愛と苦悩の手紙 (角川文庫クラシックス た 1-10)

著者 :
制作 : 亀井 勝一郎 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 156
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099094

作品紹介・あらすじ

獄中の先輩に宛てた手紙から、死のひと月あまり前に妻へ寄せた葉書まで、友人知人に送った書簡二一二通。太宰の素顔と、さまざまな事件の消息、作品の成立過程などを明らかにする第一級資料でもある書簡集。

感想・レビュー・書評

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  • 本屋で見つけ、太宰の書いた手紙なんて面白くないはずがない、と思いすぐに購入。
    井伏との師弟関係や他の作家との繋がりが見られるのが面白かった。

    自分も生前に書いた手紙が死後本にされるような人間になってみたいけれど、そもそも手紙を書く習慣がない。

    当時の一円がいくらにあたるのかが分からず、どのくらいの金額を貸し借りしているのか気になった(途中から一円=五千円~一万円と勝手に解釈した)。

    筆者は甘ったれた人だという印象を持った。
    そういう意味で、やはり『人間失格』の主人公とは重なる。

  • 600通以上の太宰の書簡を亀井勝一郎が編纂した本書。何というか、手紙の相手が男だろうが女だろうが(女性あての手紙は美知子夫人あて以外収録されていませんが…)全身全霊をかけて「掻き口説く」かのような文章が印象的だった。太宰って寂しがり屋な人だったのかなあとも思う。しかし檀さんへの手紙が一通もないのが気になる。あんなに悪友だったのに。山岸さん宛にはいっぱいあるのに。檀さんのご家族から許可が下りなかったのだろうか。書簡集にして波乱に富んだ生涯を送ったひとりの作家の人生クロニクルのような一冊。

  • 12年11月、読書会課題図書

  • 亀井勝一郎氏が編集した太宰治の書簡集。

    もっと暗い手紙が多いかと思っていたけれど、けっこう明るい手紙が多くて驚いた。
    小山清氏とか、弟子に対する面倒見もよかったのだとわかったり、なんだか以外だった。
    もっと、自分一人の世話で精一杯な人なのかと思っていた。
    (注:私は彼と彼の作品が好きです。)

    読み進めていって、残りのページが少なくなるたびに、『ああ、この人はもうすぐ死ぬ。』と思いながら読んだのだけど、最後の方になっても手紙にはあまり死の影が現れてこなくて、この人、なんで死んだんだろうと思った。

    あと、師である井伏鱒二氏への手紙は全部すごく丁寧に書いてあって、尊敬が感じられるものなのに、遺書に「井伏さんは悪人です」と書き残したのは何故なのか、ますますわからなくなってしまった。
    あれは太宰なりの甘えなのかな…それとも…?

  • 太宰の素顔、と裏表紙にあったが、手紙の中でもやはり太宰は演じている、という悲しい印象が感じられた。
    人から誤解されてしまうことへの悲しさ苦しさが、意識無意識を含め、許しきっていない何か、見せきっていない何かに繋がってしまうのだと思う。
    しかしだからといって虚構であると言いたいのではない。仮に演技や取り繕いが入ったとしても、太宰らしさがそこにはある。彼自身であることに代わりはない。

  • “茶目っ気”“気遣い”など太宰の陽の面と、“しがみつき”のような陰の面が書簡の中に表れていたように思います。

  • 太宰は生前から『書簡集』といった類のものを重要視していなかった。
    それよりも作品こそを作家は一に考慮して生活すべきだとしていた。
    それだけに、彼の書簡集は読んでいて特に面白いものではなかった。
    つまり、人のプライベートな部分を覗き込んで得られるような卑小な快感は覚えなかったし、彼の手紙を読むことによって、今まで知ることのなかった太宰の新たな一面や人格、思想も知り得なかった。
    太宰を知りたければ作品を読むべし、と再確認した。

  • 太宰治の書簡集です

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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