魔邸 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 188
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099643

作品紹介・あらすじ

小学6年生の優真は、親の海外転勤の影響で、叔父と暮らすことに。しかし、叔父に連れられて訪れた家は“神隠し”の伝承がある森に建っていた。その家で過ごす最初の夜から、不気味な出来事が立て続き――。

感想・レビュー・書評

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  • 父が亡くなり、再婚した母。義父が海外へ行くために、義叔父に預けられた優真。
    そこで起こる様々な異変。

    最後の一行まで気が抜けないんですよね。
    三津田さんは(ーー;)

  • 怖がりのくせして好奇心に負けて読んでしまうホラー小説。三津田信三作品は特にお気に入りです。これまで読んだ中で私がいちばんビビった三津田作品は、『ついてくるもの』に収録されている「八幡藪知らず」でした。

    母親が再婚し、継父の海外赴任でひとり日本に残されることになった少年が預けられたのは、神隠しが噂される森近くの屋敷。

    「森」というだけで八幡の藪を思い出して背筋がぞわっとしたものの、追いかけられる怖さはあっちのほうが上。単なるホラーではなくて、幽霊も出るけどミステリー。

    最後の一文でものすごい嫌ミスになりました(泣)。

  • いつものホラーに比べると今ひとつかな
    ミステリーとしてはよく練られていると思います
    叔父さんが寝ているのに目だけが開いてジッと…は、ゾッとしました

  • いつもの三津田先生のゾクゾクする怖さは控えめだった分、ミステリとしては満足できる内容。確かに最後の1行まで気は抜けない。

  • 三津田信三さんの作品は大好きなのだが、以前と比べて面白みに欠ける気がしてならない。
    家シリーズの他の2作の絶望感や、人知を超えた恐さがたまらなかったのに、僕が飽きて来たのか?
    事件の解決のために、有得ない事を使うのは、ちょっと強引だし最後の終わり方も、そっちかいと突っ込みたくなるような感じでも、インパクトは薄い。

  • 家三部作読了

    この三部作はみんな最後の一文でゾクッとさせられるところがとても好き。
    3作とも少年が主人公、家がテーマだけれどバリエーションがあって味が違うので楽しめます。

  • 家シリーズは他を読んでないのでわからないけど、今回は豪華な別荘がでてくる割に、恐怖の核がじゃじゃ森のほうにあるためあまり家がメインな感じはしなかった。
    一番怖かったのが、優真が過去二回異界にまぎれこんだ時の話。
    メインの部分よりその話のほうが怖くて記憶に残った。
    この辺の話は突っ込んでえがかれるのかと思ったけどそんなことはなくて、投げっぱなしな部分もちょこちょこある気がして気になった。
    とはいえ、結果的にはミステリ調のホラーで面白かった。
    小さな違和感や勘違いを後から回収してくるのはさすがだなぁと。
    途中何度もエッていうポイントはあるけど、最後の最後で一番エッ!?!?ってなれる。
    二度読みまではしなくても、そういった部分を確認したくて戻って読み直したりはした。
    あとは神々櫛など、作者の他の作品のキーワードがでてきたのもちょっとした驚き。

    表紙の絵や、主役が男の子という点でもっとファンタジー的なホラーかとおもっていたけどダークで人間の醜さみたいなものがえがかれていて良い意味で予想外だった。

  • 著者が得意とする物件ホラーに今回も怖がらせてもらおやないけ。。と楽しみに読んだらこれ結局安っぽいスリラーじゃねえか。と毒づきたくなるのは著者の作品に対する期待値があまりにも高くなってしまっているため。以前感想を書いた「よもつひらさか」みたいなポンコツとは異なり普通に楽しめる作品で一気読み。
    あるおもちゃの伏線がラストで生きるんだけどイマイチ弱いよね。主人公そんなサイコパスじゃないし。なんというか、唐突感が強く、どんでんがえしのためのどんでんがえしになってしまっており、必然性がなく読者に媚びているように見えてしまう。
    過去作を読み返したくなった。

  • 途中までは優真の異界体験や神隠しの伝承の森が生むホラー一色、終盤は一気にミステリー要素が濃くなって新たな恐怖が噴き出す。信用していた人間が見せる裏切りの別の顔。どちらが怖いかと言われれば…異界に迷い込んで正体不明の何かに追いかけられるのはたまらなくイヤだし、心を許した相手に豹変される絶望のショックも計り知れず…選べない。
    そんな中でギリギリのところを生き延びていく優真の賢さや行動力が救い。
    子供のためを思っての再婚が、返って子供の命を危険に晒すことにモヤモヤする。
    ラストの一言は戦慄だけれど因果応報だと納得。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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