あしたの華姫

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041093016

作品紹介・あらすじ

姫様人形のお華は、真実を語るともっぱらの噂。遣い手の月草は一介の芸人に過ぎないが、地回りの親分から娘を守るよう頼まれてしまい――!?”まことの華姫”が江戸の事件を解き明かす、傑作シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 「まことの華姫」に続く2作目。
    真実を語るという評判がある人形の華姫が活躍?
    操る芸人の月草は、何かと事件解決に駆り出される羽目に。

    両国の小屋で美しい人形を操り、芸を見せている月草。
    一見頼りなげな若者だが、人形の華姫の評判は高く、熱心なファンで「お華追い」と呼ばれる追っかけまでついている。
    腹話術でやり取りをしているわけなのだが、華姫はまるで生きているとしか思えない、月草とは別人格の洞察を見せるのだ。

    にぎやかな両国の町を仕切っている山越の親分と娘のお夏が麻疹にかかってしまった。
    看病に行った月草とお華だったが‥

    山越の親分が病気になったせいで、跡目が話題になり、親分の息子ではないかという者が現れる。
    お夏に婿を取るかどうかという話にも。娘のお夏はまだ13歳で、結婚するにはさすがに早いが、縁談が起きるには当時としては早くもない。

    お夏の姉の元いいなずけが、行方不明に。
    お夏に疑いがかかり‥?
    山越の親分にこき使われ、ぼやきながらも事態を収拾していく月草。
    お夏はおてんばだけど無邪気でまだかなり幼いが。
    娘に甘い親分にも、心に期するところがある‥のかも?

    話の雰囲気や表紙の絵から、お華のことは生きているかのような姿を思い浮かべてしまいます。
    月草の前身からして、文楽のような人形なんでしょうけど。
    文楽の人形も目の前で見たことがあり、それは地方公演のロビーで挨拶させてもらったのです。
    お人形に近づいて頷きかけられると、これが生きているとしか思えない感覚になりました。
    あの不思議さ、作者もご存知なのかな?なんて思います。
    楽しみなシリーズ☆

  • +++
    百万の人々が暮らす江戸でも随一の盛り場、両国。その地回りの親分山越に息子がいたと発覚し、にわかに跡目争いが持ち上がった。娘のお夏も、頭の座を狙う陰謀に巻き込まれ…。お夏を守るよう命じられたヘタレの芸人月草が、“まこと”を見通す姫様人形お華と、西へ東へ駆け回る!
    +++

    待ちに待った第二弾である。一見頼りなさそうな月草と、追っかけも多く華やかな木偶人形の華姫、そして、両国の地回りの山越親分と娘のお夏との関係も相変わらずだが、月草が山越親分に使われる頻度は増している気もする。そして、華姫なしには何もできない月草なのも相変わらずで、ついつい忘れてしまいがちだが、華姫が話すことは、腹話術師である月草の言葉なのだということもまた真実なのである。今回は、13歳になったお夏の婿取り=山越親分の跡目は誰か、というのが大きなテーマになっていて、それに絡んでさまざまな厄介事が起こるが、お夏に婿取りはまだ早いし、跡目候補に関しても、山越の胸の中では、筋道はできているような気もするのである。続編でたぶんその辺りがもっと明らかにされるのでは、とひそかに思っている。いろいろと愉しみな要素の多いシリーズである。

  • 両国の小屋で、人形使った話芸で身を立てている月草と人形の華姫。シリーズ2作目です。

    今回は、両国を仕切っている山越親分が体調を崩したことがきっかけで起こった跡目問題に絡む短編5作品。

    月草は弱そうに見えるけど芯が強く、跡目問題に絡む山越親分のちょっと無茶な依頼に答えていきます。
    小屋での人気者の華姫には、お華追いというファンたちがついていて月草の力になってくれます。

    今回は、山越の跡目問題に絡むお話で、山越の娘のお夏13歳も華姫の友達としてたくさん登場です。

    月草と華姫の次が楽しみ。

  • 前作のことは、ほとんど覚えていなかったけど、問題なく楽しめた。
    なんとも頼りない月草に、彼が操っている(はずの)人形の華姫。
    ことが起こった時、<真実を見抜く目>を持った華姫の口を通して事件が解決に導かれる。腹話術で語っているのは月草のはずなのに、月草が気付いていなかったことも華姫が語るのだからおもしろい。
    両国を仕切る山越の親分が、強面なのに13歳の娘お夏にはてんで弱いのもナイス。お夏の婿取り問題も絡めた親分の跡取り問題。隠し子騒動まで勃発しててんやわんや。お華追いのみなさま、大活躍の巻き。楽しかった!
    ぜひとも続きを読みたいシリーズ。

