日本の文脈

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レビュー : 82
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100783

感想・レビュー・書評

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  • おばさん的なおじさん(本文より)二人の対談。
    僕もこれからおじさん化していきますが、おばさんみたいな(女性ジェンダー化した)おじさんを目指そうかと思いました。
    「俺は男だ!」って意気がると、日本ではろくなことがないいたいです(笑)。

    確かにそうかも知れません。
    アカデミズムの世界なんて肌に合わないし、やっぱり田舎にかえって農業でもやりたいな~と思いました。

  • 内田先生、あいかわらずの安定感。
    でも「ハッ」とするような(僕にとって)素敵なフレーズが以前ほどなくなってきたのは、僕が成熟したせいなのか、はたまた、、、。

    いずれにせよ、本書に限らず、内田さんの本は合理主義一辺倒の若い人に読んでもらいたいな。
    良かれ悪しかれ何らかの影響を受けると思うし、そのこと自体は慶賀すべき体験だと思うから。

  •  今回のは、かなり難しかったです。笑えるところはありませんでした。シリアスな内容です。これはっ、と思うところには印をつけたので、今後読み返していき、理解を深めたいです。

  • 中沢新一と内田樹の対談集。

    要所要所に「お!」と思うポイントがあるのだけど、私はそれで終わってしまう。「おばさん」よろしく、飲み会でダラダラ話しているあの感じと似てる。

    物足りないような気もするけど、「お!」って思うポイントで思い切り論破されてもキナ臭くなりそうな気もするし、結局そんなポイントを自分で勝手に解釈しながら日々の微調整に役立てている、といった感じでしょうか。

    全体的にすぐに何の役に立つ訳でもないけど、考え方とか、何を大切なものとするかとか、そういうのはめちゃんこ面白い。それは人生に生きているのかと言われれば微妙なんだが。あくまでスパイスかしら。

  • 中沢氏(内田氏を称して)「とても弾力のある言葉」p23

    【ブリコラージュ】
    「ありもの」で用足しをすることをレヴィ=ストロースは〜と称した。p61

  • あっさり読めてしまう対談集だけれど、内容は深い。いろいろなものを読んでいるうちに、教授のいう「贈与」「遅れ」についてだんだんわかってきたように思う。思うに、教授の論はこの二点に収斂していくのではないかなあ。「身体」を付け加えて三点でもいい。

    今回一番腑に落ちたのは、キリスト教についてであった。その始まりにおいてキリストが自らの命を「贈与」した、という物語こそがキリスト教の力の根源であるという指摘に、積年の疑問がほどけていくような気持ちになった。もう少し考えてみたい問題ではあるけれど。

  • 内田樹氏と中沢新一氏の3.11をまたいでの対談集です。3.11以前は「日本の王道」の予定であったタイトル名が3.11以後「日本の文脈」と変わったそうです。章を経るごとに視点が日本のローカルな部分から徐々に広がっていきます。

    2人はこれからの日本を考える上でのキーワードとして「贈与」をあげます。成熟した民主主義においては,等価交換の倫理が機能しなくなり,圧倒的な非対称性(経済的な不平等)が生じ,その非対称性は一方的な暴力(社会的,経済的な圧力)へと発展する,そういった意味で今後民主主義を機能させていく上では,社会的,経済的に優位に立つ者の贈与性(自分の利益とは関係なく行動できるか)への理解が必要と説いています。

    2人は共に1950年生まれの,いわゆる団塊の世代です。30代の僕とは同じものを見たり聞いたりしてもその感じ方は少し違うのでしょう。最終章「世界は神話的に構成されている」において,危機管理や怒りの制御についての視点はやはり少し違和感を感じました。

  •  内田先生と中沢先生の対談本。

     内田本をいくつか読んだ人にはお馴染みであろうテーマ(贈与、労働、神話)が随所に散りばめられている。
     人は歴史を進行させる上でどうしようもなく「物語」を必要としているのであり、グローバル資本主義のような、機械的で非人間的な方法を採用しているといつかがガタが来る、といういつもの警句が並んでいる。
     最終章ではそのいつもの警句が311以降の日本社会とどのように対応しているか、また、これ以後どのように人は振舞えば良いか呈示されている。
     

  • 著名な思想家二人による複数回の対談をまとめた一冊

    思想家ってどんなこと考えてるの?って感じで読んでみたが、なかなかに博識で勉強になることばかり

    日本の歴史、文化、能、武道、経済、仏教などなどについて、お互いの知識と見解を掛け合っていく

    特筆すべきはお互いの意見を基本的に否定するような物言いをしないこと

    この特徴は著書の中で「おばさんっぽい」という表現として繰り返し出てくる

    著者の主張の柱はユダヤ教に代表される一神教的な考え方が今の日本には必要であるというものだが、正直自分にはよく分からなかった…まだ勉強不足ということか

    少し時間を置いて読み直したい

  • 日本特殊論といった感じだが、それを賛美するでも卑下するでもなく「良いことも悪いこともあるけどなんだかんだでここまでやってこれたんだしこれからもやっていけるよ」といった態度で、肩の力を抜いて気楽に読んでいける本。

    アングロサクソン型グローバル資本主義といった思想と日本的な思想のどちらが人類的には普遍性をもっているのかという作者の問いかけ(作者は後者だとしている)を考えさせる本

著者プロフィール

うちだ・たつる 1950年東京生まれ。武道家(合気道7段)。道場兼能舞台兼私塾「凱風館」館長。神戸女学院大学名誉教授。翻訳家。専門はフランス現代思想史。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ブログ『内田樹の研究室』。



「2019年 『そのうちなんとかなるだろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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