ブロードキャスト (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2021年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784041095560

作品紹介・あらすじ

中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。高校入学後、とある理由によって競技人生を断念した圭祐は、放送部に入部。新たな居場所で再び全国を目指すことになる。

感想・レビュー・書評

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  • 以前でもう止めようと思っていた湊かなえ作品、やっぱり気になって読んでしまった。今回は全くイヤミスではない作品。しかも青春作品。ところどころに散りばめられたイヤミス的要素。しかし爽やかな青春作品を引き立たせるためのスパイスとなっていた。主人公・町田圭祐は中学生で陸上部。駅伝選手として頑張っていたが、数秒差で全国大会に行けず。エースの山岸良太が出場していれば、と悔やむ。良太とともに有名高校に進学した2人だが圭祐が事故に遭い陸上ができず放送部に入る。いじめを扱ったラジオドラマ作品を制作し、彼は成長していった!⑤

  • ☆4.5

    高校の放送部を舞台にした青春小説❁⃘*.゚

    湊かなえさんの作品は初めてだったのですが、とても描写が繊細で丁寧に書かれており、特に放送部の大会の場面では自分も主人公・圭祐たちと会場で一緒に参加しているようなそんなリアルな体験をさせて頂きました!
    時に苦しみながらも、仲間たちと共に目標に向かって乗り越えていく姿が魅力的で感動的な作品でした。

    こちらの作品がとても面白かったので、続編である「ドキュメント」も読み進めていきたいと思います(*´˘`*)

  • とても爽やかな読み心地でした。
    「一冊の本でも、物語のイメージは読み手の数だけある」からこそ、正也の書いたラジオドラマを、放送部員全員で、ああじゃない、こうじゃないと何度も何度も繰り返し練って創り上げていく過程。放送コンテスト(Jコン)で勝ち進んでいくシーン。他校の作品を観て聴いて、気付かされるもの。圭佑の放送部を続けようか、陸上部に入ろうかという葛藤。お昼に非常階段で食べるお弁当など。
    まさに青春でした!
    続く『ドキュメント』も読みたいと思います。

  •  「手段はたくさんあるのに、伝わっていない大切なことがありすぎるような気がするんだ。」
     終章での、主人公、圭佑の言葉。
     中学時代、陸上部で駅伝に打ち込んでいた圭佑は、あと一歩のところで全国大会出場をのがす。高校で全国大会出場を果たそう、と駅伝の強豪校であり、県内有数の進学校でもある青海高校を受験する。しかし合格発表の帰り、交通事故に遭い、陸上を諦めなければならなくなってしまう。そして、入部したのが放送部だった。
     夢中になれるものがあるっていいなぁ。そこから得られるものは大きいなぁ。と、読み進めてきたものの、終章でのこの、圭佑の言葉から「伝えるということ」を考えていた。本当に伝えたいことや伝えなければいけないことを言葉にするのは難しい。
     クラスの女の子への「人が一生懸命に取り組んでいるものを笑ったり、悪口を言ったり…。そんなくだらない会話に加わるくらいなら、嫌われるほうがマシだ。」という言葉は、相手を泣かせてしまう。
     決勝に進めなかった正也へのメールはただのきれいごと。それに気づいて電話する。泣きながら大声で叫んだりして思いを吐き出した言葉がそこにはあった。
     本当に伝えたい「大切なこと」を伝えるには覚悟がいる。伝えたいことを受け止めてもらえる間柄も必要になる。放送部、ということだけでない意味が『ブロードキャスト』にあるのかなと思った。

  • 湊かなえさんはどんなジャンルもうまいなあ
    惹きつけて読ませてくれます
    陸上部と放送部
    真剣に挑む高校生たち

    青春学園小説!とうたっています
    まさにそう

    「伝える」ってなんだ?
    著者からの問いかけです
    続編の「ドキュメント」もおもしろそうです

    ≪ 文字と声 どれで伝える 映像も ≫

  • 中学時代、駅伝に打ち込んでいた町田圭佑は、高校受験の合格と同時に起きた交通事故によって競技人生を断念してしまう。
    虚な表情で高校の新入生オリエンテーションを眺めていた圭佑が出会ったのは、脚本家を目指している同級生・宮本正也。正也に声の良さを買われてスカウトされた圭佑は、彼と共に全国大会に9年連続で出場している青海学院高等学校の放送部の扉を叩くことになる。

