ニュー・エリートの時代 ポストコロナ「3つの二極化」を乗り越える

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041097571

作品紹介・あらすじ

1.ビジネス、2.働き方、そして、3.人材の二極化が、すでに始まっている――

新型コロナウィルスの感染拡大によってリモートワークが当たり前になり、否応なく新しい働き方に取り組まざるを得なくなりました。
そして、自らを進化させなければならないプレッシャー(進化圧)は、複数の二極化を生み、それが、「新しいエリート層」を生み出すことにもつながります。

では、新しいライフスタイルを捉えた「ビジネス」はどう考えればいいか。
どのようなツールを選択して「働き方」を変えるべきか。
これから価値を増す「人材」の条件とは何か。どんなキャリアを築くべきか。

■本当のDX(デジタル・トランスフォーメーション)は「業界の外」から起こる
■会社に「オフィス」は本当に必要なのか
■「コロナ後もリモートワークを続けるべき」理由
■思考実験――新しい形の飲食業
■リモートワーク時代は「ツールの選択」で生産性に差がつく
■「非同期コミュニケーション」という必須スキル
■テレビ会議を圧倒的に快適にする「二つのコツ」
■イノベーションを起こすのは、いつだって「個人」だ
■リモートのチーム運営に必要な「呼吸」の話
 ……etc.

この波をどう乗り切り、生き残るか――元マイクロソフト伝説のプログラマーからの提案。


【目次】
はじめに “二極化が加速する”ポストコロナの働き方
第1章 この「進化圧」に乗るか、淘汰されるか 【ビジネスの二極化】
第2章 武器になる「ツール」を手に入れる 【働き方の二極化】
第3章 こんな個人が「ニュー・エリート」になる 【人材の二極化】
第4章 「偏執的な個人」が活躍する社会への道
おわりに 資産バブル、格差の拡大、資本主義の危機

感想・レビュー・書評

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  • リモートワークできる仕事をしていること、
    Zoomなどの遠隔会議は悪であると理解し
    Slackなどの共同作業支援ツールを
    つかいこなせること。
    これがこれからの時代に必要な働き方ととく。

