ばくうどの悪夢

  • KADOKAWA
3.80
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感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041098783

作品紹介・あらすじ

「眠れば、死ぬ」
東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。
僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。
やがて、そのうちひとりが謎の死を遂げる。
夢に殺されたのか。次に死ぬのは誰か。なぜ、悪夢を見るのか。
理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん静まったかのように思われた。
しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。 「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきて──。

感想・レビュー・書評

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  • 比嘉姉妹シリーズ第6弾!

    「ばくうど」ってネーミングの由来が、「ぼぎわん」に似てるな。
     ブギーマン
       ↓
     ボギーマン
       ↓
     ボギーワン
       ↓
     ぼきわん
    ※このネーミングの変遷は、正しくないかもしれませ〜ん。あくまでもイメージでごさいます〜w
    作者同じやから、こうなる?

    ネーミングは、ともかく、夢の話なんで、「エルム街の悪夢」みたいな。そら怖いやん!

    いきなり、グロい!
    序章がえぐい!
    後の展開に続くとは言え、いきなり、八つ墓バリのスタート!

    夢って不思議と言えば不思議。
    ええ夢もあるもんなぁ〜
    こんな夢見せられたら、現実に戻って来たくない気持ちは分からなくはない。
    でも、自分自身の想像で見る夢は、ええけど、それが見せられてる(魅せられてるかも?)としたら…
    それも、バケモンに!
    操られているとしたら!

    しかし、嫌なバケモンやな。
    寝てる時ぐらい誰にも邪魔されんと楽しみたいやん!現実逃避にしても!
    まぁ、ええ夢ばっかりちゃうけど…
    仕事終わらんし、どうしよう(−_−;)
    的な…

    ストーリーは、夢が現実か、現実が夢か、入れ替わり立ち替わりで、混乱しきり。

    夢の世界に入って、退治する感じは、サイコダイバーシリーズを思い浮かべる。

    最強のお姉ちゃん登場するから、まぁ、何とか退治してくれると思ってたら…

    真琴ちゃん〜!
    早く帰って来て〜(T . T)
    次から、誰が主役すんの?(T . T)

    この作者の作品は、ホラーやけど、ミステリー要素もあってお気に入り!
    グロさもあるし(^-^)v
    この単行本が文庫化されんから、その次に進めないから…
    買ってしまいました〜
    もう、その次も、その次も手元に^^;

    感想書いてたら、遅くなってしまった!
    寝よ!寝よ!
    ええ夢見せてね〜!

    • ultraman719さん
      一休さん

      いいでしょ〜!
      でも、GW明けたら、残業ラッシュですけどね^^;
      一休さん

      いいでしょ〜!
      でも、GW明けたら、残業ラッシュですけどね^^;
      2024/05/04
    • 1Q84O1さん
      働けー!働けー!働けー!
      働けー!働けー!働けー!
      2024/05/04
    • ultraman719さん
      (。-ω-)ノ<ノンビリ♪
      (。-ω-)ノ<ノンビリ♪
      2024/05/04
  • 比嘉姉妹シリーズ長編新刊。冒頭の理不尽な理由による大量殺人がえげつない。売れっ子作家の父親の故郷である関西の田舎に引っ越してきたけどマイルドヤンキー世界に慣れない「僕」。そんな中父親の友人の子ども達が自分と同じ様な悪夢に苦しんでいるのを知り、協力して立ち向かおうとするが…。比嘉姉妹が活躍するどころか足を引っ張っていると思っていたら第二部が始まりそういう事かと。ある意味最強の夢を見せるばくうどとの対決よりは現実の世間の暴走、そして手のひら返しの方が怖い。今回比嘉姉妹それぞれの弱さが胸に染みる。そして対決の結果!次作で解決するよね、ね。

  • 夏はやっぱりホラー!!

    いや、たまたま図書館予約してたのが来ただけですが。

    シリーズの6作目かな。

    ほい。あらすじ。
    【「眠れば、死ぬ」
    東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。
    僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。
    やがて、そのうちひとりが謎の死を遂げる。
    夢に殺されたのか。次に死ぬのは誰か。なぜ、悪夢を見るのか。
    理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん静まったかのように思われた。
    しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。 「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきて──。】

