星やどりの声

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1947
感想 : 330
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100356

感想・レビュー・書評

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  • キャラクターひとりひとりがとても生き生きしていて、頭の中で映像みたいに動いていた。
    小説だけどドラマを見ているみたいに、景色や表情が見える、呼吸が聞こえる、そんな感じ。

    へんな終わりかもしれないけど、わたしは小説だからこそこういう終わり方でいいと思う。窓の捉え方が変わった瞬間に泣いてしまった。
    孝史さんがイケメン過ぎた。

  • 実家に帰ると、今まで当たり前のようにいた家族なのに、もう自分の居場所はここではないというか、何か違うなと感じてしまう。
    家族がどんどん生まれ変わっていくことは寂しいけど、両親もその前には別の家族があったんだなと。
    そして自分も今は新しい家庭を築いている。
    その繰り返しか…。
    でも、琴美のように、自分の親に自慢の娘だ、大好きだと言われたら、こんな幸せなことはないな。

  • 個性的な6人のきょうだいの話が、亡くなった父の思い出を軸に展開します。それぞれのきょうだいの世界で、みんな悩みや葛藤を抱えながらも…話の最後は、じいんとあたたかい気持ちになりました。名前も意味も思いも全部がひとつにつながり、「あっ」と気付いた瞬間…ものすごい快感でした…!きょうだいが何だかんだみんな仲がいいので、読んでいて楽しかったです。作者の言葉や表現も面白くて…「ああ、夏の電車の中ってこういう空気だな」とか。好きです。そして桐島の時も思いましたが、この人の書くキャラクターはみんなリアルと言うか、すぐ隣にいそうな生々しさがあってドキドキします(笑)個人的に…「自転車の二人乗りがうまい人って、人生のいろんなことをうまく操れる気がする」がストンと来ました。

  • 最終章・琴美を残し 焼鳥→焼肉→とんこつラーメンと自分の胃袋の限界に挑んだ飲み会後、アルコールでふらふらの状態で駆け抜けるように最終章を読みました。いいお話だった。アルコールの魔力と飲み会終わりの深夜2時のテンションも相まって泣きました。家族には、どうぞ優しく。

  • どれだけお父さんが好きなんや~ってぐらい
    兄弟みんなの心には、亡くなったお父さんの存在がどーんと大きい。
    多分それは、家族みんなが仲が良くて
    居心地のいい場所にしてくれている人がいるおかげだと思うんだけど、
    それぞれの気持を聞いていると、ちらほら出てくる我儘に
    甘いぞ!って苦い気持ちになってくる。
    人をうらやましがるんじゃないって言いたくなる。

    だけど、そんな気持ちも最後に吹っ飛んだ。
    琴美ちゃんの不思議な話がすとんと落ちてきたからかも。

  • 父親が亡くなった6人兄弟それぞれの想い。
    最後の章ですべてが繋がって気持ちよく終わってます。

    小路さんの「ナモナキラクエン」と若干似ています。

  • いい家族です!
    友達も、みんないいやつだらけです!
    星やどりの秘密もいいです!
    ぜひ読んでみてください!

  • 凌馬とあおいちゃんの話に出てきた「校庭からホイッスルの音が飛んできて、二人を通り越してそのままどこかへ飛んでいった」の一文がとても好き。

  • くうっ。
    朝井さん、やっぱりいいなあ。
    お得意の章ごとに語り手がリレーされていくなかで、家族の、それぞれの優しさが紡がれていく。
    そして、きっちり、前へと進む。
    変えたくない大事なものと、移ろいゆくそれぞれの思い。その二つに切ない祈りをこめた優しい折り合いをつけていく。
    出来過ぎとか、そんな風に言わせない穏やかな温かさや楽しさを織り込んで。

  • とても良かった。四半期1番のお気に入りの作品になりました。 家族がいる、兄弟がいるその幸せの中で登場人物たちが成長していき、巣立っていく。その根底には、家族への愛情と尊敬がある。 とても幸せな気持ちになれる作品でした。 小説なんだから、みーんなイイ子でいいじゃない。って私は思います。

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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