陽のあたる坂道 改版 (角川文庫 い 57-1)

  • KADOKAWA
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095249

感想・レビュー・書評

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  • かなり前に書かれた本だけど、そんなに古さを感じなかった。
    若者らしいこだわりや、迷い、戸惑いなど、それぞれ人は迷いながら、手探りしながら、進んでいくんだろうと思う。
    どれだけ、自分の迷いとまっすぐ向かいあうか?真摯に向かい合うだけ、人は深くなっていけるのではないだろうか?
    一番わからないのは自分かもしれない。だからこそ、いっそう面白いのかも。

    • koshoujiさん
      懐かしいです、この本。
      何十年前に読んだのだろう。
      プロフィールには書ききれなかったけれど、石坂洋次郎は、何冊か読みました。
      そうです...
      懐かしいです、この本。
      何十年前に読んだのだろう。
      プロフィールには書ききれなかったけれど、石坂洋次郎は、何冊か読みました。
      そうですか。今でも古くさくないですか。
      あなたのレビューを拝見し、数十年ぶりに読み返してみようかと思いました。
      2012/03/25
    • sorairokujiraさん
      koshoujiさん
      ブクログって便利ですね。
      私も読書記録替わりにつけています。
      好きな本をたくさん読まれていたので、これからの本選びの参...
      koshoujiさん
      ブクログって便利ですね。
      私も読書記録替わりにつけています。
      好きな本をたくさん読まれていたので、これからの本選びの参考にフォローさせていただきました。
      ただ、人との関わり方の使い方がよくわかっていないのですが。
      私もこの本は薦められて読んだのですが、よかったです。
      2012/03/25
  • 吉永小百合の時代の映画だな〜という印象
    皆気持ちよい人ばかりで、良い読了感
    少し分量が多いなと感じたけどでもたまにはこういうのも良い

  • 昭和31年に掲載された本らしいので、今では考えられないような差別用語や非常識を考慮しなければならないものの、清々しいほどのド直球、青春小説。裕福だが様々な問題を抱えている田代家。そこに家庭教師として、たか子が訪れたことから物語が始まる。まず登場人物の会話がなんかセンスがあるというか、キャッチーでイキイキしているので、性格や個性を際立たせる役目を果たしている。家族、仲間、ぶつかり合いながら、皆が心を通わせていく。ベタだけれどもその様は読後も余韻に浸れるものである。個人的には母のみどりさんがいい味だと思う。

  • 2017/10/18

  • この言葉の言い回し。時代を感じる。気恥ずかく苦しささえ覚える。
    今は、感じたり考えたりしている事がらを、真正面から素直に言葉に置き換えるよりも、受け取る相手の気持ちも自分の気持ちもオブラードに包んで、雰囲気込みで感じ取りあう関係が多いように思うから。
    この小説のこの気恥ずかしい感じは、終戦後の自由を味わい始めた若者独特のものなのかな。

  • 超レトロな会話がとても新鮮。とても世間が狭くてご都合主義で話が進むが,娯楽小説としては面白い! 当時映画化され,主役を石原裕次郎がしたらしいというのを知っていたからか,どうもその顔が浮かんでしまい…あて書き? それにしても人物が面白い。特にすまして陰でめちゃくちゃな雄一〜

  • 何年か前に読んだ作品です。
    <石坂洋次郎>という作家は、
    お付き合いのあるおじさまたちに教えていただきました☆

    この本と出合えてよかったです♪

  • とにかくこの時代が雰囲気が好き。この頃に行ってしばらく生活してみたい。
    今よりちょっとだけゆるいテンポな気がする。


  • /時はたそがれ母よ 私の乳母車を押せ
     泣きぬれる夕陽にむかつて りんりんと私の乳母車を押せ

    という三好達治の《乳母車》が引用されていたことがとても新しい物へと導いてくれたような気がしました。
    陽のあたる坂道、これは石坂裕次郎をイメージして書かれた読売新聞に掲載された小説らしい(残念なことに映画はまだ拝見していない。)
    物語は女子大生のたか子が裕福で幸せそうな経営者の田代玉吉の娘、くみ子の家庭教師に抜擢され家へ田代家へ出入りするところから始まります。
    しかしその裕福で幸福そうな、一見どこにでもありそうな普通の家族にはいろいろな秘密が隠されていて、女子大生のたか子が関わること(それはたか子が望んでしていることではなく、どうしようもない人間関係に付き纏う物のこと。)で、また違った方向へと導かれていく家族たち。しかしその中でも懸命に人生を肯定的に切り開いていく人々の姿に心を打たれます。

    青春小説。
    と一言で言えてしまう爽やかで心満ちていく作品でした。

    (2009.05.09)

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著者プロフィール

石坂洋次郎(いしざか・ようじろう)
1900年、弘前市生まれ。旧制弘前中学校(現・青森県立弘前高等学校)から慶応義塾大学に進学。国文科を卒業後、旧制弘前高等女学校(現・青森県立弘前中央高等学校)に勤務。秋田県の旧制横手中学校(現・秋田県立横手高等学校)勤務時代に『若い人』(33年)『麦死なず』(36年)を発表し、作家としての地位を確立し専業作家となる。戦後は『青い山脈』(47年)が単行本・映画ともにブームとなるほど大ヒットを記録。「百万人の作家」と呼ばれ、流行作家に位置づけられ、作品の多くは映画化された。66年に菊池寛賞受賞。86年に静岡県伊東市の自宅で没。代表作は『石中先生行状記』『陽のあたる坂道』『あいつと私』など多数。


「2020年 『乳母車・最後の女 石坂洋次郎傑作短編選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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