西郷どん! 後編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 64
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041098868

作品紹介・あらすじ

遠島からの赦免を受け、鹿児島に戻った吉之助。しかし不在の間にふるさと薩摩は異国の砲撃を受け、国内には尊皇攘夷の風が沸き起こっていた。そして吉之助は、政のただ中へ。新しき時代、維新編!

感想・レビュー・書評

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  • 西郷隆盛が明治維新に重要な役割を果たしたということは教科書の歴史で知っていたのですが、ここまで中心にいたというのは知りませんでした。最後のほうは薩摩に下野して百姓として生きようとしましたが、それでも最後は日本の将来のために死んでいく。現代の日本に多大な影響を与えていたのがわかりました。
    隆盛が下野すると薩摩出身の男たちがみんな辞任して帰還したといいます。隆盛の人望の厚さを息子の菊次郎が隆盛を「ハーメルンの笛吹き」に例えていたのが印象的でした。
    この小説では、西郷隆盛の性格や感情を描いているのがとても興味深く、勝海舟のなめらかな標準語が気に食わずその言葉で斉彬の話をしてほしくないと思ったり、男尊女卑がとても強い薩摩人だけど、妻や妾を大事にしたり。聖人とは違うけども人間臭い隆盛の人柄を味わうことができました。

    薩摩は鹿児島、長州は山口県、土佐は高知県。江戸からだいぶ離れている場所で維新は盛り上がっていたのだなとしみじみ感じました。小説内でも西郷隆盛はちょくちょく薩摩から京都や江戸に移動している印象です。新幹線も飛行機もない時代に移動も大変だったのでは。。。と思いましたが、
    薩摩藩は幕末期には多くの蒸気船を所有していたので、移動は短時間で済んだみたいです。
    https://www.kagoshima-kankou.com/feature/segodonguide/history
    西郷隆盛から明治維新を理解するのもいいものですね。巻末の対談も面白かったです。

  • 913

  • 私の時代は、歴史の近代史は、触れてはいけないが如く、3学期になった途端、ササさっとと、終わって、余り理解出来ないまま過ごした。
    戦争を知らない子供達・・・と、言う歌の流行った時である。
    西郷隆盛が、どうして、あの姿で銅像があるのかが、この本で、理解出来る。
    西郷隆盛の写真は、実物でないと、昔読んだ本には、書いてあったけど、やはり、薩摩男子の眉が濃く、ぎょろ目で、彫が深かったのだろう。

    この物語は、西郷隆盛の息子 菊次郎が、過去を回想して、著述している。
    奄美大島ヘ流刑された隆盛と愛加那との間に生まれた子。
    長男であるのに、菊次郎。
    太郎は、本土の妻の子に付けるため、次郎になっている。
    奄美大島の者は、日本であったのに、島から抜け出せないなんて、・・・・想像もしなかった事である。

    菊次郎は、隆盛の意思を次いで、若くして17歳で、背男戦争で、戦い、右足切断という傷害をも持ちながら、京都市長になっているのには、・・・・
    そして、父 隆盛同様に、質素倹約をモットーとして、現在でも、自宅場所が、わからないとの事。

    広大な海を眺めながら、過ごしたのなら、大きな家に住んでも良かったのでは・・・・???と、思ってしまった。

    最後の「仮装舞踏会」で、隆盛が、最初に結婚して、とても苦労したのに、離婚した須賀が、再婚して今幸せに暮らしていて、この鹿鳴館に来れる地位の男性と生活を共にしている事に、少し、安心めいたものを感じた。

    隆盛という人柄の良さや好奇心や正義感、等、素晴らしい人物であり、それを受け継いでいった子孫等、素晴らしいと、思って、本を閉じた。

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著者プロフィール

一九五四年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍。一九八二年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなる。一九八六年「最終便に間に合えば」「京都まで」で第九十四回直木賞を受賞。一九九五年『白蓮れんれん』で第八回柴田錬三郎賞、一九九八年『みんなの秘密』で第三十二回吉川英治文学賞、二〇一三年『アスクレピオスの愛人』で第二十回島清恋愛文学賞を受賞。『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』など著書多数。『西郷どん!』は二〇一八年のNHK大河ドラマ原作になった。同年紫綬褒章受章。二〇二〇年には週刊文春での連載エッセイが「同一雑誌におけるエッセーの最多掲載回数」としてギネス世界記録に認定。同年第六十八回菊池寛賞受賞。二〇二二年七月に日本大学理事長に就任。

「2022年 『成熟スイッチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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