旅を栖とす

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 226
感想 : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041093801

作品紹介・あらすじ

バックパックを背負って詩人が飛び込んだ
世界の国々――10年を辿るエッセイ!

ゾウの頭の上でその可愛さと揺れにメロメロ、失恋を引きずるダメンズと友人になったタイ王国、
サハラ砂漠から日本のラジオに生中継。
パリ、路上の賭け事で大勝利のはずが…。
下北沢で自由を愛する人々に憧れる。

タイ、カンボジア、ベトナム、台湾、フランス、
北欧、スペイン、モロッコ、
奄美大島、東北、長野、東京……
旅に出たくて仕方ないすべての読者に贈る15のエッセイ!

感想・レビュー・書評

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  • 商品には値段がついていて、買い物をするとお釣りをもらう。
    お釣りは1円単位で、絶対にくれるし、足りない、ごめんなさい、なんてことはまずない。ましてやお釣りをごまかすとか、あわよくば吹っ掛けてやろう、なんて疑うことは、そう。日本にいたらまずお目にかかることはない。

    でも、外に出ると、値段がついていないことが普通だし、お釣りが(空港であっても)飴玉ででてきたり、ごまかされたり。

    それでも、旅先で仲良くなったら。気心が知れたら、そんなことはないのね。
    そこまで溶け込むことができるか。そこまで楽しむことができるか。
    トラブルを糧に、敢えてトラブルWelcome、と言って楽しんでいることがわかります。

    若いうちは、やっぱり外の空気を吸って、かいで。いろいろな価値観を吸収するのはいいtことだとおもいます。
    「ガンジス河でバタフライ」はもっともっと飛んでいるような気がします。
    もう、直感でいい人かどうかがわかる、と言い切っています。それは流石です。
    「結局目的は私のお金だったのね、、、」というシーンが出てきます。
    人種差別にもお怒りでした。ちょっとしたことでその国のイメージがマイナスになってしまいます。同感です。

    被災地の旅が最後のほうにあります。
    数百年にいちど、と言われる災害に備えるための工事。はたしてその建築物は数百年の耐用年数はあるのか、その災害が自然災害によるものでないとしたら。

  •  本屋の棚で、目立っていた。コロナの流行でで自由な海外旅行にも行けなくなり、2020年3月、台湾旅行をキャンセルした。旅を栖とす。いいな、羨ましいな、とずっと気になっていた本だった。

     タイ、カンボジア、台湾、フィンランド、フランス、スペイン、モロッコ、ベトナム、熊本、奄美大島、長野、宮城、下北沢。いろんなところに行って、色んなものを食べ、いろんな人と出会う。ああ、旅っていいよなぁ!

     旅日記が好きだ。旅の間って、新しいものに出会って興奮している傍ら、自分と向き合う時間が多くなる気がする。ひとり旅だからだろうか?決めることが多いひとり旅は、自分の価値観と向き合わざるを得ない。友達と行った旅行でも、小遣い帳がわりの日記をよくつけていた。行った先でノートを買い、つらつらと行ったところ、何買った、何食べた、いくらだったと。なぜか夜書いて、一緒に行った友達が読んでた。あの日記たち、捨てちゃったな。今読んだらおもしろかったのにな。

     

  • 旅の楽しさって非現実的でハプニングがあって思いもかけないことがあるそういうところ

    初めて目にする景色や音や匂いといった、いつもと違う空気にじわじわとしだいに包まれていく。ゆっくりとやってくるその感覚が最近はたまらなく心地良い

    深夜特急の女の子バージョンみたいに思った
    映画『プール』観てみます

    内を見るための外
    旅は人生という生まれた時から始まる長い旅の中の休憩

  • 海外旅行に行けないので、本の中だけでも行った気になりたい...!と思って購入。
    最後まで読んだ時、私も旅を終えたような気持ちになりました。

  • コロナ禍だった2020年。旅どころか不要不急の外出も自粛しなくちゃいけない状況で、高橋さんがこれまでの旅について振り返る。

    行先はタイやフィンランドやモロッコ、奄美大島や東北などなど。
    それぞれの場所で感じたことのなかに、高橋さんにとって旅とは何か、ということについても書かれていた。
    新しいものに出会いたいのではなく、新しいものを探す目を開きたい、とか、旅に出たら帰りたくなって、家に着いたら旅に出たくなって、なんて名言がいくつも登場した。
    旅の定義は距離ではなく気持ちだろう、という文言もよかった。

