半はかなり過酷な展開へと変貌をとげる。とにかくはやく解放されたい、そんな気持ちにさせられる読みごたえ十分の重たい小説だった。

  • 「予言の書」としての『1984』 - 内田樹の研究室
    http://blog.tatsuru.com/2021/04/27_0844.html

    1984 ジョージ・オーウェル:文庫 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000045/

    • goya626さん
      おお、表紙がマグリットだ。
      おお、表紙がマグリットだ。
      2021/05/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      goya626さん
      マグリットの「人の子」。タイトルとは違い顔が見えないのが、非人間的でオーウェルにピッタリ!
      goya626さん
      マグリットの「人の子」。タイトルとは違い顔が見えないのが、非人間的でオーウェルにピッタリ!
      2021/05/03
    • goya626さん
      なるほど!
      なるほど!
      2021/05/04
  • 海外文学の癖が好きな人は是非って感じ。

    昔書かれた未来のディストピアの話だけど、その仮想未来自体が今となっては昔なので、別世界という意識で読めばどっぷりです。
    不条理な時代背景がどこか村上龍の5分後の世界みたいでハマりました。

    意外な人間模様であったり思考と現実が入り乱れたりと後半畳みかけます。

    前半はよくある世界観を伝えるべくちんたらめ。(仕方ない)

  • 1984年、世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉という3つの国に分割統治されていた。オセアニアは、ビッグ・ブラザー率いる一党独裁制。市中に「ビッグ・ブラザーは見ている」と書かれたポスターが張られ、国民はテレスクリーンと呼ばれる装置で24時間監視されていた。党員のウィンストン・スミスは、この絶対的統治に疑念を抱き、体制の転覆をもくろむ〈ブラザー連合〉に興味を持ちはじめていた。一方、美しい党員ジュリアと親密になり、隠れ家でひそかに逢瀬を重ねるようになる。つかの間、自由と生きる喜びを噛みしめるふたり。しかし、そこには、冷酷で絶望的な罠がしかけられていたのだった――。

    面白かった。監視社会の中での相互不信がもたらすディストピアが描かれる。名作と言われるだけあって、とっても考えさせられる内容でもあった。今の社会もプライバシーと安全のバランスなどの問題視されていてそういう点で読める古典がすごいと思った。

  • 「自由というのは、二足す二は四だといえる自由だ。それが認められるなら、他の自由はすべておのずと付いてくる。」(本書より)

    今こそ読まれるべき小説だと思います。


    凄い引力です。
    読んでいるうちにいつの間にか『1984』の世界に降り立っています。

    食堂で不味いジンを飲み、家に帰るとテレスクリーンに見張られるのです。

    逃げ出すことや反逆は不可能です。なぜなら思想警察が全てお見通しなのですから。

    どうすればいいのでしょうか?
    狂った世界では狂うしかないのではないのでしょうか。

    カンタンです。物語なので本から目を離せば、読み終わればこの世界からは脱出できるのです。

    しかし…
    はたして本当にそうでしょうか。



    読み終えて…
    『1984』の世界はわれわれのすぐ隣に存在することに気づくとになります。
    作者は人間に対してここまで絶望していたのか、それとも「こうあってはならない世界」と、人類に希望を託したのか…

    答えは自分で見つけるしかなさそうです。

  • 天変地異でも起こらない限り決して崩壊することがないような完全に支配された希望なきディストピア世界の物語。

    終盤にはまさかのどんでん返しもあり楽しめた。

    ナチスドイツや北朝鮮、ポルポト政権下のカンボジアの様な国や時代を連想させる部分も多く、読んだ後に世界について、社会について考えたり話したりしたくなる作品。

  • む、難しかったです(汗)
    まず、世界観を理解するのに四苦八苦。そして中盤以降の太字のゾーンは理解する為に足りない頭を頑張って働かせるせいか、5ページもしないうちに眠気に襲われました。
    読むのにめちゃくちゃ時間がかかった作品
    陰謀論はこの本が元に?という部分が多かった
    そして、もはやどのような世界が人間にとって幸せなのかは考えたくなくなりました
    疲れた、、、

  • 最近SFにハマってるという話をしたら、Cさんが「1984は間違いない」というので読んでみた。

    間違いなかった!!

