- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041100431
作品紹介・あらすじ
「学校に行きたくない」「朝、起きるのがつらい」「いじめにあっているけれど、誰にも相談できない」、
そんな「思い」を抱える子どもがたくさんいます。
学校に関する悩みや思いを抱える子どもたちや、その保護者、かつてそういった経験をしたことのある大人からの声を募集しました。
寄せられた投稿について、 3人の専門家が一緒に考えます。
学校にまつわる悩みに向き合うのは、脳と心の関係について研究・発信を続ける脳科学者の茂木健一郎、
カウンセリングを通して多くの人の声を聞き、人間関係の問題を見つめてきた、原宿カウンセリングセンター所長の信田さよ子、
いじめ問題の解決を目指し、『こども六法』(弘文堂)を制作した山崎聡一郎。
子どもたちや取り巻く大人が、不安や悩みごとをどのように捉え、どのような考え方をすればよいのかをともに考えていきます。
本書のもとになったニコニコ生放送番組『明日、学校へ行きたくない』での座談会に加え、
後日おこなわれた追加取材の内容や、専門家の知見とメッセージが詰まったコラム、
『不登校新聞』石井編集長と山崎聡一郎の対談などを特別収録。
■目次
はじめに
プロローグ漫画
1章 明日、学校へ行きたくない
2章 どこにも居場所がない
3章 将来に希望をもちたい
エピローグ漫画
大人の読者に向けて
おわりに
感想・レビュー・書評
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理由の有る無しに関わらず
「明日、学校へ行きたくない」と思っている人へ
〇三人の識者の座談会風に悩みを悩みとして受け止めるヒントを
〇自分は、まだまだ日本の世間にとらわれているんだなあ
〇まず、肯定すること。それから、どんな選択をしていくか。いっしょに考える -
信田さんが参加されているということで、ポチしたけど、一番の収穫は、茂木さんの子供時代の自由さと、学校だけじゃないでしょうって、何度も言ってくれること。
そうだよね、学校だけじゃないよね。
むしろ、学校しか用意されていないことが辛くさせてるんだよね。
高校からは通信制とか定時制とかあるけど、それを小学・中学から整備してほしいなぁ。
とりあえず、ホームスクーリングへ突き進む。 -
ニコニコ会議の本化。茂木さんと信田さんが割と違う考え。経験者だけあって、山崎さんが1番学校に行きたくない子の気持ちに寄り添っているように感じた。
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ホッとする。大人がこの本の著者たちのように考えるのが当たり前の社会になってほしい。特定の考えを押し付けない、学びの方法や場所を限定しない、制限しないことで、悩んでいる子どもが一人でも楽になればいい。対談形式で読みやすく、コラムも脳科学、支援者、当事者の観点から書かれていて、視点が広がる。
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不登校の悩みや不安を抱えるこども達に寄り添い、苦しいのは自分一人ではないと励まし三人の専門家が一緒に問題を解決しようと勇気づけてくれる一冊。
臨床心理士の信田さよ子さんの、自己肯定感という言葉に対する持論で「たいてい自分はいやなものです。自分を認められず嫌悪するところから、エネルギーが生まれることもあるのです。
楽かどうか、ほっとできるかどうかという点を大切にしたい」という言葉にどれだけ救われた子ども達、親がいるだろうと思いました。私も困っている子どもがいたらこのような言葉をかけてあげられるようになりたいです。
脳科学者の茂木健一郎さんは根底に優しさが溢れていて、子どもは焦らないでいい、親は応援団として子どもを信じてあげてほしいという思いが伝わってきました。
「ユニバーサルオブライフ」人生そのものが大学だという言葉を引用して、子どもや親を存在から肯定して寄り添ってくれるような言葉の数々に人間性の素晴らしさを感じました。
『こども六法』の著者山崎総一郎さんは自身の不登校の経験やそれからの人生を示し、学校という場所に行くか行かないかということがもはや問題ではなく、自分が幸せだと感じられるかどうかが最も大切で、学校は一つの選択肢であるという、経験者にしか語れない思いを言葉にしていました。
「子どもを信じ、子どもが子どもでいるだけで肯定される社会になってほしい。」
これに尽きると思いました。 -
脳科学者である茂木さんの言葉は説得力がある。不登校の長男に読ませたい。
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中2の長男が、3学期の始まりから学校に行けたり行けなかったり、、、となりました。期末テストはついに3日間とも行けず、でも、毎朝、行かなきゃ、でも、行けないと葛藤している姿に、私も胸が押しつぶされそうになっていました。
私自身はもともと自己表現が苦手なタイプでしたが、勉強だけはハマり、勉強ができることだけが自分を救ってくれたといってもいいような学生時代を過ごしてきました。でも、いい高校に行き、いい大学に行き、いい就職をしても、自分が幸せだとは思えず、子どもを生んで育てる中で、自分を知ること、自分のしたいこと・好きなことをすることこそが、本当の幸せに繋がるんだと実感しています。なので、勉強はしたければすればいい、学校も行きたくないのを無理していかなくてもいいと思っていたのですが、いざ、我が子が学校に行けないとなると、動揺し、この本を手にとりました。
長男にも、106ページの「学校に行くのがなんとなくつらい。でも学校を休むと進学できなくなるのが不安。学校をやめるか死ぬかの二択を迫られているよう。」というある男性の体験談を見せました。自分と同じ気持ち、と言っていました。そして、続けてこうも言いました。今回のテストでどの高校に行くかが決まってしまい、そうしたら、どの大学に行くのかも決まって、就職先もだいたい決まって、稼げるお金も決まる。そう考えたら怖くなった。学校へ行くのが当たり前だし、勉強できるかどうかで将来が決まる。そういう社会に僕たちは生きてる。この本に載っている人たちは、特別な人だ。自分は普通なので、こんなふうに生きられない。
本当はもっといろんな生き方があっていいのに、とても苦しい社会になってしまっています。私の大切な大切な長男、そして、たくさんの大切な若い人たちがそんなふうに思って、苦しい人生を生きているのだとしたら、とても辛いし、苦しいです。私たち親世代が、自分の生き方を通じて、いろんな生き方をしていいんだよ、と見せていかないといけないと思いました。
そんな思いも込めて、今日も私は残業する同僚を尻目に定時で帰り、用事がなくても休んで年休はすべて消化し、障害年金をもらって、ほぼほぼ専業主夫をしてくれている夫がご飯を作っている我が家に帰るのです。 -
罪悪感への処方箋。ただ、渦中にいるこどもは、もしかしたら読みたくないと感じるタイトルかもしれない。
著者プロフィール
茂木健一郎の作品






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