カラ売り屋、日本上陸

  • KADOKAWA (2020年10月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784041097717

作品紹介・あらすじ

粉飾決算や株価が過大評価されている企業を探し出し、カラ売りを仕掛けて追及レポートを発表、株価が下がったところで買い戻して利益を上げる投資ファンドを「カラ売り屋」という。ニューヨークに本拠地を置くカラ売り専業投資ファンド、パンゲア&カンパニーは東京事務所を開設。パートナーの北川靖は「タイヤ・キッカー」のトニーと組んで、傘下のMS法人を使って病院買収に邁進する巨大医療グループ、架空売上げの疑いがあるシロアリ駆除会社、タックス・ヘイブンを悪用して怪しい絵画取引を行う総合商社絵画部とそれぞれ対決。窮地に追い込まれた相手は、何とか株価を吊り上げ、パンゲアを叩きつぶそうと画策するが――。金融市場に蠢く男たちの息詰まる攻防戦の先に、気鋭の経済小説家が描いた日本経済の病巣とは!?

みんなの感想まとめ

金融市場を舞台にしたこの作品は、空売り専門ファンドが日本企業の不正を暴露し、株式市場での熾烈な攻防を描いています。物語は緊迫感に満ちており、特に一話目ではハラハラとした展開を楽しむことができますが、全...

感想・レビュー・書評

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  • 2025/01/05読了
    #黒木亮作品

    空売り専門ファンドが日本企業の不正を暴き
    株式市場戦を仕掛ける。
    内容はとても面白いが、3作ともに展開が同じで
    もっと複雑な展開だったらよかったのに。
    この手の物語はどうしても
    真山仁の秀逸作「ハゲタカ」と比較してしまう。
    そういう意味ではちと物足りない。

  • 病院買収、シロアリ屋、商社絵画部の三部作。
    どれも事実に基づいて書かれたと思うほどのリアリティ。
    特に病院買収編は、人工透析の実施基準や生活保護受給者を食い物にしたビジネスのエピソードは興味深い。
    商社絵画部は、パナマ文書が登場。パナマ文書は昔メディアで話題になって名前だけを聞いた事がある程度気だったので、思いがけず知る機会が得られて良かった。
    同著者の他の作品と比べ、金融に関する専門用語が少なく、ドラマチックな展開が多かったため、読み進めやすく感じた。

  • もう少しシンプルだったら面白いと思いました。
    専門用語が多くて純粋に楽しめ無かったです。
    自分の知識不足という事ですかね。

  • 実際の事件を参考にした経済小説。
    三部構成で、1話目はY病院参考?2話目はI商事?3話目は猫ちゃん?を彷彿とさせる。
    空売り屋なんて株価操作を行って個人投資家から搾取する巨悪なファンドだと思っていたがこんなやり方もあるんだという事を知った。
    とくに病院の闇についてはこんなんで良いのか健康保険制度?!と考えさせられる。
    沢山払ってるのに無駄な診療にほとんど使われていて経済潤すだけではなく堕落させ人間の身体も蝕んでいるんじゃなかろうかと。

    猫ちゃんの時に逮捕された会計士の先生がだしているフロードシューターたるツールを使えば財務会計リスクが、システム上で分かるらしい。使えば株価の参考になるかと思ったけど、会計士先生がリスクを指摘していたZOZOの株価は当時の倍になってる。うーん。。

  • 一話目はハラハラしながら楽しく読めた。連続で読んだからなのか、株価を下げたけど逆襲にあって暴騰し、最後は再逆転で破綻。という流れが一辺倒でやや残念だった。経済用語の解説は有難い。

  • <信>
    先に読んだ他の黒木亮作品と同じで3編の長編からこの本は出来ている。その最初の作品『病院買収王』には主人公格のカラ売り屋メンバー北川が罹患した目の病気「黄斑上膜(黄斑前膜)」の治療の一部始終が記述されている。黄斑…が どういう病気かはご自分で調べるか本書を読んで欲しいが,実は僕は全く同じ病気が発症して片目づつ合計二度の手術を受けたので良く知っている。云えることは一つ。著者の体験的記述は全て正しくて僕の経験と全く一致している。あっぱれである。

    最近黒木の作品を三冊ほど読んだが,それら感想ではづいぶんとひどい事も僕は書いてきた。書いた感想の内容に嘘は無いが,本作で僕は黒木亮という作家を少し見直して信頼できるかも,と思った。今の時代フェイクが多くて僕に言わせると電子技術を経て表現されたもの すなわちスマホやPCの画面に映るモノそしてその音声はその全部がCG等による嘘を疑って掛かるべきだと思っている。100%信用できるのは自分の五感で直接リアルに感じた事だけだ。

    だがしかし,ここまで黒木作品を何冊か読んできて分かった「事」がある。それはどの物語もストーリーの構成が全く同じだ,という事。違うのはターゲットになる企業の業種だけ。 まずいつも同じ渋谷にあるカラ売り屋日本拠点のマンション一室での会議がある。そこでターゲットにした会社の株をカラ売りする事を決めて実施する。もちろんその時に該当株を「強く売り推奨」するレポートを出す。まあ何故かいつもそのレポ-トのボリュームは決まっていて,英語版はA4サイズで25枚程度。日本語版では30枚程度のレポートである(笑)。

    そのレポートには事実しか書いてはいなくて,そこが このカラ売り屋は正義だ!と読者に分からしめるツボの様だ(僕はそんな事はどうでもいいが(笑))。 そうして株価は一旦大きく下がる。ここで毎話カラ売り屋と一人のパートナー輩がいくらの「含み益」を得ているかが細かく数十万円単位まで記載される。なぜかパートナーと称する輩はいつもカラ売り屋本体の1/10程度の株数をカラ売りしている。

