女生徒 (角川文庫)

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レビュー : 117
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099025

感想・レビュー・書評

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  • 太宰の人となりが伝わってくる本。
    この人、けっこう正直だなと思う。

    というか、なぜこうして自分を見つめることができるのに、なぜ小説で描いている状況になっている?、特に「おさん」っていう作品に描いた通り本当にそのままの状況になってしまった。
    なんで回避しない?、残す家族は?
    疑問が止まらなくなる。

  • これは面白い。小さい頃、太宰の『走れメロス』を読んで文学が好きになり、大きくなって『人間失格』を読み返して太宰が嫌いになったが、この『女生徒』を読んで太宰の凄さを再認識。

  • 女語り!
    すきだよー!どの作品もすき!

  • 太宰治で持っているのはこれだけなのだけれど、おもっている太宰作品イメージとは違う。他のを読まないのは、きっと太宰作品でこれが一番好きだろうと予感するから。せっかくなので他の作品も読んでみた方がいいだろうか…
    ちなみに1997年は改版の発行年で持っているものも改版だけれども、初版は1954年発行。1939年に書かれた「皮膚と心」には”私だって、二十八のおばあちゃんですし”との記述がある。八十二の間違いでもおばちゃんの間違いでもないあたりが時代を感じる。

  • 友達にすすめられて読みました。

    女性の独白形式による作品を集めた作品。

    うまくレビューに残せるにはまだまだ自分自身若すぎる気がするし自分の言葉で表そうとすればするほど違ったものになってしまうきがする。

    ――おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京のどこにいるか、ごぞんじですか?もう、ふたたびお目にかかりません。

  • 幸福は一生、来ない。
    待って、待って、待ちきれなくて家を飛び出した次の夜にやってくる。一夜遅れて。
    そんなことわかっているけれど、眠りに就く前に、明日の幸福を願わずにはいられない。
    そういったいじらしさ、愚かさを、少女の成長の葛藤を交えて描いている。

    心の成長というと、スポーツや青春ものが多くヒットするような気がするけれど、これも成長の一種だと私は思う。
    むしろ、スポーツとも青春とも縁遠い中学高校時代を送った私からすれば、
    こういった、誰も答えを教えてくれない、正しい道も、抜け出す術も教えてくれない、
    ただ「大人になれば笑い話として懐かしむことができる、今はそういう時期なんだ」とだけしか助言を得られない壁を
    よじ登ろうと躍起になって足をかける話こそ、思春期の成長を表現できているんじゃないか、と思ったりも。

    少女の、正しくありたい、世間さまから「いいお嬢さん」と思われたい、という願望と、
    それに伴わない自分の狡猾さへの嫌悪、女であるから知っている女の醜さへの嫌悪、
    本能によって、自分だけを一生は愛せないこと、感情やら理性やらを貪りながら自分を見失ってしまうこと、の哀しさ、
    子どもであった時の自分の純粋さと恥じるべきわがまま、
    大人になっていく自分の、いろいろな知識を得て、思春期に振り回される感情。
    それらをぜんぶごちゃごちゃにかき混ぜて、どろどろな少女の世界、思考を描いている。
    それなのに文体はとても美しく感じてしまう。たとえるなら千代紙みたいな。

  • 太宰治を好きなったきっかけの短編集。
    女性徒で私は太宰治が好きになった。
    このひと本当は女だったの?って思っちゃうほど女の心情の描写がすごい。移り気で、ずるくて、そんな朝起きたときの気分で一日変わっちゃうような女になりきった、太宰治の中でも女性が主役の短編集。

  • 女の子から女に移っていく女学生の心境がたいへんよく書かれていて、面白い。
    性別の違いはあるが、私も大人へなろうとしているので、とても共感できる。短編なので読みやすい。

    「斜陽」や「人間失格」だけが太宰の書くものではない。それらを読んだ後に是非これを読んで欲しい。

  • 女生徒、本当に好き。太宰さんのセンスに脱帽。

  • 一番スキって直感で感じた作品。
    ある女学生が朝起きたときから寝るまでの一日のはなし。

    キラキラしてて、思いがあちこちに散乱して
    かわいいぞ、乙女〜〜!ってかんじです。

著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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