亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 153
感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095553

作品紹介・あらすじ

異世界で母になる。
不妊治療の末、離婚した「私」が見知らぬ少女の母になる――亜ノ国で。
【どんでん返し×異世界エンタテイメント!!】
第54回野間児童文芸賞作家 新作!

柏葉幸子原作『岬のマヨイガ』、2021年8月27日より全国ロードショー!

●あらすじ
不妊治療の末、夫が浮気相手と子どもを作り、離婚した塔子。帰った故郷で見つけた亡き祖父のトランクは、異世界への扉だった。魔力が支配する過酷な世界「亜ノ国」に飛ばされ、塔子は村の娘ムリュの世話係を任される。一目会ったときから、なぜかムリュに夢中になる塔子。六十年に一度城で行われる「六祝の儀」にムリュも参加するというが、それは少女たちが競い合う、命がけの儀式だった。塔子はムリュを守り、生き残れるのか。すべての母と娘に贈る感動の物語。


 「亜ノ国」で六十年に一度行われる、特別な少女「六祝様」を選ぶ儀式。
 村の領主の妻リフェは自分の野望のために、娘ムリュが選ばれるよう画策し、異世界からやってきた塔子にムリュの世話係を任せた。
「ムリュを泣かせないで。涙のあとをつけたまま城に行くわけにはいかない」
 塔子はうなずいて、ムリュのそばへしゃがみこんだ。スミレ色の瞳はもううるんでいる。
「ハリといいます」
と腕をさしのべると、ムリュは素直にすぐ塔子に体をあずけた。
 この日から、塔子にとってムリュは特別な存在となった。
 どんでん返し×異世界エンタテイメント!!

感想・レビュー・書評

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  • 野間児童文芸賞受賞作家・柏葉幸子さんが一般向け小説に初挑戦!どんでん返し×異世界エンタテイメント『亜ノ国へ 水と竜の娘たち』刊行 | 本のページ
    http://bookpooh.com/archives/32231

    1UPクリエイターセレクションvol.139 - わみず | いちあっぷ
    https://ichi-up.net/cs2018/139

    「亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち」 柏葉 幸子[文芸書] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000888/

  • 日本農業新聞2020年1月3日号〜11月3日号掲載のものを2021年7月KADOKAWAから刊行。長編。素敵な語り出しで、導入部の現実世界から亜ノ国への移動と様子の描写が見事で、あっという間に物語世界に取り込まれてしまいました。塔子の幼いムリュへ寄せる熱い想いと献身に引き込まれます。ラストの事件とどんでん返し的な結末は心に響きました。

  • 不妊治療したにも関わらず、夫が浮気相手と子供を作ったことにより、離婚した塔子。故郷に帰って、母の従姉が遺した家を訪ねる。遺言書により、塔子に引き継ぐということで、中を見ていると、何かをきっかけに異世界へ飛ばされた。そこは「亜ノ国」というところだった。どうすれば元の世界に戻れるのか?その鍵となるものはあるのか?塔子の物語が始まる。


    元々柏葉さんは児童文学を中心に活躍されている作家で、今作が初の一般向け小説だそうです。

    異世界ファンタジーですが、どこか児童文学で読んだようなワクワク感や優しさの雰囲気を保ちつつ、不倫や愛憎劇といった大人な要素もあるので、その中間をいっているいんしょうでした。

    軸となるのは、どうすれば元の世界へ戻れるのか?という要素なのですが、翻弄されるまま、その国でのやり方に従順していくので、出口のない暗いトンネルを歩いているかのような間延び感があった印象でした。

    途中から、鍵を握る人物は登場するのですが、なかなか物語が進まない印象だったので、気持ちを持続するのにちょっと苦労しました。

    後半から、亜ノ国だけでなく、塔子の家族にも注目されます。段々と明らかになっていく2つの関係にほぉーと驚いてしまいました。
    ただ、いかんせんと登場人物表はあるのですが、亜ノ国だけなので、塔子の家族構成も書いていただきたかったなと思いました。頭の中で整理しなければならない事が登場するので、ちょっと一苦労ありました。

    結果的に複雑な人間関係で紡いでいく物語でしたが、様々な「愛」の形が描かれていました。「親」と「子」、「男」と「女」。それぞれの背景は違えども、人を愛することには真剣なのが垣間見れました。

    後半にいくにつれて、児童文学にはないような残酷な展開や愛憎劇が繰り広げられていきますが、そこには感動の要素もあって、良かったです。

    どんでん返しかわかりませんが、意外な事実や人物が現れたりと意表をつく異世界ファンタジーでした。

  • 『時空を超えて亜の国へ、明かされた秘密』

    子供向けファンタジーかと読み始めると、不妊治療やら離婚やら、子供に読ませたくない言葉が連なる。読み進めていくと、これは立派な大人向けファンタジー。『亜の国』での出来事は、子供の心で読むと楽しい!

  • 子供を持つということ 愛について
    最後のどんでん返しに驚いた

  • 装幀から児童ファンタジーと思いきや、主人公は不妊治療の末に夫の浮気が原因で離婚した女性。
    そんな背景があるから、亜の国で出会った子どもか愛おしくて仕方ない。

    祖父は別人の成りすましなのか?なぜひらめちゃんが亜の国に?選考の行方は?
    と気になるポイントが散りばめられており、楽しく読めた。

  • 子供ができなくて不倫された主人公が突如異世界へ飛ばされる話です。
    最初に家族の話が私のひいおばあちゃんやらお母さんの叔母やらいろんな家系図が出てきて
    わかりづらいですが、とりあえずそこをサクッと読んでも話がわかるので読めました。
    全体的に面白いというか、続きが気になる~っと読んでたら読み終わっていました。
    話の展開は面白かったのですが、サブタイトルの水はそんなに関係してたかな?と思いました。

  • 現代児童文学の第一線でファンタジーを書き続けてきた著者の大人向けファンタジー小説。
    離婚して実家に出戻ってきた30代の女性が主人公。
    母は強しと言うけれど、子を想う気持ちが暴走して歪んでいく母娘の関係性が哀れでもあり恐怖でもあった。
    旧態依然とした異世界のシステムが露悪的に描写されていて、女性の生きにくさと、だからこその逞しさを感じた。

  • 不思議なお話。現代と異世界のファンタジー。
    2021/11/14

  • 強すぎる感情が破滅のトリガーとなりかねない魔法世界において、執着と表裏一体の愛は必ずしも賛美されない。
    それでも、様々な女たちの葛藤と決着が、めぐりめぐって塔子の背中を押すラストシーンに溢れるものは。

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著者プロフィール

1953年岩手県生まれ。東北薬科大学卒業。大学在学中に講談社児童文学新人賞を受賞、審査員であった佐藤さとる氏に認められ、デビュー作『霧のむこうのふしぎな町』で日本児童文学者協会新人賞受賞。ファンタジー作品を多く書き続けている。『ミラクル・ファミリー』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞、『牡丹さんの不思議な毎日』で同賞大賞、『つづきの図書館』で小学館児童出版文化賞、『岬のマヨイガ』で野間児童文芸賞受賞。他に「モンスターホテル」シリーズ、「魔女が相棒?」シリーズなどがある。

「2022年 『18枚のポートレイト 柏葉幸子小品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柏葉幸子の作品

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