鹿の王 水底の橋 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041092927

感想・レビュー・書評

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  • 鹿の王1〜4を読み終わってから読んだ方が絶対に良い。東洋医学と西洋医学が上手く混ざっていて、どちらが優れている劣っているとかではなく、両者の良いところをちゃんと表現している。そこに政権争いの話が絡み、人間の欲望も表現していて濃密でした。

  • 正直、自分は前のミツツアルの物語より読み応えがあって面白かった。
     

  • 途中まで読んでいて完全に上下巻だと思い込んでいたぐらい一冊なのに深みのある医療ファンタジー。前作に世界観をきっちり描いているからその分スッキリとしている。水底の橋というモチーフが凄くしっくりとくる作品でした。一見繋がっていないし、渡ることはできないが、水の底では繋がっている。そして、かつては水の底ではなく繋がっていた。そのようなモチーフがとてもよく合い、よかった。ただ前作でも思っていたが、主人公がいまいちよく分からない性格で、これはわたしとの相性かもしれないが、脇にいる人々が輝いてみえた。

  • 読んでいる途中はホッサルに感情移入しながら読んでいたけれど、読み終わった時、私の中で印象に残ったのは、ミラルの生き生きとした後ろ姿だった。

  • 美しい文章に、ミラルの美しく逞しくもある心。すっかり魅了されました。

  • やっぱり上橋さんの描く物語は、小説の世界の素晴らしさを改めて感じさせます。何といっても世界観がいい。全く架空のファンタジーの世界ですが、見ているように情景が思い浮かびます。医学の宗派を巡る対立と政治的な陰謀とが絡まったストーリー。政治的な部分は、少しややこしく感じましたが、それをおいても十分楽しめました。互いを認め合ってお互いの技術を高めるとか、自分のいる世界から思い切って飛び出してみることって素晴らしいなぁと思ったストーリーでした。

  • 今回の水底の橋が指すモノが残念ながらわからない。
    ホッサルが泣くシーンはとっても心重かったです。
    なんとなくずっと蹴飛ばしていくんだろうと思っていたので。
    ラストは鹿の王と同じく、ここ?!というところで終わりでした。いろいろ妄想してしまう。

  • 鹿の王の主人公の一人、天才医術者ホッサルのスピンオフ作品。オタワル医療や医療への考え方について祭司医に熱く語るシーンがよかった。伏線も綺麗に回収されていってお見事。

  • 伝説の病・黒狼熱大流行の危機が去った東乎瑠帝国では、次の皇帝の座を巡る争いが勃発。そんな中、オタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医の真那に誘われて恋人のミラルと清心教医術発祥の地・安房那領を訪れていた。そこで清心教医術の驚くべき歴史を知るが、同じころ安房那領で皇帝候補のひとりの暗殺未遂事件が起こる。様々な思惑にからめとられ、ホッサルは次期皇帝争いに巻き込まれていく。『鹿の王』、その先の物語!

  • ホッサルを軸に描く、本編より少し先のお話。 思想や診察方法、死への考え方等の違いによって対立する2つの医術。 どちらにも良いところはあるが、価値観の違いをすり合わせるのは難しい。 折り合いをつけながらやっていくしかないのかなと感じた。 ミラルの逞しさから明るい未来を感じられて良い。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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