    他社を変革させる暇があれば、
    自分で業界を変えるサービスを作るべき、
    というフルスタックベンチャーの考え方は、
    まさにその通りだと思う。

    提案書や仕様書などではなく、
    動くものをつくれるのは、大きなアドバンテージ。

    日本の大企業は、ベンダーコントロールが仕事に
    なっていて、エンジニアたちが喜びを
    見出せていない。
    これもその通りだ。

    いろいろと考えさせてくれる良い本。

  • 今までの生き方はもう通用しない。生き方も働き方も真剣に変えていかなければ、生き残れないということだ。
    人と言うのは、本当に今までの常識に引きずられるものである。
    自分自身で相当に意識しないと、その常識は当たり前のものとなってしまい、益々視界を狭くする。
    恐ろしいのは、自覚がないことだ。
    変だということは薄々気が付いていても、視野を広く、視座を高くすること自体がかなり難しい。
    勉強を重ね、多様な人たちの意見を聞き、深く考える。
    さらにそこから「行動する」という部分まで持って行く必要があるために、変化に対してのハードルは益々高くなってしまう。
    しかし、そこを飛び越えなければ待つのは死なのだ。
    生き残りたければ、そのハードルを飛んでみるしかないのである。
    最近は特に自分の年齢を意識してしまう。
    今までのようにはいかないかもしれないが、本当に小さな一歩でもよいから昨日よりも今日よりも明日が前に向かって進んでいることがものすごく大切なのだと感じている。
    意地でも立ち止まらないように。ましてや下がらないように。
    ほんの少し先の未来を一歩一歩確実に歩んでいければと思っている。
    本書での「武器になるツールを使いこなす」は、本当にそう思う。
    個人的にもGoogle Workspaceの機能を出来るだけ調べて使い倒そうとはしているが、使いこなせない人とは全く生産性が異なる。
    これらツールを使いこなせる人と、苦手な人との生産性の差は2倍3倍というレベルではない。
    ヘタすると10倍100倍の差がついてもおかしくないのだから、ここは頑張ってでも習得するしかないと思っている。
    正直能力的について来れない人が存在するのも確かであるが、やってみようと思うことが大切な気がしている。
    それは「ITツールの使い方を覚える」という行為だけの話ではないからだ。
    仕事のやり方そのものが変化する話であり、考え方が180度変化する話。
    そして今までの企業文化が変化する話であり、価値観そのものが変化していくという話なのだ。
    これは説明よりも何よりも、どんなに苦手でもやってみて身体で感じていくしかないと思うのだ。
    今は、新しい考え方がドンドンと上書きされている状態だ。
    それこそ「今までの常識」は益々役に立たなくなっていく。
    例えば「お会いして名刺交換で挨拶をして、雑談してから仕事の話」という一昔前の昭和の営業スタイルもかつては大事だったかもしれない。
    しかしながら、今の時代ではどう考えても「さっさと仕事の話をした方が喜ばれる」という方が多いと感じる。
    対面で会って会話するのも大事かもしれないが、オンラインで済むならその方がお互いに良いということも増えている。
    著者が語っているが、これから益々グローバル化が進み、世界中の人たちと直接仕事をするケースが増えていくはずだ。
    そんな中ではオンラインでもリアルタイムよりは「非同期なコミュニケーション」の方が、時差の問題などを考えると絶対に有効なはずなのだ。
    同時ではなく、時間をズラしたチャットの会話だけで議論が完結し、仕事が先に進んでいく。
    そういう文化を当たり前として受け入れていくしかない。
    それでなければ、生産性を上げていくことなど出来なくなるからだ。
    文字通り10倍100倍1000倍の差がつけられてしまうのであれば、これに慣れていくしかないのだ。
    そう考えると、スマホの誕生で場所の制限から解放されたが、これらITツールの進化で「同時」という時間の制限からも解放されたのだ。
    ツールを使いこなすのも大事だが、これらによる価値観の変化をどうやって受け入れるか。
    今までは組織の中で上司の言う事を聞いていれば、それなりの生活が保障されたのかもしれない。
    しかしそんなものはとっくに壊れたと認識すべきだ。
    本当に個と多様性の時代になってしまったのだ。
    著者は「会議室や集団からではイノベーションは生まれない」と言う。
    偏執的な個人がイノベーションを生み出すのだ。
    しかし一人でやれることに限界があるのも事実。
    だからこその偏執的個人を受けいれる多様性。
    そんな少数精鋭のメンバーが非同期でコミュニケーションを取りながら、ものすごく大きなことを短時間で成し遂げる。
    そんなことが世界中のアチコチで今すでに起こっている。
    中央集権から脱して、分散化の流れもこの一つなのかもしれない。
    本書後半の教育の話は激しく同意する。
    「ランドセルを見たことがない人に向けて、ランドセルを説明せよ」
    これをきちんと文章で書ける大人がどれだけいるだろうか。
    論理的に相手に理解できるように言葉で伝える。
    こういう人材をきちんと育てないと、そもそも「テストの問題文の理解が出来ず解答できない」という人をこれからも生み出してしまう。
    非同期コミュニケーションでは、必須スキルだ。
    まずは日本語を正しく論理的に使えるようにならないといけない。
    こんなことは、もうすでに基本中の基本の話なのだ。
    とにかく今までと発想を変えるしかない。
    新しい世界を受け入れて、前に向かって進んでいくしかないと思うのだ。
    (2022/8/29)

  • ITベンチャークラスターから見ると当たり前のことが薄く書いてある本。

  • 未来のことが書いてある

  •  コロナ禍でリモートワークが普及され、今まで時間の無駄な会議などが不要だと教えてくれる1冊。
    イノベーションを起こすのは個人であるという言葉が印象的。Microsoft時代の話なども出てきて、とても読みやすく勉強になった。