  • 月草と華姫のコンビが再び登場。山越の親分の跡取り問題に繋がる数々の難問を解決するよう、なぜか命令されてしまう月草。いくら厄介ごとに関わるのが嫌だとしても、これは逆らえませんよ……。というわけで例により華姫の手を借りて奔走する月草。彼ってヘタレキャラではあるのですが、芯はしっかりしてるし実にカッコいいんだよねえ。ま、突き詰めて考えれば聡明で強気な華姫も彼の一面なのですし、当然か。
    今回特に活躍するのが「お華追い」たち。なるほど、この時代でもそういう形のファンっていそうだよね、と納得できます。人海戦術と情報収集能力が凄すぎる! 今回の物語における事件は解決したものの、まだまだ厄介なことは起こりそうな雰囲気なので。彼らの活躍をまた見られるでしょうか。楽しみです。

  • 月草がどんどん事件に巻き込まれていくのが面白かった。

  • 真実を語るという“まことの華姫”お華と、操る月草のコンビが、
    事件を解決する、お江戸時代劇ミステリーの2冊目。
    ・お華の看病・・・麻疹に罹った山越の親分とお夏。
         看病した後、長屋に戻った月草が発見したモノとは?
       親分の前にも或る人物が・・・本復祝いの前に起こる大騒動!
    ・二人目の息子・・・本当の息子の事情をネタに、乗り込んできた
            親分の息子の偽者の企みをどう退けるのか?
    ・お夏危うし・・・姉の元・許嫁、正五郎が行方不明に。
           お夏に疑いがかかるが、予想外の場所に彼は居た。
           しかも、この事件は、お夏の将来にも影響を与える。
    ・かぐや姫の物語・・・かぐや姫の物語の貴公子たちの如く、
           お夏の婿の座を争っているという噂が起こる。
          その男たちの正体は?月草とお華、お華追いの活躍。
    ・悪人月草・・・山越の親分に挑む岡っ引きの小住。お華が敵方に
          回ったと、周囲の者たちを惑わせる。しかし、
          その裏には悲しい真実が潜んでいた。
    前作は月草の過去が中心の話でしたが、今回は山越の親分の
    跡目争いがメイン。親分が病に罹ったことで、周囲では跡目を心配、
    或いは狙う者が現れます。しかも、親分の娘・お夏はまだ13歳。
    親分にとって可愛い娘の将来にも関わってきます。
    そんなこんなで現れる事件の数々。些か強引に、山越の親分から
    事件の解決に手を貸すように頼まれ、手下じゃなくて芸人なのに
    奔走する月草と木偶人形のお華。気苦労が絶えないなぁ。
    気弱な月草。聡明なお華の言葉は彼の言葉・・・だろうけど、
    お華自身に人格が宿っていそうな不思議感は、今回も健在です。
    それにしても、お華追いの機動力には、びっくり!
    野郎ばかりかと思ってたら、女性やご隠居までいるんですね~。
    もしお夏が恋を知ったら・・・続編が楽しみです。


  •  読み終わるとタイトルの意味がよく分かる。
     今回は月草さんがやたらとこき使われる(?!)回であり、次期親分に揺れる回。華姫追いたちの活躍が今回はかなり多かった感。それほど前回よりも華姫の人気が高まってきているってことなのかも(客層も広いようだし)。
     途中ヒヤリとするところもあったけど、なんとか……!ほんと月草さんがやたらと苦労しているし、ただの芸人以上の働きしてて寧ろ臨時手下扱いになっているのでは。。。
     続いて欲しいけど、どうなるのかしらん?

  • 華姫と月草のお話の続きが読めるのが嬉しい。華姫は木偶人形で、操る月草が話しているのだけれど、華姫の言葉はマコトを伝えると言われている。華姫の声で語る時は、事の本質に切り込み、時として辛辣なことを言うのに、月草は臆病で情けなくって、その掛け合いが面白くて、本当に華姫が話している錯覚を覚える。芸人として出ている小屋主の山越とその娘のお夏にふってかかった後継者騒動に巻き込まれ、解決に奔走する。後継者になりたい人も色々で、全部で5つの短編が入っていて、それぞれ面白いけど、私は「かぐや姫の物語」が好き。華姫ファンのお華追いやカミさんたちが活躍するところも好き。

  • シリーズ第2弾。
    両国を仕切る山越親分が体調を崩したことがきっかけで起こった跡目問題に絡む5つの短編からなる。
    お夏が誰と沿うことになるのか、それによってまたどんな問題が月草に降りかかってくるのか、次も楽しみ

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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