    エルム街の悪夢方式です。

    正直言うと、いやいつも正直にしか言わないけど、今回のはつまんなかっ……、合わなかった。特に怖くもなかった。
    いろいろと仕掛けは凝らされてるんだけど、なんていうか、のれない。
    夢の怪異だからかな~。
    ……と、思ったら夢でしたパターンが何度かあって、それが悪い方に自分には作用してしまった感じ。
    例えば、化け物に襲われて腕を食い千切られる。これは痛いし怖い。だけど、はい、夢でした~となる。これが何度かくると次に脚を食われる場面があっても「ああ、またどうせ夢なんだろうな」と、恐怖が緩和されてしまう。
    そんな感じ。
    素直に読めば十分に怖いお話だと思うんだが、自分のようにヒネた人間には「これってひょっとしたら丸ごと全部が夢オチになるんじゃね」みたいにどこかで思ってしまい、そうなると何人犠牲になろうと、どれほど怖ろしい場面が続こうと、「はい、はい。夢だよね。現実に戻って来ても、それもまた夢だよね」と、穿った見方をしてしまう。
    こうなると感情移入もへったくれもない。
    ま、そもそも作り話の小説なので、全ては夢といって間違いではないんだろうけど、夢を題材にしてしまったことで、よりいっそうフィクション感が強くなったというか、耳元で「作り話だよー」と囁かれながら読んでる気分になってしまったので負けです。

    良い子は素直にお話を読んでね。約束だよ!

    それからこのシリーズはいつものこととはいえ、怪異の正体がイマイチはっきりしないのよな~。

    ちょっとこのシリーズ。しばらく間を置こうかな。

    残念!

    • ultraman719さん
      好みは、人それぞれなんで、良いのでは?
      それより、平山夢明さんの方に向かって欲しいなぁw
      好みは、人それぞれなんで、良いのでは?
      それより、平山夢明さんの方に向かって欲しいなぁw
      2024/08/13
    • 土瓶さん
      1Qさん。
      ★2はちょっと合わない程度です。
      ワガママなんで。
      ワガママボディーなんで!!
      (# ゚Д゚)ワガママボディーッテナンヤネ...
      1Qさん。
      ★2はちょっと合わない程度です。
      ワガママなんで。
      ワガママボディーなんで!!
      (# ゚Д゚)ワガママボディーッテナンヤネーン!
      (# ゚Д゚)ナンヤネーン!!
      (# ゚Д゚)ナンデヤネーン!!!
      (# ゚Д゚)ワシカンサイジンチガウネーン(笑)
      2024/08/13
    • 1Q84O1さん
      土瓶師匠

      世間はそうとうは見てくれません!
      ★2は半分以下なので"低"評価と見なされます!
      で、低評価とワガママボディーを持ち合わせた者こ...
      土瓶師匠

      世間はそうとうは見てくれません!
      ★2は半分以下なので"低"評価と見なされます!
      で、低評価とワガママボディーを持ち合わせた者こそ土瓶師匠なのです( ー`дー´)キリッ
      2024/08/13
  • 帰ってきた澤村ホラー。

    冒頭から、不快描写のラッシュ。不安なフラグ、屈託まみれの登場人物、違和感のある章末展開。

    正直なところ、「ずうのめ人形」以降、長編作品の乱れがある気がしていた(「ししりばの家」での「ししりば」の供養が雑だったり)が、それすらも伏線と思わせるような、復活作品と銘打ちたいほど、素晴らしい作品だった。

  • 僕にだまされ 劉にだまされ
    特に前半の殺人シーンは
    かなりのグロさでした
    妊婦の方は読まないほうが
    よいかも・・・
    幸せな悪夢を見つつ死ぬか
    悪夢を見つつ辛い現実を生きるか
    あれ 夢の中のほうが幸せ
    と思うんですが
    なぜか現実に戻りたくなる気持ち
    なんとなく 分かる気もします

  • 迷い惑わされ、慄き、祈る一冊。

    見たくないのに見る夢。
    コントロールが利かない夢。

    そこを効かせ、恐怖へと仕立て上げた絶品ホラー。

    序盤から残虐極まりない、それこそ夢であってほしいと思う幕開け。

    容赦ない描写でもページを捲る手は止まらない、止めさせないのはさすがだ。

    一体、この恐怖の夢の森の出口はどこなのか…今、何が夢で何が現なのか、足元危ういまま終始迷い惑わされ連れ回された感、それに伴う慄き、驚き、ドキドキ感が絶妙。
    と同時に沸き起こる祈り。

    弱さも強さも含めての比嘉姉妹が好き。 

    そしてもちろん続編への祈りがやまない。

  • 今年一発目の小説!
    いやー期待を裏切らずめちゃくちゃ面白かった。
    やっぱり澤村伊智はホラーを描かせたら間違いない
    しかも比嘉姉妹のシリーズだからより面白い!