  • 自分の周りを見る限り、チャットを使った文字ベースのやり取りというのは普通の人にはかなり難しいようである。
    行政のシステムをオープンソースで開発するというアイデアは面白いが、今の選挙制度でその状態までどうやって持って行くのかが全然想像できないので、夢物語にしか見えない。それこそDXできない企業がベンチャーに置き換わるように、戦争に負けて占領でもされない限り実現出来そうにない。
    優秀な人間のなかだけで生きてきた地に足ついてない人が書いた本という印象。

  • 企業内だけでなく、企業間でも非同期コミュニケーションが当たり前の世の中にならないと生き残っていけないだろうな…
    そのためにも、自分の成長は常に必要!

  • Amazon unlimitedにて。
    コロナ禍真っ最中に出された本ということで、在宅ワークで仕事は回るとか、今は若干揺り戻しもあってそうとも言い切れないんじゃないかなーと思う記述も多々あったけど、全体的に面白かった。揺り戻しはあってもこの方向性への変化は消せないだろうしね。

    特に印象的だったのが、コロナ禍で打撃を受けた中小飲食店が苦境に立ち、IT投資ができる大手チェーン店しか生き残れないのでは、という危機感から著者が作ったお持ち帰りシステムの構想の話。
    実際に実現させるだけの技術力と資金の調達力と、何よりその発想と、社会をより良いものに変えようというモチベーションはアメリカのテック系技術者魂、という感じで格好良い。

    非同期コミュニケーションの重要性が強調されているのも印象深い。Slackで議論も分かるんだけど、どうしても会話したい、ってなっちゃう我が身を反省する。(相手と議論の前提が噛み合ってないよね?とか、言ってることのニュアンスが心配、みたいなときはついつい「会話しません?」となりがち)

  • <目次>
    はじもに2極化が加速する、ポストコロナの働きかた
    第1章ビジネスの2極化、この進化圧に乗るか、淘汰か
    第2章働き方の2極化、武器になるツールを手に入れる
    第3章人材の2極化、こんな個人がニューエリートになる
    第4章偏執的な個人が活躍する社会への道
    おわりに、資産バブル、格差拡大、資本主義の危機、
     テクノロジーと生産性

    P68 SLACK
    P92 ビデオプレゼンツール、MMHMM
    P121 WEBサイトを自分で作る、SQUARESPACE、WIX

    著者のことは、まったく知りませんでした。
    書店で、キラキラ光る不思議な装丁の本がビジネス書の
    コーナーにると思って手にとったものです
    刺激になる内容で、おいてきぼりになっている自分の
    位置の確認をさせられました。

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著者プロフィール

エンジニア・起業家・エンジェル投資家。早稲田大学大学院理工学研究科修了・MBA(ワシントン大学)。1985年に大学院を卒業しNTTの研究所に入所し、1986年にマイクロソフトの日本法人(マイクロソフト株式会社、MSKK)に転職。1989年には米国マイクロソフト本社に移り、ソフトウェア・アーキテクトとしてMicrosoft本社で Windows 95 と Internet Explorer 3.0/4.0 を開発。Windws95に「ドラッグ&ドロップ」と「(現在の形の)右クリック」を実装したことによって、両機能を世界に普及させる。後に全米ナンバーワンの車載機向けソフトウェア企業に成長するXevo(旧UIEvolution)を2000年に起業し、2019年に352億円(3億2000万ドル)で売却。元EvernoteのCEOが立ち上げたmmhmmの株主兼エンジニア。現在はフルオンチェーンのジェネラティブアートの発行など、Web3時代の新たなビジネスモデルを作るべく活動している。堀江貴文氏に「元米マイクロソフトの伝説のプログラマー」と評された。

「2023年 『シリコンバレーのエンジニアはWeb3の未来に何を見るのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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