堕落論 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.88
  • (83)
  • (92)
  • (92)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 1244
レビュー : 116
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100202

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 笑った。表現の仕方もさることながら、書いてる内容も面白い。いい意味で時代を感じさせない近さの文章。気軽で好き。

  •  坂口安吾の随筆集。冒頭の「日本文化私観」を国語の教科書で読んだことがあったので、興味が湧いて読んでみました。

     文体がやや古いので現代人としては読みにくさがありますが、それに勝るほどに文章が気持ちいい。間違っていると思うものには間違っていると真っ向から勝負をかける姿には、降って湧いたような反逆精神がありません。もちろん彼の思想はあくまでも彼の思想であるし、時代背景が違えば同じ文章でも価値が変わるのは当たり前で、賛成も反対も言いたくなるのだけど、それでもなぜか続きを読みたくなるのは筋の通った思想を提示してくれるからなのかな、と感じました。反抗の中に客観的な内実が伴っていて、誰かの言葉を傘にすることもなく、何の論拠もナシに作文することもなく、ひたすらに自ら考えていることが言葉の向こうに見えてきます。

     正直な話、坂口安吾の作品は読んだことがない(そもそも純文学は進歩が感じられないので興味が無かった)のですが、少し手を付けてみようかなと思わされる一冊でした。まあ、芥川も太宰も漱石も鴎外も川端も三島も知らなくたって、今まで文章を読んできたのだから、それが自分の文学私観でいいのだろうけど。

  •  坂口安吾著の短篇集である。著者曰く、生きるとは堕ちることであり、絶望的に厳しい道ではあるが、それを徹底化することで逆説的に自分自身を救済することができる。太宰治とはまた別の、フロイト的なものの見方をしている。
    「堕落自体は常につまらぬものであり、悪であるにすぎないけれども、堕落のもつ性格の一つには孤独という偉大なる人間の実相が厳として存している。即ち堕落は常に孤独なものであり、他の人々に見すてられ、父母にまで見すてられ、ただ自らに頼る以外に術のない宿命を帯びている」(本文より)

    和図書 914.6/Sa28
    資料ID 2012200303

  • この考え方、あの時代ですごいと思う。

  • 美しさのための美しさは素直でないというが、余計な美しさも人には必要でしょう。坂口さん自身、まじめな文章よりも人を笑わせる余計な文章が好きと言っていますし。

  • かゆい所に手が届く。いや、痛いところに確実にパンチを食らわせてくるという表現の方が正しいか。

    辛辣なる批評のなかにあって、どこか背中を強くバーンと叩かれたような気がする、そんな本。

  • 日本文化私観とか好きでした。面白い。

  • 日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母胎によって始めて人間が誕生したのだ。
    生きよ堕ちよ、その正当な手順のほかに、真に人間を救い得る便利な近道があるだろうか。


    堕落論、なんだか難しそうだから、ずっと敬遠していました。

    でも、読んでみたらおもしろい!!

    もっと早く読んでもよかったかも!!

    恋愛論がすごく好きです。

    「恋なしに、人生は成りたたぬ。
    所詮人生がバカげたものなのだから、恋愛がバカげていても、恋愛のひけめになるところもない。」

    この文章に衝撃あんど勇気づけられました!
    所詮人生はバカげたもの、そんな言いぐさにもつい納得できてしまいます。

    開き直れば案外人生思い通りにいくのかもしれない。

    恋愛は、人生の花

    こんな風に言い切れる坂口安吾のファンになりました。


    他の短編を見ても、なんだろー文体?
    投げやりなおっちゃんって感じですごく好き。

    歯に絹着せぬものいいが素敵です。


    今の時期に出会うべくして出会った本なのかもしれない!

    読んでよかった。

  • 集英社文庫版を古本で持ってるけど、表紙が素敵なので購入。

  • 附箋はりまくり。ぞくぞくしましたー。

全116件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1906年、新潟生まれ。評論家、小説家。おもな著作に『風博士』『堕落論』『白痴』など。1955年没。

「2019年 『復員殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堕落論 (角川文庫)のその他の作品

坂口安吾の作品

ツイートする