花いくさ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 53
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100691

作品紹介・あらすじ

深い友情と信頼で結ばれていた花の名手・池坊専好と茶の名人・千利休。ところが、秀吉の怒りを買った利休は、非業の死を遂げる。花をも捨てかけた専好だったが花の力で立ち直った。しかしその後も、専好のまわりの罪なき人たちの命が失われていく。怒りに震える専好に、秀吉への復讐のまたとない機会が訪れる…。池坊専好と千利休感動の歴史ドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • いけばな・池坊の発祥を知りました。美の追求に命がけだった時代があったから、より厳しく研ぎ澄まされていったのですね。

  • 【最終レビュー】

    図書館貸出。

    2017年公開日時未定(映画館鑑賞予定)映画化原作本(文庫本も発刊中)

    *映画『花戦さ』公式サイト(森下佳子さん脚本)

    http://www.toei.co.jp/movie/details/1207345_951.html

    既読直後、不思議に自分の中で『感慨無量』に『込み上げる想い』を漂っていた感覚を覚える程でした。

    内容そのものは、現代に十分に置き換えられる『要素となる部分』も、所々にあったので、自然と溶け込めていました。

    〈奥行きある風情の空間美〉の中で繰り広げられる

    〈茶道と華道〉の〈趣深い『奥底に秘められた「互いの醍醐味」を通して辿り着いた「共通項となるキーワード」』〉

    を土台にしながら

    今の時代、こういった陰日向にある世界が薄れる中で

    〈人はこうでないといけないんだよ!〉

    という、利休・専好の姿を通して伝わってきた

    〈切実に、実直に〉訴えかける

    『メッセージの数々』に

    『本当にごもっとも!』

    だとつくづく、しみじみ感じ入りつつ、途中でふと、涙をふと浮かべながらのシーンもあったり…

    そんな感触に陥りながら、後半は、

    振り幅の広い『あらゆる人間ドラマの数々』に釘付けでした。

    これ以上は、ネタバレになるので、この辺りで…

    個人的には、ある寺院がメインの舞台ということで

    『禅に込められたテーマ』にも十分にリンクする『内容』ともいえるかと、自分の中ではそう感じています。

    [無欲無心]

    [無ければ無いだけ、大切なものが際立ってくる]

    [人それぞれ、いろいろあってもよいのです]

    [目には見えない深い所]

    [花=心の鏡]

    [足元の仕上げ]

    後は、脚本・森下佳子さんがどう、この雰囲気そのものを脚色しているかどうか。

    今から興味が一層沸いていますし、来年度、スクリーンでどう映し出されているか、映画の完成を待ちたいと思います。

  • いけばなの先生からお借りした本。
    読み終わって色々なレヴューを拝見しましたが、
    文型が、、とか、枚数が、、、とか、
    色々、批判的な酷評もありました。
    でも、私はこの本を読みながら5回位泣いてしまった。

    花を生ける人というのは、
    枝を落とす、花を削ぐ、葉を破る。
    無駄を省く為に後悔せずに躊躇なく切る勇気を持つ事。
    それが、この本には書いてあります。

    主題は池坊専好(花人)と、数奇な運命で命を落とした
    千利休(茶人)の厚い友情が描かれていますが、
    利休の究極の美に対しての拘りや、
    花人としての専好の己の信条を曲げない勇気に
    心を打たれました。
    時代は戦国の激情の世。
    それと同じくして登場人物の信長・秀吉・池坊専好・千利休の茶の心得や花を愛でる気持ち等が其々の立場で読み取れ、
    尚且つ、ノンフィクションなので史実通り、
    「其々の美しさあって然り」
    そう考えた利休が何故、謀反人として秀吉に殺されなければいけなかったのか?!と考え巡り、
    そして、利休と親友だった専好の、
    「花人なら花人として仇を討つ」
    そういう克己禁欲的な確固たる考えの中に、
    卓越した美も見てとれる作品でした。

    この作品は2016年、映像化される事が決まっています。
    そちらも楽しみにしています。

    一応、自分も華道家の端くれとして、
    『一輪にて数輪に及ぶなら数少なきは心深し』
    この池坊の教えを忠実に守りたい思います。

  • や、安っぽい…ストーリーも文章も薄っぺらいなぁ、というのが正直な感想です。登場人物はいかにもありがちなキャラクターばかりで魅力がないし、物語にも味わい深さがない。エピソードもありがちなものばかりなので、先が読めてしまうところも残念です。映像化前提で書かれた作品なのでしょうか。母が茶道を習っているので面白かったらすすめようかと思いましたが、やめておきます…

  • 知人の推薦と京都旅行の際の六角堂との出会いに導かれ手にしました。美と命という重い主題が友情という身時かな物語で編み込まれています。「ひょうげもの」のアナザーストーリーとして満喫できました。90分ぐらいの映画を見たような読後感でしたが、やはり作者はそういう仕事にも慣れているような方なので映像化される日も来るかもしれません。茶の湯がなかなか映像で伝えるのが難しいのに対して、花の咲き乱れる絢爛なビジュアルになるのか?池坊の総力戦になりそうなプロジェクトかも。

  • 12/06/02 池坊専好VS秀吉

  • 深い友情と信頼で結ばれていた花の名手・池坊専好と茶の名人・千利休。ところが、秀吉の怒りを買った利休は、非業の死を遂げる。花をも捨てかけた専好だったが花の力で立ち直った。しかしその後も、専好のまわりの罪なき人たちの命が失われていく。怒りに震える専好に、秀吉への復讐のまたとない機会が訪れる…。池坊専好と千利休感動の歴史ドラマ(「BOOK」データベースより)

    利休は小説にもドラマにもなっていたけれど、池坊専好について書かれたものはあまり無かったように思います。
    やはり死に方が切腹という、利休のインパクトの影に隠れてしまうのでしょうか。
    でもこの作品を読むと、同じ時代を生きた専好も、彼なりに闘ってきたのだなぁと、その生きざまに感服することになると思います。
    できる限りのものをそぎ落とし、そのものの中に潜む美を現す。
    花を立てる事で秀吉の傲慢さを戒めた大いくさ。
    花の人として生きた専好の姿に、胸打たれる物語でした。

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著者プロフィール

おにつかただし●1965年鹿児島生まれ。大学卒業後、2年間かけて世界40か国を放浪。イングリッシュ・エージェンシーを経て、01年に作家のエージェント、アップルシード・エージェンシーを設立。人気作家をかかえる。自身の著書も多数。

「2016年 『花戦さ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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