    そしてカラ売りされた企業が様々な手法で反撃し株価は一旦高騰する。ここでまた必ずカラ売り屋とそのパートナー輩がいくらの「含み損」を抱えてしまったかが数十万円単位まで詳らかに記述される。そしてその後色々あって最後は…同じ結末を迎える。ここでことわっておくが,この流れは黒木の全作品で同じである。言い方を変えればよくまあこんなお粗末な書き方で作家として恥ずかしくないなー黒木さんよ,って事である(笑)。

    黒木はこの全く同じ構成のストーリーを使ってこれまでに,航空会社,美術絵画等売買商社,白アリ駆除屋,EVトラックメーカー,仮想通貨屋,病院経営会社…等をターゲットにした小説を書いて,いや模倣して 何冊もの本を上梓している。ハッキリ言って全く同じストーリーの本だ。プロの作家としてはやはり かなり恥ずかしい本だ!と僕は思う。 何冊か黒木のカラ売り屋小説を読んだがここまで皆同じだと流石にもう飽きた。これまでにしよう。黒木亮,どうにもならない三流小説家であった。

  • ますます充実のシリーズ。著者の前作アパレル興亡も面白かったけど、本シリーズはライトな感じが良いです。評伝や実話ものより、トップレフト以来のファンとしては、著者の純粋なフィクションが読みたいです。

  • 株のカラ売り屋を主人校にした経済小説。悪い奴らを標的にして稼いでいる限り問題はないと思うが、そもそもそんな輩がいることが許せない!

  • 取材力が凄い!

  • カラ売り専門の投資ファンドパンゲアが挑む3つの案件を扱った短編集(病院買収王、シロアリ屋、商社絵画部)。題材は違うもののオチはほぼ同じであまり面白くはない。

  • カラ売り屋はある程度資本主義には必要な存在で、factに基づいて割高な株価を下げる役割がある。

  • 2022.7 題名から想像するピカレスクなストーリーではなく、どこか傍観者的な運びの小説。

  • シロアリ屋
    東京シロアリと長年付き合いのあった会計士が最終的にはめられ有罪になるとは、なんともやるせ無い感じがした。

  • 先の展開が気になりすぎてかなりドキドキしながら読了。

    目次から3部構成であることがわかるが、このシンプルさはカラ売り企業と対戦させられることになる企業や業界となっている。それぞれの面白さは以下だった。

    病院  ★★★★★
    シロアリ ★★★★☆
    絵画  ★★☆☆☆

    評価はしたものの、この3部で扱う業界が違いすぎる。この著者はなぜここまで詳しいのだろうか。

    それぞれの違法性、グレーな内容があり、売り推奨として出したカラ売り屋に対し、不正を誤魔化そうとする、不正を隠蔽しようとする、不正を認めない方法は多種多様だった。

    この本の面白いところは、業界や規模を考えないと実社会で十分に起き得る内容だなと感じた点。空売りという投資に関した物語であるが、特に1章は医療制度のあり方を世間に訴えているのかもしれない。

    本書のカラ売り屋を、ブラック企業に制裁を加える正義のヒーローか、企業が落ちるのを悦ぶ変態かで味方も変わる。1つ言えるのは、普段の投資ではお目にかかることはないカラ売り屋の行動や心理を少しばかり垣間見ることができる。

    この著者の本は初めて読むが、人を引き込む臨場感を伝えるのがうまいなと感じた。

    ※本書の内容は以下連載をまとめたもの。
    『日刊ゲンダイ』『小説 野性時代』

  • 黒木さんの作品にしては読みやすかった。

  • 相変わらず黒木氏の著作は面白い。しかし各シリーズもっと中身を厚くしてそれぞれで一冊のハードカバーにして欲しかった。どれももっと面白くなりそうだったので少し残念。
    貸株の舞台裏もそうだし、貸株停止やら不正会計のスケープゴートにされた会計士やら絵画オークションのシュレッダーやら、現実世界と上手くクロスさせる腕前は読んでいてニヤッとさせられる。

  • ありそうな話。現実の企業や個人の名前も出てくるので実話ではないかと思わせる。
    空売り専門の人たちは実際にいるのでしょう。病院やら、シロアリ業者やら絵画のオークションやら、題材がユニークで面白い。ぜひシリーズ化して欲しい。

  • それぞれのテーマが当時の時代背景を反映していて、また黒木さんの本は実名も度々出てくるのでリアル感があって面白いです。不正の暴き方も、なるほどな、と思い、勉強になります。

  • 25年前の懐かしい医療法人事件も。フィクションと言いながら、あちこち実名出てドキリ。優れた都内観光ガイドにもなっている。

  • このシリーズ大好き。
    カラ売り専業ファンドなんて悪者でしかないとつい思ってしまう、信用取引も怖くて順張りしかしない弱小者ですが、株券が紙屑になってしまう様は勧善懲悪ものを見るようで、つい痛快に思ってしまうのですが、自分のポジションがないからできるわけで、気楽に楽しめるのはありがたいことです。

    実名や事実が出てくる場面もあり、そこはリアルで、ブレグジットが決まったあの日、ザラ場中株価ボードの点滅をなすすべなく見ていたことなど思い出したり、4年前のトランプ当選の日とか、あの会社のあの時の相場も小説にしてほしいなといろいろ思い浮かび…ネタは株式市場にたくさんあるはず。

    次が楽しみです。

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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