残月、影横たはる辺 第一巻 (あすかコミックスDX)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041098271

作品紹介・あらすじ

明治6年に禁止令が出されたはずの「仇討ち」。しかし明治12年、仇討ちは密かに東京警視庁内に残っていた。高額な代金と引き換えに民の仇討ちを代行する「公儀助太刀人」、鬼塚千明は何故、刀を握り続けている?

感想・レビュー・書評

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  • 仇討ち(復讐)と帯刀が禁じられた明治十二年。
    警視庁に秘密裏に存在する「仇討ち管理課」に所属し高額な報酬で仇討ちを代行する「公儀助太刀人」鬼塚千明の物語。

    書店で見かけて表紙に描かれた主人公の洋服に日本刀という姿と裏表紙に書かれた作品の概要で「買うんだスイッチ」(笑)が入り迷わず購入。

    時代と設定がたまらなく良い。
    こういうのには否が応にも惹き付けられる。

    そして、依頼人にとどめをさすように指示しながらも人を殺す事(たとえ仇討ちと言えども)の空しさ、愚かさ、悲しさを無言で教え、依頼人が去った後 仇討ちの相手の首を容赦なく切り落とすという優しさと非情を持ち合わせた主人公のキャラクターも◎

    主人公には複雑な過去があるようだがそれは後々明かされる事になるだろうし、明治という時代ならば仇討ち相手の中には銃を持った者も出てくるだろう。
    日本刀vs銃の闘い、考えただけでもゾクゾクしてくる。

    またも続刊が楽しみな作品が出来た。

    ちなみに連載は少女漫画誌「ASUKA」。
    学生時代は少女漫画誌を多少チェックしていた事もあったが今は全くのノーチェック。
    まさか、自分好みの漫画が連載されていたとは!
    最近の少女漫画誌は侮れない。

  • 小春ちゃんというちょっとマイペースで可愛らしい女の子が第一節から登場する。彼女は生人形を作っている人形師(この漫画の設定では明治十二年のお話)同じく人形師だった母を殺されて敵を討ちたいのだと、主人公の公儀助太刀人の鬼塚千明に願い出る。
    第一節から第四節まで小春ちゃんの仇討ちの話なのだが、彼女の心情がゾッとするほど伝わる表情を描いている。また心の移り変わりもよくわかる。特に第三節の仇討ちシーン。母親との思い出を思い浮かべながら犯人の胸に小刀を突きつける小春ちゃんだが…
    その直後のシーンで泣いてしまった(ToT)

    仇を討つ者。討たれる者。見届ける者。
    それぞれの想いが読者に突き刺さる。

    絵は繊細で美しい。ふいに日本画の絵皿を思い浮かべることがあった。気持ちが重くなる話だが、可愛らしい小物や動物が登場するのでちょっと癒される(´- `*)
    主人公の千明もかなり大きな闇を抱えていそう。酒造の坊ちゃんということがわかって(゚Д゚)1巻が終わる。濃いキャラクターが多くて面白かったです。

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