    監視社会のディストピア的な世界を描いているが、
    退屈になることなく引き込まれるように読んでしまった。

    - 思考を狭めるために、言語を改変する(ニュースピーク)の話
    - 権力を手段としない目的とするビックブラザー
    - 上流、中流、下流で逆転させないように徹底的に民を監視し、弱体化させる戦略
    - 拷問の末の最後

    など見どころ、考え所満載の作品だった。
    素敵な作品ありがとうございました!!

  • 名作は読んでおかないとと思い以前にハヤカワ版を手に取ったことがあるものの序盤で挫折してしまっていた1984(ハヤカワ版では一九八四年)。新訳が出ていたことを知って読み始め、前半はそこそこ時間はかかったものの、無事読破。

    全体主義国家が統治、監視している社会を描いたディストピアもので、国家を支配する党に対して密かに疑問を持ち反感を抱いているウィンストンが主人公。

    中盤までは退屈に思うこともあり面白かったとまでは言えないが、これが1949年に刊行されたことも踏まえると名作と言われることにはとても納得。現代にある一部の監視国家のことを予言しているかのようだった。

    その中では、言葉の幅を狭めていく(ある単語を無くしたり、ある単語の意味を削ったり)ことで国民の思想の幅を狭めるという設定が面白かった。その手法を解説している「ニュースピークの諸原理」が本編後に付録として付いているがそこまで練られていることに感動した。

    暗い内容ではあるものの、他のディストピア作品にも触れたくなった。

  • 「現実」は「真実」と言えるか、
    「現実」は操作されていないと誰か自信を持っていうことができるか

    ナショナリズムの醜さと利用する為政者の見え透いた嘘、それを実現させるのは、自ら喜んで操作される立場になろうとするものたちの存在が故。

    支持率の高いプーチン
    あのトランプを再選しようとするアメリカ国民

    兵士や兵器を行進させ自国の強大さを鼓舞し、他国を威圧することが、唯一の手段とする為政者たちがいるのは、そこに熱狂して手を振る国民の存在があるから。

    「1984」は1949年にジョージ・オーウェルにより書かれた〈ディストピアSF〉小説の代表作。

    作中の「テレスクリーン」による情報操作は「スマホ」に流れる「ネットニュース」や「SNS」からの情報のようで、「小説著述機」「作詞機」などは、現代における「生成AI」を連想させる。
    既にハヤカワ文庫で翻訳されたものが、市場に多く出回っており、今更ではあるがカドカワから新訳出版された。

    名作だけに「新訳」のたびにその世界観に圧倒される。
    特に、終盤の拷問の描写、ウィンストンとオブライエンの問答は圧巻。

    「真実は虚偽であり、虚偽こそまさに真実である。」

  • 以前から読もうと思いつつ後回しにしてきた作品。
    前半「気送管」とういう言葉が出てくる。主人公の机まで筒状に丸められた書類を「送る」ための管らしい。これ、何かの映画で観たことがある。「情報が流れてくる管」だ。以後、初めての作品なのに、いろいろな場面で既視感があった。自白を強要するための拷問や、全体主義の恐ろしさなどを描いた各映画の各場面が思い浮かんだ。直接的ではないにせよ、「1984」は広範囲にわたって影響を及ぼしているのではないか。

    本書の刊行は1949年。その時点で「1984年」という未来を描いているという。最初錯覚があった。今自分が読んでいる2023年よりも先の話に思えたのだ。「テレスクリーン」がネット画面の進化形に見えるし、人の気持ちまでくみ取る機能がAIの作業にも思える。

    また、未来である1960年代から1970年代に大粛清があったこと、国の上層部だけが富を独占し大多数の国民が貧しいこと…。地域によってはすべて現実ではないか。著者の予知能力のすごさに震えがくる。

    おそらく1984年に読んでも震えるだろうな。その当時読んだらどんな読後感になっただろう。若き日に読まなかったことを少し後悔した。

  • ディストピア作品というのを初めて読みました。こういった作品は社会的な問題や現実の悪化に対する警告や批評として用いられることがあるそうです。この作品も政府の監視と個人のプライバシーの侵害を描くなかで、個人の自由や民主主義の危険性について警告しています。

    徹底的な監視や拷問や洗脳などの管理下においても「人の心の中にまで入り込めやしない」とジュリアが言い切ったシーンが印象的でした。彼女はとても強かに生きていて、そんな彼女の態度と言葉にジョージも、読んでいる私も勇気付けられました。
    ところが最後の結末。人の心も砕ききって都合の良いように再生させてしまう政府の恐ろしさよ。実際、洗脳ってこういうふうに行われるんだろうなとリアル味がありました。

