- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041092682
作品紹介・あらすじ
生まれながらに特殊な「感覚」を持ったジェルジュは、オーストリアの諜報活動を指揮する権力者の配下となる(「天使」)。特殊な「感覚」を持つ工作員たちの闘いと青春を描く、姉妹篇2冊をまとめた決定版。
感想・レビュー・書評
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戸惑いの「天使」と、手に汗握る疾走感の「雲雀」。
話がいきなり飛んで、多数の人物の名が入り乱れたため「天使」を読み終えた時は混乱をきたし、星2だと感じていたが「雲雀」の中盤からどんどん話と登場人物が収斂してきて最後の100ページは一気読みだった。
ストーリーは抜群に面白いが、文体、構成、いきなりの登場人物名などから、読み手を選ぶ小説かもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第一次世界大戦前からハプスブルク王朝崩壊とその後までのオーストリア=ハンガリー帝国を舞台に、人の頭の中を覗いたり触ったりできる特殊能力を具えている間諜の話。
特殊能力は置いておいても、歴史の陰にはこんな間諜の働きがあったんだろう。彼らは好きに仕事を辞められないし、後の時代に生きる私の感覚では、時代に翻弄されたと思いがちだ。
でも読みながらその時代の中に入り込んでしまうと、ただ選んだやり方で生きただけなのだと感じた。働いたり恋愛したり、敵対する相手がいたり友達が出来たり、何も特別なことはない。
上手くいけばニヤッとするけど、生き残れるのか、というざわざわした気持ちがずっとついて回る。ラストが好きだ。 -
主人公は『感覚』という異能が使える。
相手の心を読んだり、相手を動かしたり、相手の心と頭脳を壊したり・・・
そんな彼はオーストリア帝国の間諜として働く。そして舞台は第一次世界大戦のヨーロッパ!!!
主人公ジョルジュのサクセスストーリーと言ってしまっては言葉が軽すぎるかもしれないが、読んでて痛快なのは間違い無し!
本書の著者の作品は二作品目になるが、油断していると放り投げられてしまいそうになる文章使いは読書疲労は貯まるものの読み切った後の達成感は 計り知れない!
なんだか知らないが賢くなった気分になれます! -
舞台は第一次世界大戦前後のヨーロッパ。
サイキック集団が跋扈する魑魅魍魎の中を泳ぐように生き、したたかに漂流するゲオルクエスケルス。
登場人物が全員オーストリア人とかロシア人とかだから名前が覚えにくい事おびただしい。
人物相関図付けてあげようとは誰も思わなかったのか。
何回もコイツ、誰だっけ?と読み返した。
でも読み返すことで面白さは倍増する。
ギゼラが最後の最後に出てきた時は快哉を叫んだ。
初登場から一体何年経ってる設定なの?
そしてちゃんと結ばれるのね。
ハッピーエンドなんだ。其れにも吃驚。
読み応えあります。
読んだら疲れます。でも心地よい疲れです。
500頁以上有りますがオススメです。 -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/556734 -
私には、わかりにくい小説だった。第一次大戦の頃のドイツやオーストリア、ロシアなどが舞台だが、世界史の苦手な私には、今一つ状況がつかめなくて残念。セリフも時々誰なのかわからなくなってしまった。
この時代の雰囲気をイメージできないと、無理かなぁ。 -
ある青年の青春と恋をまぁこんなにとっつきにくく書けるなんて凄い!!
深謀遠慮渦巻く奇奇怪怪な物語
疲れたー
著者プロフィール
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