3・15卒業闘争

  • 角川書店 (2011年11月28日発売)
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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100509

作品紹介・あらすじ

誰も疑問に思わない学校というシステムにふと違和感を覚えたその日から、思いもよらない陰謀に巻き込まれ、壮絶な逃走劇を繰り広げる、暴力と愛、性と孤独、死と希望に満ちた、平山瑞穂ダークサイドの到達点。

感想・レビュー・書評

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  • 現時点で、すべての小説の中で一番好きな作品。好きな部分を電子書籍で繰り返し、もう何度読んだことやら。今回は絶版になった紙の本が手に入ったので頭から通しで読んでみた。紙の本独特の紙面のあたたかい感じと重み、装丁と各章の名前が全てのページに印刷されていることで、こんなに印象が違ってくるのか。主人公の境遇は、結局どんなものだったのだろう。実はすでに亡くなっており、未練に縛られて魂がどこへも行けなくなっていたのだろうか。そして、二人のヒロインと、担任や一部の先生たちは真実を知っていたのではないか。興味は尽きない。

  • なんか、無理。
    しんどくなりそうだったので中断

  • 読みにくい。この読みにくさを作者は狙ったのかもしれないが、日本語が汚く、読んでいて苦痛。掃き捨てるほどの悪夢の中にいるようだ。

  • 難解

  • 913.6 ヒ 登録番号9225

  • 何だか読んだあとくらい気分になりました。
    自分には合わなかったのかも。

  • ■うーん。難しい。

    ■ひとつひとつのシーンはとても面白く読めるんだけど、舞台設定とか細かなディテールが気になりだすとちょっと辛い。こういう作品もあるんだなぁ。

  • 僕らはいつからここにいるんだろう?一体いつになったら卒業できるのだろう?
    孫ぐらいに歳が離れた人々がクラスに同居する異形の学園。進級した記憶もなければ、卒業生を見た者も一人もいない。学校というシステム縛られた者たちがこの輪廻からの解脱を夢見て卒業を目指す!

    大人になっても初恋を忘れられない主人公が業を卒えて現実世界へと戻っていく話。
    短くまとめるとこんな感じですけど、すごく面白かったですw

    ところどころ『ラス・マンチャス通信』と似た雰囲気を感じたけど、最後はもっとすっきりしてますね。
    業を卒える(おえる)から卒業。卒業とは、未練を断ち切り過去から解放されることなのだ。

  • この作家さんの本はこの他にマザーだけかな、読んだの。

    不思議な物語を書くよね。

    この小説は鍵括弧が一切なかった。

    全部地の文というわけじゃなくて、鍵括弧なしの会話文がある。

    特に不便とか読みづらさは感じなかったから、括弧がなくても気にならなかった。

    でもあった方がいいとは思った。

    あえてなくしたのは、小説のページ全体に物語と同じような不思議な世界をかもし出すための演出を施したのかなと。



    章の展開が同じパターンだった気がする。

    仲良しな人物ができる → 結果そいつに裏切られる。 みたいな。

    主人公、なんで同じ手に何度も引っかかるんだろう。

    違う人間だとしても、何度も裏切られてたら普通なら人間不信に陥るはず。

    なのに莫迦正直に新たな人物と仲良くする。

    特別親しい友達がいない、は不信に陥らない理由にならないと思うけどな。

    単純だなーこのひと。



    それはさておき、何が原因で主人公はあの奇妙な世界で生活してたんだろう。

    香坂先生、もっとヒント頂戴!

    主人公が分かっても私は理解できてない。

    涼子がなんだっていうんだろ。

    もしかして恋焦がれた涼子の妄想ばっかりしてたからあんな意味不明な世界に連れて行かされたとか?

    まともな世界では香坂先生は主人公の恋人か妻かだと思う。

    それなら、その現状に飽きちゃって・・そういえば中学の頃すきだった涼子どうしてるかなーみたいにやっぱり妄想モードに入って・・じゃないよねorz

    あの不思議な世界の人たち、みんな生身の人間だった。

    だから死んだらそこで本当に命も終わっちゃうと思う。

    ・・つまり、現状がいかに素晴らしいことなのかを再認識させるためにあの世界があるのか?

    なんかそう思えてきたw

    涼子を消すってことは主人公の願望を打ち砕くってことだし。

    そもそも主人公がどんな外見なのか知らんけど、アイドルみたいな容姿の24歳の高坂先生と両想いなんて30歳の主人公贅沢だと思うけど。

    不満足とか飽きたとかなら許せんなー。

    高坂先生の主人公への愛は強い。

    愛の力が主人公を救ったってことでいいっか!

    そーいえば涼子は主人公の記憶の中の通りの年齢で姿だったよね。

    つまりあの世界にいた涼子は主人公にとって幻想だってことか。

    ということはあの中学校に縛られてる他の生徒も中学時代に手に入らなかった何かの幻想を感じながら悶々と日々を過ごしてることになる。

    主人公みたいに。

    普通に生活してたら気づかないと思う。

    高坂先生みたいな助っ人がいない限り、あの世界から脱出するなんて不可能に近い。



    感想というか考えをまとめた風になったw

    考えれば考えるほど分からなくなる。

    そもそも答えはあるのか・・不思議な世界すぎる。

  • 秩序がない。意味不明。

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著者プロフィール

平山瑞穂(ひらやま・みずほ)
小説家。1968年、東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年に『ラス・マンチャス通信』(角川文庫)が第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。著作には、『忘れないと誓ったぼくがいた』(新潮文庫)、『あの日の僕らにさよなら』(新潮文庫)、『シュガーな俺』(世界文化社)、『プロトコル』(実業之日本社文庫)、『マザー』(小学館文庫)、『四月、不浄の塔の下で二人は』(中央公論新社)、『午前四時の殺意』(幻冬舎文庫)、『ドクダミと桜』(新潮文庫)、『さもなくば黙れ』(論創社)など多数。評論に『愛ゆえの反ハルキスト宣言』(皓星社)、エッセイに『エンタメ小説家の失敗学』(光文社新書)など。

「2023年 『近くて遠いままの国 極私的日韓関係史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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