    『夜と霧』の中でフランクルは「生きる希望」を説いていましたが、過酷な状況下でそれを保つのは本当に難しいことなのでしょう。それでも生きる希望を持つ人たちが革命を起こしてきた歴史はあるわけで、その真実に希望を抱きつつ、中国ではごりごりの監視システムが浸透してきているけど...大丈夫なの?と思ってしまいます。

    表紙はルネ・マルグリットの「緑のリンゴで隠された男」で、マグリットのコメントによると、「 私たちが見ているものは、一方で他の事を隠してしまいます。私たちはいつも私達が見ることで隠れてしまうものを見たいと思っている。人は隠されたものや私たちが見ることができない事象に関心を持ちます。この隠されたものへの関心はかなり激しい感情の形態として、見えるものと見えないものの間の葛藤となって立ち合われるかもしれない。」
    ジョージが「方法はわかるが理由がわからない」と情報を得ようとするところとリンクしています。

  • 全体主義国家によって分割統治された近未来世界の恐怖を描いた、ディストピア小説の金字塔ともいえる名作。
    1950年に出版されたので、その時から30年後の世界であるわけだけど、2020年の今こうして読んでもすごく”新しい”と思わせてくるところに、この小説のもつ魅力があるのだと思う。きっといつどの時代に読んでも、「こうなるかもしれない」という寒気を伴う予感をはこんできてくれる。自由がなくなるのではなく、自由という概念そのものが無かったことにされる世界。

    主人公のウィンストンは真実省記録局の下級役人として、歴史資料の改竄業務を行っている。
    スローガンは【過去を支配する者は未来を支配する。今を支配する者は過去を支配する】。
    こうしたイングソック理念のもと思想警察の監視によって厳しく思想統制される社会の在り方に疑問を持つウィンストンは、反政府組織〈ブラザー連合〉の存在に希望を抱きながら、真実と記憶を留めるため密かに日記をつけている。
    味方か敵か分からない人々との危うい交流を深め、姿を消された革命家・ゴールドスタインによって書かれた禁断の本を入手し読み耽るところで、物語は急転直下。
    どうしてかは分からないけど、私は読みながら希望のある結末を思い描いていたんだよね。味方は実は大勢いて、彼らと結託して明るい未来を開拓してくれると。
    最後まで読んで半ば放心状態で本をとじ、なんて平和ボケしていたのだろうかとショックを受けた。象徴であるはずだった美しい悠久の珊瑚は、いとも容易く砕け散ってしまった。

    「ビッグ・ブラザーが見ている。」
    なんだかこの言葉が、昨今のコロナ禍で聞き覚えのあるような気がしてならない。新しい生活様式、ソーシャル・ディスタンス、コロナ自警団、自粛警察、五輪強行、耳に新しいワードが脳裡に浮かんでは消えていく。
    これらと全体主義とを結びつけて考えるわけでは決してないけれど、でも現在の一人一人の行動原理が社会の同調圧力を強めていって、やがてその先に生まれ得るものを想像すると、この本を読み終えたばかりの私は幾分言葉に詰まる。恐るべきドアが遠くにぼやけて見えるような、気がするような。

  • 完全に名著。

    1948ってあんの?ねえな。

    たぶん、いま、最初のクライマックス。
    貰った本(真理が書かれてる本)を読んでる描写
    香港、ダーウィン、ブラザヴィル、タンジールを結ぶとひし形になってるんだって。
    3つの世界がここの労働力を争ってずっともめてる。


    いや、なんか女とセックスするとこも山場だったか。


    なんじゃこりゃ
    幼いころの幸せな記憶と、罪の意識
    青年、仕事。そして情事。
    摘発。そして、拷問。愛していた人を、今まで通り愛せなくなる。
    老後。わけわからん委員会でどうでもいい仕事をする。どうでもいい人たちと。
    そして完全に洗脳されて、それが完成しビッグブラザーを愛したところでところで射殺される。


    オブライエンサイコパス過ぎるだろ。
    自分は国家というより大きな有機体の一細胞にしか過ぎない。と考えつつ
    2重思考の完全無欠の体現者


    希望があるとするなら、それはプロールたちのなかにある!
    逮捕される寸前が最も美しい瞬間。
    そっから恐ろしすぎるわ

    ああ、
    ウィンストンもジュリアも、2人とも、恒久的な二重思考の状態に入ったのか。
    魂の崩壊への控えの間。
    互いを愛することはもうなく、ただビッグブラザーを嫌悪し、同時に愛することができる
    ようになったのか。

