斜陽 (角川文庫クラシックス た 1-4)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099063

感想・レビュー・書評

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  • 女生徒とこの作品が特に好きです。太宰は何故こげにオンナゴゴロが理解るのか・・・

  • 私も結婚したら、この小説の母のようになりたいなんて思った。
    一つ一つの仕草が美しくて、上品。
    遺書の部分が大好き。
    最後まで貴族のプライドを捨てなかった兄は素敵だと思う。

  • 切ないけど、ブルーにはならない。
    綺麗な文章と情景。

  • 読んだのと同じ表紙のが無かった……角川で昭和25年出版だからこれで良いのかな

    あらすじ読んで想像してたのとは全然違いました
    出た当時すごい流行して「斜陽族」なんてのを産むほどだった、っていうのは知ってたんですが、私は今までそれがいまいちピンとこなかったんです。時代が違うといっても、一冊の本がそんな大きな影響を与えるというのがよくわからなかった。でも読んでくうちに納得しました。こりゃ斜陽族なんてのも出来るわけだわ。なんかよくわかんないけど読んでるとすごい衝撃と影響を受けずにはいられない。私は途中でこ、これはやばいと気付いて、だからそこからはバリアを張ってがっちりガードした上で読みました。ぜ、絶対影響されたりしないぞ!って。今更一人斜陽族なんて気取るわけにはいかないからね!汗

  • 「傑作を書きます。大傑作を書きます。日本の『桜の園』を書くつもりです。没落階級の悲劇です。もう題名は決めてある。『斜陽』。斜めの陽。『斜陽』です。どうです、いい題名でしょう。」

    この言葉の通り、『斜陽』は大傑作となり「斜陽族」という流行語を生み、太宰治は一躍流行作家になりました。美しい滅亡に向けたかず子、お母さま、直治、上原二郎4人の力強くもはかない物語。気持ち悪いほど完成された作品のように思います。発表されて60年以上たった今でもまったく色褪せません。

  • 何年か前に、文学を読もうと思って買ったのに、読んでいなかった本。2年くらい前かな。

    09年3月19日15時2分26秒より更新


    直治の自殺の告白の遺書は、こころに出てくる先生の告白に似ている。

    辞書を見ながら読んだので時間はかかったが、読んでいていろいろ感じた。

    まず、お金について。お金がないと生きて行けないと思った。・・小説を今まで読んでこなかったので、こんな凡庸かつ的外れなことしかかけなくて情けない。

    直治の気持ちに少し共感を覚えながらも、自分もそうなるのではないかと思い怖くなった。


    太宰治昇天:

    これもとても興味深い。行き詰まりなどないのにそういう言葉で一括りにしてしまう新聞や人。

    短編とはいえ、一回ではよくわからない、感じ取りきれない。

    ただ、安住さんはこういう文学を読んできたからこそ、豊富な語彙や言葉遣いに対応ができるのだという風には思えた。

    女性は怖いなと感じた。そして、男性にとってはよくわからないところがあると思った。

  • 不器用な生き方しか知らず、時代に翻弄される貴族の一家の悲壮に満ちた物語。
    ポツダム宣言受諾、そして昭和天皇の人間宣言により、日本国民は旧来の倫理観の転換を余儀なくされました。中でも古い道徳の只中にあった貴族(皇族)の心の葛藤は、現在に生きる僕らの想像を絶するものであったに違いありません。
    最期まで貴族を貫くか。
    現実と向き合い戦うか。
    死か。
    どちらにせよ、辛い選択には変わりないのです。

  • 080818(m 080917)

  • 太宰が描くある女性の物語。
    太宰の描く女性はすごい斬新であった。
    簡単に言ってしまえば、悲劇。
    ある女性、母親、兄の3人が中心となって話が動いていく。
    悲壮感、絶望感が漂うなか話は進み、そして沈む一方。
    現代の文学にはない物語の展開。
    度重なる悲劇。
    その終焉はいかなるものか。

  • 08/3/10 ★★★☆
    まぁまぁ

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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