君と狸と幸せごはん (角川ルビー文庫)

  • KADOKAWA
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本棚登録 : 41
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041097540

作品紹介・あらすじ

定食屋を営んでいた亡き祖父の影響で料理好きな大学生・結希の許に、ある日突然、人の言葉を話す狸が現れる。神獣だというその狸は「ある人」のために祖父から受け継いだ「だし巻」を作って欲しいと懇願する。しぶしぶ狸に着いて高級ホテルへ向かうと、そこで待っていたのは有名ピアニストの円城泉水。とある事情でピアノが弾けなくなった彼に復活するきっかけを与えるため、思い出の祖父の味を食べさせてほしいという。なりゆきで彼の食事係を担うことになった結希だが…!?

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。ただ、セレブと庶民の金銭感覚の違いとか、世界で活躍するピアニストと大学生の立場の違いとか、この二人にはまだまだ困難が待ってそうだとは思う。あとケンシンは結局なんだったの……?

  • 料理好きな大学生の結希と、有名ピアニストの泉水。接点のない2人だけど、狸に導かれて出会うのが、何だか楽しい。みんなでワイワイ、結希の料理を食べているのも。周りの人から詮索されるのが嫌になった泉水には、自分のことを調べようともしない結希が新鮮で、嬉しかったのかも。と思える。結希にとっては、今まで想像もしたことがなかった生活だろうけど、それでもずっと変わらずご飯を作っていくんだろうな。と想像できた。

  • ▼あらすじ
    音を出せないピアニスト×料理男子+狸の神獣の、愛情料理BL!料理男子の結希の前に、突然人語を話す狸が現れる。スランプ中の有名ピアニスト・泉水のために、定食屋の亡き祖父のだし巻き卵を作って欲しいというのだ。嫌々応じた結希だが、何故か食事の世話をすることになり…!

    ***

    ストーリーの完全度:普通
    トーン:ほのぼの・せつない
    エロ度:低い
    萌え度:普通
    総合評価:★4.0

    お料理上手な受けが攻めの胃袋を掴むお話でした(笑)
    作中に出て来るお料理が皆どれも美味しそうで、夜中に読んでいたらお腹が空きました。特にだし巻き玉子が美味しそうで…(´^ω^`)

    ストーリーについては取り立てて派手な事は起こりません。
    関西弁を話す不思議な狸と一緒に暮らす天才ピアニストの泉水と、ひょんなことから彼の食事の世話をすることになった極々一般的な大学生の結希。
    結希に対して最初は素っ気ない態度を取っていた泉水ですが、彼の作る料理に心を動かされ、次第に二人とも打ち解けていきます。

    テンポ良くさくさく進むので読み易くはあったのですが、中にはうーん…と思うシーンもあり。まず、結希が泉水に対して恋心を自覚するタイミングが早いのです。これについては読んでいて「えっ?もう?」と思ってしまったので、もう少し引っ張ってほしかったな。
    あと、もう一つ。こちらも結希についてなのですが、泉水を守ると言っておきながら途中で逃げ出すシーンが個人的には一番無いと思ってしまいました。
    まぁ、逃げ出す理由は分からなくもないのですが、それでもやっぱり薄情に思えてしまって。泉水の気持ちを考えると辛過ぎますし、その選択だけはしないで欲しかったなと残念に思いました。

    あとはストーリーにもう少し鉄太郎を絡ませてほしかったです。初登場時こそインパクトがありましたが、基本、鉄太郎は結希の料理を食べるか留守にしているかのどちらかなのでそこまで面白味がないというか何というか…。狸がメインだと思っていた私には少々物足りなかったです。
    とはいえ、鉄太郎が留守にしていたのにはきちんと理由があり、その真相が語られるシーンでは不覚にもほろりと来ました。この作品で最も健気なのは間違いなく鉄太郎ですね…!(T_T)

    因みに特典ペーパーは鉄太郎好きなら絶対読んだ方が良いと思います。このペーパーを読むか読まないかで読後感が変わって来るので…。
    とまぁ、そんな感じで多少引っ掛かる部分はありつつも最後まで飽きる事なく楽しく読めた作品でした。それにしてもだし巻き玉子が食べたい…(笑)

  • ★3.8

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著者プロフィール

(くがありか) 2003年ディアプラス文庫『キスの温度』(新書館)にてデビュー。BL各社で活躍する小説家。

「2020年 『君と狸と幸せごはん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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