ヒストリア 上 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 54
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095713

作品紹介・あらすじ

第二次世界大戦の沖縄地上戦で家族とすべてを失い、魂(マブイ)を落としてしまった知花煉(ちばなれん)。戦後の闇市で一時の成功を収めたのも束の間、米軍のお尋ね者となった煉は、新天地を求めて南米ボリビアへと渡る。しかしそこも楽園ではなかった。移民にあてがわれたのは伝染病が蔓延する未開の地。呆然とする煉に、米諜報機関CICの魔手が迫る。一方、魂が分裂したもう一人の煉は、若き革命家チェ・ゲバラに出会い恋に落ちてしまった……。

感想・レビュー・書評

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  • 第二次世界大戦の沖縄地上戦で家族とすべてを失い、魂(マブイ)を落としてしまった知花煉(ちばなれん)。戦後の闇市で一時の成功を収めたのも束の間、米軍のお尋ね者となった煉は、新天地を求めて南米ボリビアへと渡る。しかしそこも楽園ではなかった。移民にあてがわれたのは伝染病が蔓延する未開の地。呆然とする煉に、米諜報機関CICの魔手が迫る。一方、魂が分裂したもう一人の煉は、若き革命家チェ・ゲバラに出会い恋に落ちてしまった……。

    主人公の煉が、数々の失敗をしながらボリビアで生き抜いていく話。史実をベースに作られているらしく、沖縄からのボリビア移民も史実であったことをこの作品で知った。2人の煉を通して描かれる当時のボリビア。チェ・ゲバラも何回か出てきて下巻が楽しみに。

  • 2020年10月頃購入後、積読していたが、2021年5月読了。感想は下巻にて。

  • 単行本の時から気になっていたもの。それにしても、文庫化にあたって分冊化され、それぞれが千円もすると、結局単行本と変わらんがな、とか恨みがましく思いつつ。前からうすうす気付いてはいたんだけど、文庫化に際して分冊されそうな分厚い単行本は、もうさっさと買っちゃった方が良いのかも、って改めて思った次第。
    それはさておき、この前半戦。池永作品は3作目だけど、どうしても『絶賛大好き!』とならない理由が、やはり本作にも…。それは、ちょいちょい感じられる会話の不自然さと、行空きもなく唐突に移り変わる場面展開。後者は、識者にとってはむしろ魅力と考えられている節もあるけど、それはいかがなものか、と。とはいえ、突拍子もない物語設定が、どんどんページを捲らせるし、後半の盛り上がりも気になるところだし、面白いには違いないんだけど。

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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