拝み屋怪談 幽魂の蔵 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 91
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041096062

作品紹介・あらすじ

不穏な漆黒に支配された闇の中、私は心の中で孤独な怪談語りを始めた――。古い母屋を改築した歪な蔵に現れるという“得体の知れないお化け”。お祓いと原因究明を依頼された拝み屋である著者は、「蔵の怪」をおびき寄せるため、自らが体験し見聞きした怪しい話の数々をたどることにした。刻一刻と時間が経過する中、やがて怪異の体験者にはある共通点があることに気づく。ドラマ化もされた人気怪談実話シリーズ、真の完結!

感想・レビュー・書評

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  • 初めてで、いきなりシリーズ完結を読んでしまったせいか、短編の方は実話怪談としては荒唐無稽すぎ、オチに物足りなさを感じてしまった。
    シリーズを通して読むとまた違うのかも。

  • 可愛らしい、あるいは、笑える、お化けの話がいくつか出てきた。怪談なのにけっこう癒された。
    狸の話、雑木林のチャンバラ子供、押し入れに消えるおばさんの怪異が好き。郷内さんの人柄も好き。
    いつもは、最後にto be continued...感出してくるけど、完結と言ってるだけあって、happily ever after...感だった。

  • 怖い=悪いと思い込んでいたのを反省。彼女を傷つけてしまうところだった、と著者も思っているようだけど、本当に本人のためを想うならちゃんと向き合わせるべき。叱ってあげてくださいね、という母からの依頼だったのかも?とじんわりあたたかくなった。

  • 拝み屋怪談シリーズの最終巻。
    作者らしい結びだと思った。
    今どうしているのか気になるけれど、それを詮索するのは無粋だろう。
    そう思わせてくれる、人柄が伝わるシリーズだった。
    今回は大きなテーマの進行が間に挟まれながら多くは短編で読み進めやすかった。
    王道のホラー という感じ。

  • "カカ様"から少し時は流れ、体調を見ながら拝み屋を続ける郷内さんの元に故人のほのかさんが度々姿を現す。またもや"母"絡みの何かかと思ったけどそんなことはなく、ただただ死後も家族を想う母の愛に触れることができる話でした。今までの母の癖が強すぎた...。この巻は蔵の中で怪異がおこるのをひたすら待つ郷内さんが頭の中で1人怪談会をおこなっている。病み上がりなのに大丈夫なのかと心配になってしまう。結局、魔祓いをすると背中が痛むののきっかけって加奈江に刺されたせいなのか、カカ様復活のために同業を妨害するのに使われた呪いなのか、単純に膵臓の病気のせいなのか...何にせよ体を大事にしてほしいですね

  • 古い母屋を改装したという、大きすぎる蔵。そこでは怪奇現象が起こっていた。依頼を受けた主人公は蔵を怪異を引き起こすため、夜間一人で怪談を語り始める。蔵の謎とは? 私が一番不思議だったのは結末。「母様の家」では夫婦共に発病し、奥様は実家で療養中ということだったが、こちらでは2018年時点で奥様はお元気そうで夫婦一緒に住んでいる。「めでたしめでたし」で終わらせるために、著者の理想を託した御伽噺的な結末という意味での「真の完結」なのだろうか?

  •  さまざまな写真を用いたコラージュのような作品。
     そうか、これで完結なのか。
     次はどんなシリーズになるのか気になる。

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著者プロフィール

1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。
2013 年、「調伏」「お不動さん」の2作で第5回「幽」怪談実話コンテスト大賞を受賞。受賞作は『怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん』に収録されている。著書に、最新刊の『拝み屋念珠怪談 緋色の女』(角川ホラー文庫)、『拝み屋備忘録 怪談火だるま乙女』(竹書房怪談文庫)のほか、『拝み屋怪談 怪談始末』をはじめとする「拝み屋怪談シリーズ」、「拝み屋備忘録シリーズ」、「拝み屋異聞」シリーズ(イカロス出版)がある。「拝み屋怪談」シリーズはドラマ化された。

「2021年 『拝み屋奇譚 災い百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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