    名門校の陸上部で親友と走るという夢を絶たれてしまった圭佑だが、皮肉なことにそのきっかけとなった交通事故がなければ、彼は自分の声の良さに気づかなかっただろうし、放送部の活動とも縁がなかっただろう。
    陸上を愛していた圭介をプロローグから緻密に描くことで、事故にあってからの陰鬱とした日々と、その転換点に出会ってからの彼の成長をより感じることができる。放送部のことを「所詮、文化部」と無意識に蔑んでいた圭佑が、脚本家志望の正也や声優を愛する同級生の久米と出会ったことで起きていく心境の変化は、涙無しには語れない。
    災転じて福となす。私たちは自身に不幸が起きると、すべてがどうでもよくなってしまうことがあるが、視点を変えて見ることで新しい体験のきっかけとなったり、思わぬ発見があったりするだろう。失敗してもやり直せる、ではなく、失敗したことで新たな気づきを得るケースもあることを教えてくれた作品だった。

    イヤミスの女王と名高い湊かなえ氏だが、綺麗な文体はそのままに、さまざまなジャンルを書くことができる作家先生なのだと知ることができた。今後より一層、彼女の作品にハマっていく自分が想像できる。
    次回作である『ドキュメント』も楽しみなので、いずれ読んだ後はこうして感想を綴りたいものである。

  • #読了 #湊かなえ

    放送部の活動内容を初めて知ったかも。かつ湊さんの青春小説とあってすごく新鮮。
    とある理由で陸上部を諦めた町田少年が友人の誘いを断れずに放送部に入部。
    「所詮、文化部」と思っていたのに、周りの思い、活動を通じて突き動かされていく。。
    実は続編のドキュメントの方が先にあって、それを出すには放送部をちゃんと説明しておかないと、と言うことで書かれたとか。コンテストにかけた生徒たちの青春に留まらず、陸上部のある出来事を最後に取材という形で理由を回収。
    ちょっと書いておかないとと言うノリで書ける内容じゃないところがやっぱりすごいなと。
    続編も読まないと。

  • 中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。高校入学後、とある理由によって競技人生を断念した圭祐は、放送部に入部。新たな居場所で再び全国を目指すことになる。
    ----------------------
    私が好きな学園もの。湊かなえさんの作品の中でかなり好きな部類。
    その分?イヤミス度は下がるかも知れないけど
    私にはこれくらいのほうが気分がいい。

  • 湊かなえの青春物語。とても新鮮。結果が残せなくてもいい、失敗したっていい。何かに夢中になって取り組んだ経験が、将来何かの役に立つ。今やりたいことをやろう。

  • 「イヤミスの女王」の異名を冠せられている著者だが、これまでも『山女日記』や『境遇』『花の鎖』など、幅広い作品がある。さらに本作は、王道の青春小説といってもよく、異名は返上といきたいところ。
    交通事故により陸上競技を断念した主人公圭祐が、脚本家を目指す正也から声の良さを買われて放送部へ入部。
    彼は次第にその活動にのめり込み、やがて全国高校放送コンテスト出場を目指す。
    各放送部員たちのキャラもそれぞれ個性豊かに描き分けられ、放送部の活動はこういうものかと読者に表出される。
    コンテストの場面もその場にいるかのような描写に、彼らを応援する気持ちがいや増す。
    続編があるようなので、それも手に取ってみたい。

  • かなえ様といえば、ネチネチドロドロと嫌~な感じのお話と思いきや爽やか青春物
    本当にかなえ様が書いたの?って疑いたくなるような真逆のお話
    かなえ様にこの手のお話は求めてないなぁ、、、

  • 湊かなえらしくない作品。
    高校生の青春を読みたいと思ったら湊かなえを選ばない。
    放送部にスポットを当てたことが珍しいかといえば、最近は文化部の青春を描いた漫画や小説も多いので別に珍しくもない。例えば放送部にかけた青春であれば、有川浩やあさのあつこだともっと良い仕上がりになっただろうし、読んでみたいとも思う。
    作家が特定のジャンルにイメージが定着するのを避けるために従来と異なるジャンルの題材に挑戦するのを悪いとは思わないし、それで多才ぶりを発揮している作家もいる。
    ただこの作品に関しては、読んでみたら「湊かなえにはこういうの求めてないんだよな~」というコレジャナイ感が強かった。

  • イヤミスが苦手で湊かなえさんの作品はあまり読んでいませんでしたが、こちらはイヤミスではないと聞いたので読んでみました。
    こういうお話しなら何冊でも読める!部活、青春と王道の学校モノでしたが、放送部の活動を知らなかったので、興味深く読めました。

