- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041093023
作品紹介・あらすじ
「自分で着られない」「どこに着ていくの」「間違いを指摘されたら恥ずかしい」――寄せられる悩みの数々にこたえ、その人なりのスタイルを応援する、実用リストも充実の群流きものエッセイ!
感想・レビュー・書評
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婦人誌か着物雑誌の連載かと思いきや書き下ろしだった。
「きものを自由に楽しむための初心者応援エッセイ」とあるが
ある程度の知識を持っていないと、読んでいても何が何やらになってしまいそう。
かくいう私も「なんでもない日に着物で過ごす」のに憧れて、気付けを習ったり着物を買い揃えたりしたけれど、今ではすっかり箪笥の肥やし。
いつかは整理しないとならないのだろうなーと
読んでいて後ろ向きな感想を持ってしまった(自業自得)。
[図書館·初読·7月5日読了]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
着物はハードルが高い。
着物を着るとき何かとハードルになってくる「着物初心者のお悩み」に群ようこが丁寧にコメントしています。
群ようこの知人たちの家に眠る古い着物を復活させるお手伝いをしている章が面白かったです。大学生の娘さんが家で20年眠っていた着物を紐解いて、あれこれ選んで、そのうちお母さんの方も着物が着たくなって... やっぱ着物っていいよね。
着物の織りや柄の名称がいろいろ登場し、コーディネートをするシーンも楽しそうですが、文章だけだと全くイメージがつかないのが残念。
知人の「着物を着られない理由」をインタビューしている章も。お金持ちが多い印象。だいたい祖母のおさがりとか、浴衣でもちゃんとあつらえたりしている。「もっぱらリサイクル着物中心です」という私のような知人はいないもよう。
憧れの着物を買うために貯金を0にする時もしばしばだった若い頃の話や、本を見ながら毎日着付けの練習をしたり群ようこと着物の原点がわかる一冊です。
肌着などいろいろなグッズを試すのは相変わらず。 -
文筆家である群さんの本、本当に久しぶりに読んだ。
知らなかったけれど、日常的に着物を着ていて、着物に関するエッセイや小説なども多数執筆している彼女が、着物を着たいけどよくわからない、という女性たちに向けて書いた一冊だ。
使うといい便利アイテムや、着物ってこういうもの、という説明などがあるのだけれど、うーん、これを読んで着物への敷居が低くなったかというとそんなこともなく、なんとも言えない気分になった。
読み終えて思ったのはやはり着物というのは簡単に着られるものでも買えるものでもないし、買って着続けるのであればそれなりの覚悟や気持ちがないと難しいな、ということ。
結局は洋服に比べるとどうしたって嗜好品だし贅沢品だな、としごく当たり前のことを思った。 -
着物を着る人のリアルが描かれていて、面白い。
けれど、知れば知るほど、こんなに大変な想いをしてまでなぜ着るのか?と疑問が膨らむ。
呉服業界の旧態依然とした商売のあり方が、
消費者を余計に疲弊させているようにも感じる。
どうかよりよい形で、
和服文化が継承されますように。 -
前半は著者が着物の悩み相談に答えている形で構成されている。
最初は?っとも思ったが、着物を着てみたい...と思う自分に置き換えて読んでみると腑に落ちるところもあり、興味深く読み進む(一気読み)
その回答や対策も興味深く、勉強になる。
後半は著者の着物との出会い、そして楽しみ方
ちょっとした着付けの工夫などが丁寧に書かれていて、「まだ着物興味あり」の状態の私でも理解できる。
著者が手にとって使ったもの、利用しやすかったものが店名、価格も合わせて載っているので(和装品てやっぱり高いのね!)よかった。
着物の専門用語の註釈も後頁に載っていし、巻末ガイドとして
・イラストできものの基本
・肌着・着付け小物一覧
・お店、書籍
も紹介されている。
初心者や興味あり...
の私としてはなんだかそそられる内容であった。 -
着物が着たいと思っている人に、ハードルを下げさせてあげようという本。
とはいえ、やはり女性の場合はなかなか難しいんだな、と思ってしまう。
旅館の浴衣並みに、少ない道具と手間で着られるものならいいのに。
普段に着物を着ることへのあこがれはあるけれど、
本を読んでも、じゃあやってみようというふうにはなれない。
男性の方がまだ用意するものが少なくてぱっと始められそう。
以前読んだ群さんの1年間毎日着物を着るエッセイ、また読みたくなった。 -
着物好き作家群ようこさんの周りには着物の相談をしたいという知人友人が押し掛けるらしい。 その顛末記と、群さん自身の着物遍歴が綴られる。
友人たちが着物を着られるよう、それこそタンスの整理からコーディネート指南、お直しやお手入れのアドバイスまで、お店まで同行したり、お宅に上がって丸一日潰したりと献身的にお手伝いする群さん。しかし、先祖代々のタンス在庫の山と格闘し、晴れの日やおばあちゃまの遺品を着られるようになるまでには沢山の障壁が。
立派なお宅には着切れないほどの着物があると、群さんをお呼びした時点で若干自慢臭も漂うものの、やはり、現代のライフスタイルに合わせなくては使いこなせるものではない。
おばあちゃまの着物をアバンギャルドに着こなす自信のある美大生とか、お金に余裕のある独身のキャリアウーマンなどがポンと気に入ったものを買って揃えるか。
ワンルームだと置き場すら一苦労。
クリーニング代だけで万札が飛んでいくなんて、今の女子には無理ってもの。
苦難の道は続くのだが、着物を着た時の楽しい気持ちを軸に、下着やらお手入れやらも含めて手間を厭わない根性が必要のようだ。
着物の写真がないのがとても残念な本。 -
群さんの着物好きは別のエッセイで幾度となく書かれている。今回はなんと着物だけのエッセイで知識がプロ並みでした。着物にハマるってこういう事なんだなぁ、と。これを読んで着物が身近になった、とか着物を着ようとは私は思わないのですが、友人が着物好きなのでこのエッセイの事を教えてあげようと思いました。