- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041100035
感想・レビュー・書評
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タイトルに惑わされるなかれ。すばらしい、良書である。私は、坂口安吾が大好き‼
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第二次大戦直後に若者達の強い支持を得た「堕落論」ほか数編を収めたエッセイ集。「堕落論」で展開される考え方もよかったが、むしろ他のエッセイで書かれた文章の中に興味深いものが多い。文化、文学、恋愛、内省、実存、政治、宗教など、ほとんどの分野における著者の考え方を網羅しているといえるのではないか。それぞれの場面で本業ともいえる文学論を絡めているため、一本筋の通った思想を読み取ることができる。なかには、現代においては一般的な考え方が、当時では異説として扱われていた様子をみてとることができ、そこに時の流れが感じられるような点もまたおもしろい。いずれにしても、作家など自分の思想を表現することを生業とする人達は、いつの時代も孤独を抱えて生きていくものなのだな、ということを強く感じられた。
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この本は電子ブックとして図書館に所蔵されています。紙の本は所蔵がありません。閲覧する場合は以下のURLからアクセスしてください。
https://web.d-library.jp/kokushikanlic/g0102/libcontentsinfo/?conid=156566
(LibrariEを利用するにはIDとパスワードを申請する必要があります。申請方法は図書館のHPからご確認ください。
https://www.kokushikan.ac.jp/education/library/librarie.html ) -
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緻密な文章に感動を覚えたことを覚えている。
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久々に再読。
「堕落論」の切れ味はさすが。
当時、on time で読んでいたらすごい衝撃と思う。 -
坂口安吾の社会評論と作家評論を集めたもの。
日本文化私観や続堕落論における日本人論・人間論はややシニカルだが、キレがある。20世紀後半に人間科学が人間の思考の癖や非合理を解明する以前は、「人間がどういったものか」という問いに最も精緻な回答を持っていたのは、安吾のような一部の文学者だったのだろうと思わせる。 -
読みやすいんだけど、こちらの頭が悪いせいで、よく分かんないとこが多かった(>_<)。
まあ、「常識にとらわれるな」ということを繰り返し語っているのは理解できた( ´ ▽ ` )ノ。
同時代の太宰や芥川はともかく、大文豪・漱石までズタズタにブッタ切っててびっくりした(゚д゚)!。
こういう本は細部の書き込みの方が後々記憶に残るものなんだよね。
スピーチを笑ったら西洋人の先生に殺意のこもった目で睨みつけられたこととか、あらゆる男と寝る願望を性病を病んだ後も捨てられない女とか、下半身が「穴だらけ」になった少女の話とか……きっと、何年も先まで覚えてることだろうな。
洋服とか便利な西洋文明は、導入が遅かっただけで、何時の時代に輸入されてもすぐに日本文化に溶けこんだろう(かといって、それで日本人が日本人でなくなるわけではない)、という指摘にはなるほどと思った( ´ ▽ ` )ノ。
前半はまるでセンター試験の問題文みたい(たぶん、実際に何度もここから出題されたんだろうな)だったのに、後半はどんどん感情むき出しになっていって仰天(゚д゚)!。これが無頼派か。
「不良少年とキリスト」は太宰に対する乱暴だが心のこもった哀悼文。自殺なんかするな、ってことだね……野性的な友情に胸が痛くなった……(´;ω;`)。
2016/03/08
著者プロフィール
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