  • 湊かなえさんとしては珍しい?ミステリではない青春ストーリー。
    中学で陸上を頑張っていた主人公が、猛勉強の末陸上で有名な高校に受かったものの、合格発表後の交通事故で走れなくなってしまった。この先の高校生活を悲観していたが、ひょんなことから放送部に誘われ、コンクールなどを通じて全く違う世界の魅力を知ることになる…というもの。

    放送部にスポットライトがあてられた物語がとても新鮮で面白かった。ここに出てくるような放送部が身近に無かったというのもあり、どんなことをしている部活なのか全く分からず、入学したての主人公と同じような気持ちとイメージでどんどん読み進めることができた。
    部員で話し合ったり、制作中の描写もリアルで、自分も活動に参加している気分だった。

    周りに迎合したり流されるのではなく、自分の正しいと思ったことや疑問に思ったことを、その通りに実行したり行動を起こして解明する、そしてそれを他者に言葉で伝える、という人間にとって大事なことも登場人物が改めて教えてくれた気がする。

    続編もあるようなので是非読みたい。

  • 湊かなえさんがこんな爽やかな小説を書くんだと驚きです!!!

    青春小説の王道!
    知られざる文化部の全国大会!
    主人公の選択肢!
    イジメとSNS
    高校生らしさと正しい評価!
    尺度の異なる物差に戸惑うか?受け入れるか?贖うか?それとも・・・

    ここで止めよう、ここで止めようと何度も思った結果 気がついたら2:57・・・
    一晩で読破・・・

    相変わらずページを捲らせる技術がすごい!!!

    そんでもって、この話には続編があるらしいです!湊かなえ初の長編シリーズ


    中学最後の駅伝大会で思った結果が出せずに全国大会への出場を逃してしまう圭祐
    陸上強豪校に進学するも まさかの交通事故で足にボルトをいれるはめに・・・
    大好きな陸上に打ち込めず無意味なこれからの三年間を思うと絶望に打ちひしがれていた。
    そんな時 同じ中学校出身の正也に声の良さを買われ放送部に入部する事になる!?!?
    そこには、かつて夢見た全国への道が・・・


    湊かなえ作品とは思えない青春ストーリー!

  • 爽やか〜!!青春!
    正也がまっすぐでとてもいい。
    「ドキュメント」で放送部のその後、早く読みたい。

  • 湊かなえさんといえばミステリー小説のイメージだったので、こんな青春小説も書かれていたのかと驚いた。

    必死に何かに向かって頑張ってる高校生は眩しいし、学生の将来のことまで考えて行動できる先生方が素晴らしい。

  • 湊かなえがこんなに爽やかな青春小説書いてたの知らなかったです。とっても読みやすくて、とっても青春で、嬉しい驚きでした!あまりにも高校生の部活物語だったので冒頭にはられていた伏線をうっかり忘れていたけれど、終盤に突然大人の心理を暴く推理披露があって冒頭の違和感が解け、そこではたと、そうだこれは湊かなえの書いた本!ってなりました笑

    物語は、中学で陸上一筋だった男の子が怪我が原因で高校からは放送部に入るところから始まります。一応文化系の部活なんですが、ラジオドラマづくりに携わり全国大会にチャレンジする1年を過ごす。その中で新たな友情が芽生えたり、新たな関心事ができたり、というストーリー。

    放送部や全国大会って、今まであまり見聞きしたことがない世界だったので、それだけでもかなり楽しく読めました。イヤミスの女王が書いたとは思えないような、わかりやすい人物描写とストーリー。続編もあるみたいで、そちらも図書館で予約しました。さらっと楽しく読める一冊です。

  • アニメシリーズならここからどんどん話が膨らんでいくんだろうなーと物足りなさを感じる1冊だった。それだけ面白かったということなんだろうな!

    青春物語だけどくさすぎず熱すぎない展開が好みだった。放送部の活動内容も初めて知ることばかりで読んでいて楽しかった。

  • 青春ドラマは純粋に面白い。
    特に学園もの、更には部活ものは、お仕事ドラマにも通じるおもしろさがある。

    作者は“イヤミス”で名をあげたが(『豆の上で眠る』が強烈に残っている)、きっと本人は“イヤミスの女王”などと微塵も思っていないだろう。
    スティーブン・キングが“ホラーなんて書こうと思ってない”と言うように……。

    ジュブナイルな学園ものでも、やっぱりどこかこの人の筆圧が浮き出ているところが、やっぱり自分を持っている“プロ”なんだろう。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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