    今回は夢の中に現れる怪異…
    夢の中、自分ではどうにもコントロールできない領域だからこそ、めちゃくちゃ怖い

    エルム街の悪夢のフレディやジョジョのデス13レベルの最強最悪の怪異

    最強の退魔師のお姉ちゃん琴子さんも大苦戦
    このシリーズ、ぼぎわんやなどらきなど
    強くて怖い怪異がたくさん出てきたけど今回がたぶん最強で最恐だと思います。

    ぼぎわんみたいに映画化して欲しいけど内容的に無理かな…
    前半の内容と後半の内容でガラリと変わる構成的にもとても面白かったです。

    辛い現実より極楽な夢を選ぶのか

    澤村伊智ファンは是非、読んだことのない方も
    最高のホラーエンタメなので絶対に楽しめると思います!

    • sinsekaiさん
      是非是非!
      教団の子の五億倍面白いですから….笑
      是非是非!
      教団の子の五億倍面白いですから….笑
      2023/05/09
    • puttyhamaさん
      お~五億倍!(笑)
      お~五億倍!(笑)
      2023/05/11
    • puttyhamaさん
      かなり遅くなりましたが…
      オススメしていただいた「ばくうどの悪夢」読みました~

      五億倍おもしろかったです!!

      前半からの後半へ...
      かなり遅くなりましたが…
      オススメしていただいた「ばくうどの悪夢」読みました~

      五億倍おもしろかったです!!

      前半からの後半へ~のひっくり返し方
      え?これってどっち?夢?現実?
      読み返すほどおもしろい!
      やられた~!

      最高でした!!
      おすすめしてもらってよかったです~
      ありがとうございます!
      2024/04/12
  • 比嘉姉妹シリーズ。東川西市T台に歪んだ憎しみを募らせた男が総合病院の産科病棟で大量殺戮を繰り広げる衝撃的な場面から幕を開ける。事件で妻子を失った樋口を慰めるため、定期的に集まる学生時代の友人たち「片桐軍団」とその子供たち。以降はリーダーである片桐の息子「僕」の視点で悪夢が現実に干渉してくる恐怖の日々が描かれる。親への恨みで自分たちの命が狙われているのか。軍団の一員野崎と妻の真琴の協力で「僕」は「ばくうど」の悪夢から逃れる方法を模索するーー

    えっと、総体的にはとても面白かった。中盤、全てが解決したように見えてからの世界がひっくり返る展開は澤村作品らしく、それまで感じていた小さな違和感が見事に回収されるカタルシスもちゃんとある。琴子さんが「僕」の命を執拗に狙うカラクリも腑に落ちる。そこからまさに本当の戦いが始まるわけなんだけど、個人的には何故か失速してしまった。

    (以下かなりネタバレに触れます)

    ここから先は上手く説明出来る気がしなくて、誰にも理解してもらえない前提で書くけど(笑)、澤村さんはこの作品をフレディ・クルーガーに捧げている。フレディはホラー映画『エルム街の悪夢』で夢を介して襲ってくる殺人鬼。夢で殺されると現実でも死んでしまう。本作の「ばくうど」もたしかに同じように夢に現れて魂を喰らう化け物なんだけど、見せてくるのは悪夢ではなく、本人が望む世界なのだ。つまり自分に都合の良い、心地いい世界。琴子さんが現実では死んでしまった弟妹たちと一緒に暮らしていたり、それこそ片桐は現実では得ることがなかった物書きの仕事、妻子、友人たちに尊敬される世界。この設定もたしかに虚しく、恐ろしいことではあるが、いかんせん恐怖が感じられなくて。いや、三人で夢に入って化け物退治するのはまさに『エルム街の悪夢3』を彷彿とさせるのだけど、だからこその期待したような恐怖描写が欲しかったというか。現実かと思っていたら悪夢に変わる前半部(片桐の世界)の描写とかが私は怖いというか、好きだと思ったのだ。だから主役が劉くんにスイッチしてしまった現実パートからは、どう解決するのかは気になりつつも、ページをめくる手は失速してしまった。

    あと完全に退治しきれてない状態で終わっているのもあると思う。こんなにボリューム割いたのに、なぜここで終わるのかなぁ。だったらもう少し書いてちゃんと終わらせてくれても良くない?
    そう思ってしまうのは毎回面白いものを読ませてくれる澤村さんへの期待度を高くし過ぎた私だけですかね(笑)。どっちにしろ次の長編も楽しみにしてます。

  • 夢がテーマであることを無茶苦茶利用していて、中盤の大展開でどう読んだら良いのか示してくれる。映像化してもうまく活かされそうな話だなと思った。途中で切ない描写もあり、シリーズファンとしては、嬉しくも悲しくもある。シリーズではあるものの比嘉姉妹はそれほど前面には出ず、これまでの作品とはまた雰囲気が違う一面があり、それでいて次作が気になる。

  • ★3.5
    前半まで★4
    作中作、夢の中の夢の様相を呈し、何が"現実"かわからなくなる。
    人物紹介もさもありなん。
    後半からは謎もなく冗長。
    子供達ががんばった!

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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