夢違

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 2240
レビュー : 451
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100608

感想・レビュー・書評

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  • これはホラー? ファンタジー? SF?
    恩田陸作品にはお気に入りもあるんですが~ちょっと遠ざかっていました。
    テーマが作風に合っていて、はっきりしない恐怖感がじわじわ漂う雰囲気は上手く書けている印象でした。

    ドラマの「悪夢ちゃん」はけっこう見ていたんですが、原作とは思いませんでしたよ。
    「獏」という機械が発明されていて、デジタル化した「夢札」によって夢を他の人の目にも可視化できるようになった、という設定は同じ。
    予知夢を見る場合がある、というのも同じ。
    後はぜんぜん別物で、原案というぐらいでしょうか。

    夢を解析する夢判断を仕事としている野田浩章。
    「夢札を引く」をいわれる事業は、日本では主に心療内科の治療として、海外ではインスピレーションや啓示を求める人々のアイデアの源泉などとして用いられるようになっていた。

    浩章は、図書館で何年も前に亡くなったはずの古藤結衣子の姿を見かけ、幽霊かと思う。
    兄の婚約者だった結衣子は、子供の頃から予知夢を見ることがあり、災厄を避けることが出来ればと何度かそれを公表していた。
    マスコミの餌食になってしまい、しだいに兄とも上手くいかなくなったのだ。
    浩章はその頃、高校生だったのだが。

    小学校で子供達が奇妙な行動をとる事件が、各地で起きる。
    子供達に何があったのか、浩章はその後数日の夢を解析する仕事に携わることに。
    とても鮮明な夢を見る少女・早夜香の夢の中には、結衣子の面影が‥?

    神隠し事件が起き、消えた子供達を捜して、解析も熱を帯びる。
    結衣子が生きているのではと思い始めた浩章だが‥?!
    現地へ飛び、数人で子供らに会い、夢を解析し‥
    不可思議な状況に直面する様子は盛り上がります。

    結末はちょっと急な転調で、え?これハッピーエンド?
    いや‥だって‥夢?異次元?それとも‥
    この作者は結末ですっきり解決してしまうのが嫌いらしく、読み終わっても悩むようなのが好きらしい。
    余韻を残すぐらいなら良いけど、途中ももやもやしているのが、ここでまた?!っていう。
    これはホラーってことかなあ。
    中盤はじゅうぶん楽しみ、読後感も極端に悪くはないんですけどね。

    夢を可視化できたら‥
    すばらしいアートを作れるのでは?と思ったことがあります。
    思い描いたものをそのまま作品に出来たら、良いなあ!

  • 面白かった!冒頭から恩田ワールドにぐいぐい引き込まれ一気に読んだ。寝る前に読むと眠れなくなってしまいそうな恐怖を感じた。
    でもラストは・・・、え~?これでおしまい?な感じです。
    最後に読者を突き放す手法は恩田作品には良くあることなので予想もついたけど、納得できない部分も多数。うーん、惜しい作品。

    • 九月猫さん
      vilureefさん、こんにちは♪

      はじめまして、九月猫と申します。
      たくさんの「いいね」とフォローをいただき、ありがとうございます...
      vilureefさん、こんにちは♪

      はじめまして、九月猫と申します。
      たくさんの「いいね」とフォローをいただき、ありがとうございます。

      恩田陸さんの作品「怖いよー」と思いながらも
      先が気になってどんどん読んでしまいますよね(笑)

      ぐいぐい引き込まれて期待が最高潮!なところで、
      ラストは「・・・!!」という(笑)
      もやもやしたままであったり、ナゾはナゾのままでいいんだ、と思えたり、
      作品によっていろいろなのですが、なぜか読み続けてしまう作家さんです。

      わたしはまだ恩田作品はたくさん読んでいない(特に新しい作品はまだ全然)ので
      vilureefさんのレビュー、参考にさせていただきますね。
      もちろん、恩田作品以外のレビューも!

      こちらからもフォローさせていただきました。
      これからどうぞよろしくお願いいたします♪
      2013/03/08
    • vilureefさん
      九月猫さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      私も恩田作品は王道をあまり読んでないので、偉そうなこと言えないんですよね(^_^...
      九月猫さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      私も恩田作品は王道をあまり読んでないので、偉そうなこと言えないんですよね(^_^;)
      でも独特の雰囲気が大好きです♪

      九月猫さんの本棚、コアな感じがしてとてもいいです!私の手に取らない作家さんをたくさん読んでいらっしゃるので是非参考にさせていただきます。

      それにしても、ブクログ仲間さんて猫好きが多い!?たまたまかな。
      そんな我が家にも猫2匹います(笑)
      2013/03/10
  • 昨秋に放映されたドラマ『悪夢ちゃん』の原案本、というので手に取ってみました。
    ドラマとはだいぶ世界観が違うことに驚きましたが、自分としてはこちらの方によりリアリティーさを感じました。

