鶏小説集 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年6月12日発売)
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本棚登録 : 616
感想 : 51
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041093078

作品紹介・あらすじ

似てるけど似てない俺たち。思春期のゆらぎと成長を描く(「トリとチキン」)。死にたがりだった漫画家が描く、エピソードゼロとは?(「とべ エンド」)。肉と人生をめぐるユーモアと感動に満ちた短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 2話でレンの親父が来るとは。タスキがけかなぁと思って次は誰かと思い読み進める。同時期の気持ちが手に取って分かるのがいいね。息子を心から好きになれない、大人になったら思いっきり俺を捨てろよってなんだか全然共感出来ず。学校という世界で息子は戦っている、思った以上に辛い事ばかりなんだよ。昔とは違うって思う、自分でももし今生まれたら大変だろう、SNSとか下らないものに絡まれて気にして、まるで顔色見て生きる自分がいるのでは。ファミレスで10人とかでお茶飲んでる高校生が無言でSNS、時折会話する、あの光景は異常

  • 「鶏」がテーマの短編集
    それをテーマに、こんなに愉快なストーリーをいろいろ生み出すなんてサスガだと思う。

    読みながら人のつながりが見えてきて嬉しくなりました。登場人物の別の顔、人間模様を楽しめるのがいい。
    軽い読み心地の短編だけど、ちゃんと坂木ワールドを楽しめました。

    著者の作品には思わずクスリとなるおもしろさがある。坂木さんの文章が好きだなぁって思ってたけど、
    登場人物にしゃべらせてるセリフが好き!
    キャラクターが好きなんだ!
    …って読んでて、ふと思った。

    『子供ってのは、奇跡のタイムマシーンやぞ』

  • 読了。話の中に鶏肉が絡んでくる連作短編集。毎回同じコンビニの揚げチキンが出てきて食べたくなりました。これは2弾目だったようなので、第1弾の豚肉集も読みたい。

  • 久しぶりの坂木司さんの短編集。

    お安い鶏肉料理と人生模様。
    なかなかに皮肉が効いていて面白かった。
    コンビニの料理もそれなりにおいしいのだけど、私はあまり食べないしな~。(上品ぶってるとかじゃなくて、食べたいけど、家族が嫌いなので食べられない

  • 201027読了。
    短編集かと思いきや、登場人物がら繋がってたりと読んでいくのが楽しかった。
    あげチキ食べたくなる。

  • 鶏料理を軸にいろいろな人の視点でつなぐ連作短編集。あれ?さっきちょろって出てきた人だ!となると、次は次はとどんどん読み進められます。シリアスなところもあるけれど、暗くなりきってないというか、小さく光は見えるなって印象。それが良かったです。みんな良い人っのは違うけれど、悩む姿にみんな生きてるって思えた。やはり坂木司、好きです!

  • 肉小説集に続き、今度は鶏。
    今回も鶏肉料理が毎話出てきますね。
    短編集ですがどの話も少しずつ繋がりがあるので前の話にちょっと戻ってみたりしながら読みました。
    「丸ごとコンビニエント」が個人的には好み。
    結局先が気になって一冊一気読みでした。

  • 肉シリーズ第2弾。
    各小編は少し切なくて暖かく、それぞれが緩やかに繋がっているところも良い。

  • 一部屋一部屋のぞいてって、気付くと家全体把握してる感じ。こういう短編集好き。
    すごくモヤモヤするけどわかりやすい悪もいない。ぶつけるところが鶏肉って微妙過ぎてとても人間らしい。

  • *塾友のレンと俺は、似てるけど似てない―夜のコンビニで出会った少年たちの葛藤を描く(「トリとチキン」)。我が子を好きになれず悩む父親が、たった1人だけに打ち明けた本音とその答えとは…(「地鶏のひよこ」)。他人の意見に振り回され、疲弊する漫画家が思い出す、彼のデビュー作を生み出した強烈な友人(「とべエンド」)。トリドリな味わいの全5編*

    どこかにはありそうなお話だけど、ちょっぴりやるせなく、切ない側面を見せてくれるような連作短編集。

    親子だけど、なんだか合わない…ってことも世の中にはあるだろうな、もちろん。
    けれど、よそ様の子を「夢の息子」って思わず言ってしまう状況、なんて切ないんだろう。親にとっても、子にとっても。
    最後はゆるーくふわっと希望が垣間見えるような終わりだけど、なんとなく寂しさが拭えない読後感でした。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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