フシギ

著者 :
  • KADOKAWA
3.26
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本棚登録 : 431
感想 : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041099834

作品紹介・あらすじ

作家の私のもとに、死んだはずの担当編集者から不思議なメールが届いた。
意識不明の時に三人の女が“お迎え”に来たというもので、一人目と二人目は亡くなった親族、三人目は誰だか分からないという。
その後、「とんでもない正体が分かった」「三人目の女が、先生のところに現れませんように」という言葉を残して連絡は途切れ……。
三人目の女とは誰なのか? 連続する不審死は、その女が関わっているのか?
とてつもない絶望と衝撃に襲われるラストまでページを捲る手が止まらない、精緻にして大胆な長編ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 真梨幸子「フシギ」。縁あって私もつい先程、いや、正に今現在、フシギな体験をしている。結果からお伝えするとその予期せぬ縁は、決して私をポジティブな気持ちにしてくれてはいない。
    何があったかと文章に起こすと大したことでは無いのだが、事前情報無しで手に取った本書、著者真梨幸子の絶対的なイヤミス女王の肩書きに全体重を預け何も疑わず読み進めていたこの作品は
    ......ホラーだったのだ。
    昨日読んだ芦沢央「火のないところに煙は」にて全身全霊でオカルトを体験した私は、しっかり楽しみながらも後遺症(主に水回り付近に近寄れない等の弊害)に悩まされていた。とりあえずほどほどに記憶を薄める為の努力を試みたその第一歩が、まさかの「オカルト被り」だった。フシギだなぁ。 最早好きなのではないだろうか 笑

    そう言えば本書とは関係ないのだが、フシギな事にこの二作の前、令和発行の作品を三作連続で読んだ所、全てが大きな括りでネットを題材 主軸とするミステリーだった。フシギだなぁ、面白いなぁ。と、余裕かましてるのは連続でホラーを体験して見事成長した私をお披露目したいからではなく、ただ単にこのフシギ体験にお化けが登場しないからなだけだ。現金な奴なのだ。
    ーーーーーーーーーーーーーーーー

    作家の「わたし」が語る一つのフシギ体験から様々なフシギが次々と重なるミルフィーユの様な構築。しかしあまり印象には残っていない。紛れもなくリレーを確実に繋げ、最後をアンカーに託す綺麗な構築にはなっているのだが、置いてけぼりにされている者が余りにも多過ぎる気がする。今回ばかりは著者の「登場人物の多さ」が仇となったのではないだろうか。
    着地はミステリーらしく「真相」が待ち受けているものの見せ場では無いように感じる。その事実は驚愕はしても新たなる物語の繋がりは産み出さないだろう。とは言え、落ち着いて物語を整理すると全て「理論的」ではある。だが有耶無耶の多さは、築き上げたホラー要素を投げ捨てたくないからなのだろうか、、個人的には勿体なく感じてしまった。
    置いてけぼりというより、説明不足というのが正しいのやもしれない。仕掛けと伏線が複雑過ぎて、正しい解釈を遠ざけている気がする。私の前置きのせいで更に分かりずらくなってしまったが、この作品は「オカルト」では無い。

    不明瞭なオチはホラーの醍醐味だとは思うのだが、どうも恐怖心よりも釈然としない感情の方が強く表れた。例えるなら、しっかりミステリーとして読み込み、しっかりトリックに不服申立てている感じ。

    新しいジャンルに踏み込んだ発展途上、通過点の作品なのだろうと信じたい。ホラーを追うのは本意ではないが、著者がこのジャンルで進化を遂げようとしているのなら、ファンとしてしっかり追うつもりだし、全力で葛藤した(※アピールポイント※)結果、腹は括っている。結果、ホラーでありオカルトでは無い事も背中を押してくれた。