    会社で仕事してるときも、2重思考。
    さらに社内不倫してたとしたら、設定にぴったり。
    それが摘発して拷問されて洗脳されて会社を愛するようになれた結果首を切られるストーリとしたら、こわい。
    職制が心の中に入ってくると言うことだ。こわい。

  • スミスのように国家転覆を考えながら生きたいと思わないし、ジュリアのように国に対する反抗心を持ちながら生きたくも無い。
    (唯一、芯を持って生きるジュリアの生き方は良いと思うし自分もそう在りたいと思えるが…。)

    どの登場人物の生き方も参考にしたくない。

    単純に、誰もが”ホントの意味での自由”の下で生きられる世界を望みます。

    「監視社会」とか良い題材だなとか思って手に取ったけど、怖すぎる。戦争が起こるとこうなるのかな。
    歴史から学んでくれ。

  • 本小説は70年以上前に書かれたものらしいが、今現在の、デジタル化された個人情報管理、フェイクニュース、公文書改竄、監視カメラの普及やSNSによる誹謗中傷(ヘイト)などを目にするにつけ、現代が1984で描かれた世界に近づいて来ているのではと空恐ろしく感じる。

  • この本は1949年にジョージオーウェルによって刊行された「1984」の日本語訳版である。同タイトルは何度も日本語訳がなされてきたが、これは2021年に訳された最新訳である。そうとは知らず、「1984」のタイトルの中でも表紙に惹かれ本書を手に取った。あとがきにも記載されているが、それまでの最新であった2009年訳版から「hate」の意味が変わっており、それによって本書の世界観の理解が深まったことを考えると、このタイミングで読めてよかったといえる。

    さて、内容についてだが、私が政治に明るくないのもあり、筆者が表現したかった内容をほぼ理解できていないだろう。海外の書籍は漏れなく文章が堅いため読むのにエネルギー要するが、本書は〈党中軸〉や〈二重思考〉などの造語も入り混じるため、さらに難しい本になっていると言わざるを得ない。おそらく私のような読者のために、訳者によるあとがきや解説が差し込まれているのだろう。

    印象的なのはやはり〈テレスクリーン〉の存在だ。常にカメラとマイクによって人間を監視し、プライベートを奪う。しかし登場人物たちはそれが産まれた時からあるものと信じ、時には欺こうとする。読者も読み進めるうちにテレスクリーンの存在に慣れていく。なるほど、あとがきにもあったが、現代社会がこのディストピアに近づいているというのはこういう私のような疑わず受け入れる人間がいるからなのだろう。テレスクリーンほどではないが、現代にはカメラとマイクを持った人間が溢れかえり、犯罪やルール違反、時には正しい行動であってもネットにあげて公衆の目に晒し私刑を実行する。近からずとも遠からずだ。そしてスマートフォンはテレスクリーンのように使用者への情報を制限している。

    全体を通して作者が何が伝えたかったのかを考えると、「こんな未来にしてはいけない」ということだろうか。最後ウィンストンはビッグ・ブラザーに敗北する。誰がなんと言おうがあれは敗北なのだ(反論するのは登場人物だけであろう)。当初は独裁者ビッグ・ブラザーを打倒する話かと思っていたが、実際はもっと悪い、一個人で打倒など到底無理な相手だった。それでも心までは屈しない、そんな展開だと思っていたが、敗北するのだ。「こんなディストピアには一縷の望みすらない。こんな世界にしてはならない」それがジョージオーウェルの伝えたかったことなのだろう。しかし、現代は彼の思想とは逆行しているような気がする。せめて私の心だけは屈せず、「2足す2は4である」と言える人間ありたいものだ。

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著者プロフィール

1903-50 インド・ベンガル生まれ。インド高等文官である父は、アヘンの栽培と販売に従事していた。1歳のときにイギリスに帰国。18歳で今度はビルマに渡る。37年、スペイン内戦に義勇兵として参加。その体験を基に『カタロニア讃歌』を記す。45年『動物農場』を発表。その後、全体主義的ディストピアの世界を描いた『1984年』の執筆に取り掛かる。50年、ロンドンにて死去。

「2018年 『アニマル・ファーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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