人間狩り (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 132
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041095980

作品紹介・あらすじ

20年前の14歳少年による女児殺害事件犯行映像が闇オークションに出品された――。流出元を探る警察と、私刑を下すべく事件の元犯人を追うネット自警団。二つの正義が重なった時、物語は本当の姿を現す!

感想・レビュー・書評

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  • 犬塚理人『人間狩り』角川文庫。

    初読み作家。第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。

    少年法の壁、正義とは何か考えさせられるなかなか面白いミステリーだった。酒鬼薔薇事件や宮崎勤事件を連想させる事件の20年後に起きた奇怪な事件に端を発し、20年前の事件に翻弄される人びとと間違った正義……次々と連鎖していく加害者と被害者双方の不幸と過去への後悔……

    当時14歳だった少年Aによる20年前の女児殺害事件の残虐な犯行の一部始終を収録した映像が闇サイトで売買される。映像の流出は警察関係者からとの見方があり、監察官の白石は捜査を始める。やがて、明らかになる少年Aの今の姿と様々な悪事を暴き、制裁を加えるネット自警団の存在……

    本体価格720円
    ★★★★★

  • ネットリンチする側が狩られる側に・・。サカキバラみたいなやつは、大人になってもさらされて当然なのか?
    最後の謎解きというか事件の全容がはっきりして良い、あとテンポが良くて、人間描写がシンプルで読みやすい。
    ただ一つ、弁護士が他殺か自殺かは謎のままだったのが気になる。

  • ★★★
    今月3冊目
    設定が実話モチーフもあると思ったら案の定。少年Aの公正とネット自警団との話。
    これで横溝ミステリ大賞か。
    さほどでもない

  • 二十年前の女児殺害事件に絡んだお話
    監察の男と借金督促の仕事の女のふたつの話が
    交互に展開されやがて交差する
    序盤はゆっくりめな感じでどうなんのかな?
    と思いながら読み進みました
    中後半からは早い展開な感じでした
    そして、なるほどそういうことでしたかといった
    結末でふむふむ読了

  • 途中面白くて、一気に読みましたけど後半グチャグチャ感が残念。

  • 記録

  • ネット自警団、、、いやだねぇ

  • 前半はなかなかの疾走感で、お?と思わされたものの、終盤の風呂敷の畳み方が雑すぎて残念。
    監察官の設定をもうちょっといかせればよかったのかも。

  • 猟奇殺人を犯した元少年Aへの私的制裁の是非という重いテーマの作品。荒削りだがこれがデビュー作とは思えない巧みなプロットと伏線回収の妙がある。序盤からグイグイ読ませてくれるが、中盤以降は失速し、終盤は盛り上がりを欠く展開。物語の落とし所自体は然程悪くはないが、人間ドラマの書き込み(特に元加害少年と被害者家族)が圧倒的に不足しており、テーマの重厚さに反したライトな作風がちょっと残念。尤も、この題材は取り扱う際の【さじ加減】が非常に難しいのだけれど。装丁は単行本のイラスト画の方が不穏さを醸し出していて好きです。

  • 14歳の少年Aによる20年前の女児殺害事件。その残酷な犯行映像が闇売買された。
    監察係の白石は警察関係者からの流出を疑い、捜査を始める。
    一方、借金督促の仕事をする江梨子は、悪人をネットにさらして懲らしめる〈自警団〉サイトの活動にのめり込んでいた。
    江梨子とサイトの仲間は、新たな標的として元少年Aを追い詰めていく。
    それぞれの「正義」の果てに現れる哀しき真実とは――?

    ありがちなストーリー。

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著者プロフィール

犬塚理人(いぬづか・りひと)
1974年大阪府生まれ。早稲田大学卒業。2018年に「人間狩り」で第38回横溝正史ミステリ大賞・優秀賞を受賞し、同年デビュー。2020年に『眠りの神』などがある。

「2021年 『灰色の評決』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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