    タイやカンボジアで感じた貧富の差。そして戦争の痕跡。実際に現地で、自分の目で見ないとわからないことってたくさんあるんだろうな。

    宮城の被災した小学校跡地を訪れた高橋さんは、足がすくんでしまったそうだ。
    自分も今月、被災した小学校を見学する予定だ。実際に行ってみて、その場所で自分は何を思うんだろう。何を感じるんだろう。現場で、自分の目で見ておきたいと思っている。
    (牡蠣と雲丹も食べておきたいと思っている)

  • 「旅」に妙に心惹かれる時期であったこと。チャットモンチーのファンであったこと。その2つによって本書を手に取った。
    本当に徒然なるままに旅のあれこれを記したエッセイで、何かを結論づけたいとか、素敵なことを言いたいとか、そういうちょっとわざとらしい所が微塵もなくて、着の身着のまま感じたことを言葉に落とし込んでいる1冊だった。どの章でも、著者の感性の豊かさが伝わってくる。同じものを見ても、感じることは人それぞれ全く違うのだろうなと、当たり前の素敵なことを思い知らされた。
    直近で読んだ別の旅エッセイでも、旅は距離ではなく、気持ちだと書かれていた。旅をたくさんした人ほどそう感じるのかもしれない。
    旅になかなか行きづらい今、日々起こる小さな出来事を見逃さずに、どんな毎日も旅のように心豊かに過ごしていきたいと思った。
    そして旅に行ける日が来たら、まず、東北へ行きたい。

  •  旅に出られない! 旅行したい! という気持ちで旅エッセイを読む。
     この本が面白いのは、私が好きな、旅先での起きたことだけを描くのではなくて、自分の心うちに起きたことについても描かれていること。だからこそ面白い。
     そして、かつて自分が旅した時のことを思い出す。
     この先、旅行に行ける状況になるかはわからないが、過去の旅の思い出は失われないんだなという気持ちになれた。面白かった。

  • チャットモンチーの元ドラマーである高橋久美子さんのエッセイ。私はチャットモンチーのファンだが、著者がバンドを辞めてからの作家活動は特に追っていなかった。たまたま SNS で本書が発売されるというのを目にして、その「旅を栖とす」というタイトルの響きと表紙のデザインに惹かれて購入した。いわゆるジャケ買いというやつだ。
    バンドを辞めてからの約 10 年で旅の様子が書かれており、本書の 8 割が海外編、残りが国内編となっている。ほとんどが私の行ったことのない土地への旅であるが、読んでいるとそのときの情景や著者の気持ちがよく伝わってきた。バックパッカーとしての旅であり、しかも観光名所を巡るというよりは現地の日常をみることを重視している。現地の人とも積極的に交流していて、その土地独自の人生観や経済状況、政治・宗教による影響が書かれており非常に興味深い。自分の日本での生活について考え直すきっかけになったし、日本人は良くも悪くも細かすぎるのかなと感じた。
    日本では考えられないような出来事でドキドキする場面もあったが、全体を通して読んで心が満たされた。読むきっかけとなったタイトルや表紙デザインも含めてお気に入りの一冊となった。

  • 筆者のこれまで行った国々の旅路を、コロナ禍において立ち止まってしまった今振り返っていくエッセイ。

    旅に出た時の楽しい感じだけではない違和感や、もやもや。
    残念な思い出なども描かれている。
    国によって異なる文化は思想、親切の度合いや反対の気持ちなど。

    日本人という、自分というフィルターを通して感じることをありのまま表現されてて、
    あー、旅ってそーゆーことよね
    と思い出す一冊。

    だから本当に旅した気になるし、旅とは何ぞや?と立ち止まることのできる作品。

    海外旅行も解禁になってきた今のタイミングで読めて良かったな。

  • 不確実性を旅の中に積極的に取り込んで、楽しみ尽くしてしまおうという衝動と言うかエネルギーが凄い!
    やっぱり、表現をしたい・実際に楽器を使って表現出来る人の性質?気質?、自分には振り絞っても出て来ないなぁと感心する。表現が自然で率直なので、心にストレートに響く気がする、

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著者プロフィール

作家・詩人・作詞家。1982年愛媛県生まれ。音楽活動を経て、詩、小説、エッセイ、絵本の執筆、翻訳、様々なアーティストへの歌詞提供など文筆業を続ける。また、農や食について考える「新春みかんの会」を主催する。著書に小説集『ぐるり』(筑摩書房)、エッセイ集『その農地、私が買います』(ミシマ社)、『旅を栖とす』(KADOKAWA)、『いっぴき』(ちくま文庫)、詩画集『今夜 凶暴だから わたし』(ちいさいミシマ社)、絵本『あしたが きらいな うさぎ』(マイクロマガジン社)など。

「2022年 『一生のお願い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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