    ドラマから入ったこともあるかもしれませんし、『夢』を多少なりとも学術的にかじったことのある身としては、本書の世界観が妙にリアルに感じられ、次から次へと読み進めてしまいました。
    しかし最後は多くの皆様が仰っている通り、消化不良感があるのは否めませんでしたが、『夢』という題材を取り扱っているあたり、こういった終わり方もありなのかもしれませんね。

  • 悪夢ちゃんのイメージはないですね。やっぱりこれが恩田陸ワールド。八咫烏が出てきたんだけど、なんだったんだろう。そして、二人は再会する。を考えれば、再会した後が手を繋いで・・・?なんだろうか。ならば、その後は神隠しにあった子供らを・・・と、繰り返されるのだろうか。。。。まだ続きがありそうでもあり、ご想像にお任せしますでもあり。。。。八咫烏のモチーフをもっと広げて欲しいな。そして、南雲先生、って海堂尊の小説にも出てきているよね。ちょっと面白いなって感じちゃった。「ホンダリョウマ」君の小説も書くのかも。

  • 事件や違和感が1人の人物へと収束していく様に何度もゾクゾクした。
    究極のプライバシー、夢。自分や身近な人の夢が可視化できても、私に見る勇気は無さそう。

  • ホラーともミステリとも幻想文学とも言いがたい雰囲気。これぞまさに恩田陸。
    ざわざわした不安感、不穏な気配。この空気感こそ恩田陸の素晴らしいとこだと思うんです。最近の作品ではなかなか出会えなかったから久しぶりに浸れて嬉しいかぎり。
    そして謎は謎のまま、モヤっとして終るところも相変わらず。ラストの放り投げっぷりもさすがです。すっきり解決すれば間違いなく評価は5になるんだけど。笑
    個人的にはラブ要素はいらなかったかなぁ、と。こじつけた感があってその辺は微妙だった。

    「夢札を引く」という表現がとても好きです。
    夢の可視化…面白そうだけど見たいような見たくないような。間違いなく見られたくはないね。

  • 何だろう、このジワジワとくる怖わさ。
    途中で止められず、先が読みたくて、かなり厚い本でしたが
    一気に読了。
    結衣子が夢違いを願った先にあるのがあのラストだとしたら
    主人公くんは夢の世界と、現実世界のどちらで生きることに
    なるのだろう。それとも第3の世界が広がるのかしら。。。
    そんなことを思った。

  • 夢と集団無意識の関連性や可能性を示唆した心理的ホラーと言えばいいのか。
    科学が発達すればするほど、見えないモノが見えるようになる危うさが、想像するだけで怖い。

    緩急ある文章で、非常に読みやすい。分厚いのに。
    夢との境界線で行き来する主人公の悩ましさや、結衣子の霧の様な不確かな存在が、物語の怪しさに繋がっている。

    ドラマの原作になっているが、話は違うので、楽しめる。

  • 最初はミステリっぽく感じ、
    次にホラーだと思い、最後にラブストーリー!
    恩田さん独特の雰囲気を持った作品です。
    予知夢を見れる女性 古藤結衣子。
    死んだはずの彼女を追いかけて物語は進んでいき、
    ドキドキワクワクゾクゾクしながらページをめくり、
    夢か幻か、はたやパラレルワールドか、
    不思議な感覚に包まれていた。
    雰囲気に呑まれて一気に読み終えましたが、
    よくよく考えると結末がもやもやします。
    古藤結衣子は自分の悪い予知夢を変えるために
    努力していた筈なのに途中で諦めたのでしょうか?
    結局、何一つ解決していないような…。
    それにもかかわらず、結末が気になって、
    どんどん読ませる文章力。
    小説の世界に完全に引き込まれました。
    ラストを理解できて終われるか不安があったけど一安心。
    楽しい読書体験でした。
    それにこれは寝ている時に見る「夢」がテーマだけど、
    誰かの夢を視覚化したり録画したり、
    他人の夢に入りこんだり。
    夢って潜在意識が働いてるなって感じたことはあるし、
    こんな研究が実際にどこかで進んでいても不思議じゃないと思います。

  • 不思議感は変わらずだけど、これまでとは少し違う雰囲気。??で終わるのが恩田本の魅力だけど、これは、…?という感じ。二度読んでもわからないかも。

    • ぶっかけさん
      「??で終わるのが魅力だけど、これは…?」
      そうですよね。
      頭の中が混乱していて、いろんな人の話を聞きたい気分です。
      「??で終わるのが魅力だけど、これは…?」
      そうですよね。
      頭の中が混乱していて、いろんな人の話を聞きたい気分です。
      2013/05/24

著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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