不動の絆 ベガルタ仙台と手倉森監督の思い

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100790

作品紹介・あらすじ

練習場は被災、避難所暮らし、練習の合間のボランティア-。震災を乗り越え大躍進!チームを支えた、ひとつの思い。選手を突き動かしたリーダー、手倉森監督の熱い言葉の数々-。

感想・レビュー・書評

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  • お腹をすかせた人に食べ物を分け与える。寒さに震える人に毛布を送る。
    それと同じように、打ちひしがれた人に勇気を与える一つの手段として、改めてスポーツの持つ力を知った。

    私はごく一般的なレベルでしかサッカーを知らないけれど、人々に夢や勇気を与えるプロたちの記録として読んでも非常に興味深い。

  • 2011年、東日本大震災の被害を受けながらも宮城、東北のために戦い、当時チーム史上最高となるJ1リーグ4位となったベガルタ仙台のシーズンを、手倉森誠監督の言葉を中心に綴ったノンフィクション。
    インタビューが主なので、8年ぶりに読み返してみると、自分の視点も変わり、この本の印象に残る部分も変わった気がしました。

    2011年、そして翌2012年は最高順位の2位となったベガルタは、自分にとってはJリーグで一番「負ける気がしない」チームでした。
    華やかさはないけど、ピッチの11人、ベンチが緩やかだけど固い連帯感で結ばれ、持てる力を100%近く出して勝ち点を積み上げていた。「絆」という言葉が安っぽくならない姿がこの時期のベガルタにあったなぁと思いました。

    <心に残った言葉>
    ・このクラブには絆があって、その絆が強い。メンバーに入らなくて腐っているような、自分のことしか考えられないような選手はひとりもいない。
    ・人生はうまくいくことばかりじゃない。うまくいかなかったときにどんな行動をとるのかが重要だぞ。
    ・勝ったゲームに浮かれるな。負けたゲームを引きずるな。

    思い通りにいかず苦しい世の中ですが、いま一度自分が他者のために何ができるか、そしてどんな行動をとれるか、考え直す機会になりました。

  • ジュビロJ1時代の好敵手であり

    男気太田吉彰の在籍したチーム。



    あの震災があった2011年のベガルタ仙台の戦いの軌跡を追った本ですが

    この本を読むとさらに仙台や手倉森監督の熱さを感じます。



    人情に熱く、それでいて戦略家であり、

    さらにどんなことも自分の経験として積み上げられる素敵な人だと思いました。

    この人なら、オリンピックの代表も楽しみだ。



    大震災が起き、サッカーなんてやっていていいのか、と自問しながら

    それでも被災地のために、団結してがんばったベガルタ仙台。

    あの戦いは、同じJを戦うチームのサポーターでも

    心打たれました。



    そんな1年を綴ったこの本を懐かしい気持ちで読ませてもらいました。



    今年もJ1での試合、ベガルタの戦いを楽しみにしたいと思います。

  • 2011年のベガルタ仙台に密着。

    手倉森監督の熱い想いと、それに応える選手たち の姿に共感(^-^)v。

    震災から立ち上がろうと……、
    復興へのシンボルになろうと……、
    被災各県の皆の心の希望になろうと努めた選手のほとんどが、実は東北出身者ではないという事実。

    そんな彼らを、岩手出身の監督が“東北人の想い”を胸にまとめ上げていく過程が格好良い。

    ……けれど、せっかくベガルタをずうっと追いか けたのならば、シーズン終了までを描いて欲し かった。 “残り4節”の時点でおしまいって…ちょっと中 途半端。あと2ヶ月、出版を待てなかったものだ ろうか?と……。

    ★3つ、7ポイント。
    2013.08.26.了。図。

  • 2011年の震災から始まり、復興のシンボルとしてベガルタ仙台がたどった道をたどる話。

    震災直後はいろいろな問題もありながら、チーム一丸となって勝利を積み重ねるが、その後、連敗に陥る。最後には、また持ち直すのだが、そこにはチームとしての生き物が抱える、不平や不満の解消、勝てないときのメンタル免などがあり、それに対して指導者である監督が対応していく。

    サッカー面から見た震災や、サッカーのチームが抱える問題などを考えるにはよい本かもしれない。読んでいて、監督の熱さ・情熱が伝わってきた。

  • 2011年のベガルタ仙台の戦い方の裏話。
    あのシーズンはこうなっていたのかと、改めて考える。

  • ベガルタファンとしては読んでおこうと手にとった一冊。だいたいのインタビューは読んできたつもりでしたが初めて読むようなコメントもあり読んでよかった。そして3回は泣きました。とりわけテグのエピソードが熱すぎる。こりゃ黄金時代かな、と。彼の尊敬するベンゲルのような長期政権も期待できるし、また、期待したくもなりました。まぁ試合の描写がだいたい頭に入っている分、楽しくあっさり読めました。最後に、戸塚さんGJっす。これからもベガルタのコト追って下さいね。

  • TG本。戸塚さん。数年後また書いて下さい。

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著者プロフィール

スポーツライター。1968年、神奈川県生まれ。『Sports Graphic Number』などのスポーツ誌で様々なスポーツノンフィクションを手がける他、海外サッカー、Jリーグ中継の解説も務める。J1・大宮アルディージャの公式ライターの一人でもある。著書に『低予算でもなぜ強い? 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地』(光文社新書)など多数。

「2017年 『必ず、愛は勝つ! 車イスサッカー監督 羽中田昌の挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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