    た、楽しみだなぁ!震声

  • 目がテンになった一冊。

    うわ…終盤、一瞬、時が止まった。目がテンになった。まんまと術中にはまっていたとは。こういう、してやられた感、好き。

    随所での、ぽぽぽぽ〜ん!にひぃっ!と一緒に怯え、生き霊、犬神信仰、蠱毒だの、〇〇効果だの…数々のフシギ蘊蓄も興味深く、時々笑いもあって何も考えずぐいぐい読まされてしまうほど。

    だからこそ味わえたんだろうな、目がテンになるこの瞬間を。

    真梨作品にしては読みやすいのも良かった。それにしてもたしかに抜けた髪の毛、水回りの髪の毛ほど気持ち悪いものはない。
    ジンモウ、無理。

  • もっと、いやーな感じの話かと思っていたら、
    さほど怖くはなかったー。
    さくっと読めちゃいましたー。

    書店編集者の女性がマンションから転落し死亡。
    のはずなのに、何故か主人公の所に彼女から
    メールが送られてくる。
    主人公は作家であり、担当編集者が何人か登場し、
    それぞれのフシギを話していく。

    「三人目の女が、先生のところに現れませんように。」

    もっとオドロオドロしくなるのかと思ったら、
    意外に結末はあっさりしてると感じてしまいました。

  • この前読んだ本の男性???

  • 【ネタバレあり】
    久々に真梨幸子の毒を摂取したくて読みましたが、思ったより毒素少な目。事故物件や都市伝説などのオカルトを絡めたホラー×ミステリという感じで、一気読みでした。
    エッセイ風の小説だと勝手に思い込んで読んでいたので、ラストで見事ひっくり返された。改めて読み返してみると、女性編集者の体型やファッションを事細かにチェックしているのがかなり気持ち悪い。コロナを匂わせるようなオチは、ちょっと唐突感があったかなぁ。
    表紙が一番怖い。

  • 作家の私のもとに、死んだはずの担当編集者から不思議なメールが届いた。意識不明の時に3人の女が“お迎え”に来たというもの。
    連作短編的なホラーミステリー。
    普通に面白かった。
    (図書館)

  • 読み初めはとにかく怖い。
    世にも奇妙な物語を見ているような感覚。この世のものではない力が働いていて、全体的にゾワゾワ感が漂う。
    作者の視点で話が進むので最初は真梨幸子先生をイメージして読み進めたが、‥またやられた。
    結果お化けや幽霊が怖いというより、現実的なものが怖いというオチに。

    面白かったのは
    『同音意義語』はただの偶然ではなく、元々は同じ意味を持つもの。だから同じ読みになった。というもの。

    真梨先生の本は全てがわかった2回目に読む方が面白い。

  • 死者から送られてくるメール…
    それだけでもゾワゾワするのにそれは全ての始まりだった。

    嫌な予感と気になる事柄を確かめるように、
    一気に読めました。

    時間が経ったらまた読みかえしてみたいです。

  • 読みやすかったし、途中までは怖〜って興味深々に読んでたんだけどラストはイマイチだった感あり。

  • 安定の真梨幸子女史の作品だった。今作は昨今流行った事故物件を扱った連作短編集的な長編ミステリー。

    作家の私が主人公。死んだはずの担当編集者からメールが届く。連続する不審死、壊れていく日常、狗神の祟り、生霊、禁足地、等々読み進んでいくと不穏な影を落とすことばかり。でもちょっとコミカルスパイスもあったり。この装丁のピンボケ写真は霊の…例の尾上まひる?

    いつもながら面白怖い展開でサクサク読めた。世の中自分が知らない不思議なことは多々あるんだろう。事実は小説より奇なり、ってこの本以上に奇妙なことがあったら小説のネタになるだろう。

    『カリギュラ効果』
    禁止されればされるほどそれをしたくなる心理。

    『ウェルテル効果』
    自殺報道に影響されて自殺する人が続出すること。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2022年 『三匹の子豚 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

真梨幸子の作品

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