脳は平気で嘘をつく 「嘘」と「誤解」の心理学入門 (角川oneテーマ21)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101070

作品紹介・あらすじ

仕事と人間関係がうまくいく。人を見誤らない心理学テクニック。

感想・レビュー・書評

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  • 「先入観や思い込みを補強するために確証ばかりを求める確証バイアスは思考のエラー」
    「反証作業を続けていくことが大切」
    「記憶の精緻化(理由付け)」
    「仕種に意味は無い」
    「見えないものに意味を求めるのは無意味である」

    面白かった

  • 第1章 男はなぜ美人に騙されるのか?
    人は人を絶対に正しく見ることができない
    美人は性格もいいものか?
    一番人気の「やや美人」が婚期を逃す
    浮気をしやすい人、しにくい人
    浮気に気付く女の脳、気づかない男の脳
    男と女、どちらが怒りっぽい?
    女性のほうが噂に惑わされやすい理由
    怒りっぽい女性上司との上手な付き合い方
    第2章 あなたの記憶は捏造されている
    人間はたいがいトップダウン型の思考をする 
    人間の脳は節約志向である
    「いい思い出」「嫌な思い出」、脳はどちらを残すか?
    脳は「思い込み」に陥りやすい
    記憶は捏造される
    忘れていたものを思い出す鍵
    記憶を長持ちさせる方法
    第3章 仕種で嘘は見抜けるのか?
    「仕種で嘘は見抜ける」って本当? 
    相手の嘘は足に表れる 
    仕種から意味を読み取れることは稀である
    嘘をつくのも社会的マナーのひとつ
    素の自分をさらけ出せない社会は“感動” を求める
    フロイト的無意識の世界を探っても意味はない
    心理カウンセラーは占い師ではない
    人が占いにはまってしまう理由
    ロールシャッハ・テストで深眉心理は分かるのか?
    それでもまだ仕種を信じますか?
    第4章 誤解されやすいあなたへの処方箋
    ネガティブな第一印象は覆りにくい 
    悪い第一印象をリカバリーする方法
    タフで人付き合いのいい仕事人ほど鬱になりやすい
    鬱病に効く円グラフ療法
    歯の噛み合わせと心の意外な関係
    もの分かりがよさそうで意外に頑固な人
    「逆に」とよく言う人と「要するに」を連発する人は似ている
    普通に見えて「危うさ」をはらんでいる人1
    ビアスはひとつの自似行為
    本当の自分はネット上の他者と関わることでは見えてこない
    老いても若々しい人は「結晶性知能」が冴えている
    ボランティアがアンチェイジングになる理由
    怒っている相手をしずめる効果的な対応
    第5章 リーダーに求められる「メタ認知能力」
    人は「好き」より「嫌い」に共感する 
    集団心理がはらむふたつの大きな落とし穴
    「集団力」がもっとも発揮される人数とは?
    真のリーダーは行列の最後を歩く
    メタ認知能力の有無が分かるクイズ
    メタ認知能力を高める筒単な方法
    日本人に合った集団的思考法とは?
    「悪い時」より「いい時」が分析できる人が伸びる
    仕事で伸びる人、伸びない
    意思が弱くても目標は達成できる

  • すらすらと読めるが、あまり頭に残らず。

  • 歯の嚙み合わせが心と関係があることにとても興味が引かれた。読んで納得。私も噛み合わせを治したいものだ。
    題名から期待したほどの内容ではなかったが、それでも、とても勉強になることは書かれてあった。特に、対人関係に役立つことが多かった。(図書館)

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  • 心理学超入門。
    日常生活でも使えるようなトピック中心。

    ・男友達の多い男性ほど浮気する
    ・記憶を長持ちさせる“なぜ”(記憶の精緻化)
    ・仕種に本音は表れない
    ・相槌は相手の語尾に被せる勢いで打ってよし
    ・円グラフ療法で完璧主義を緩和させる
    ・他者愛が結晶性知能を伸ばす
    ・真のリーダーは行列の最後を歩く(メタ認知能力)
    ・日本人にブレストは向いていない
    ・“悪い時”より“いい時”を分析する

  • 著者は、「ホンマでっかTV!?」への出演で人気の心理学者。
    学者の書籍は小難しくて読みにくいものが多いが、バラエティ番組にも出る著者であるから、とても楽しく読みやすい。
    ・人が占いにはまってしまう理由
    ・タフで人付き合いのいい仕事人ほど鬱になりやすい
    ・ボランティアがアンチエイジングになる理由
    ・怒っている相手をしずめる効果的な対応
    ・人は「好き」より「嫌い」に共感する
    ・美人は性格もいいものか?
    ・記憶は捏造される
    など、興味深い話題が満載。
    人間関係に疲れている方は、少し気が楽になるかも。
    もっと疲れたりして・・・(笑)

  • TVにもよく出演してる植木理恵による一冊。
    わかりやすくて勉強になった。

  • ハロー(halo)効果…外見や顕著な特徴によって歪んだ評価をしてしまうこと(例:有名人が宣伝している商品は良い、という先入観)。美人や二枚目の方がいい人に見られやすい→人の容姿が裁判の判決などに影響
    自己愛性人格障害…ありのままの自分を愛せず、自分は他人より優越した存在でなければならないと思い込む(←わたし?)。浮気しやすい
    デュアルタスク…複数のことを同時進行する能力。女性の方が高い→その分女性は集中力に欠ける(オタクに男が多いのはこの為)
    脳梁(のうりょう)…右脳と左脳を繋ぐ部分。女性の方が大きい→デュアルタスクが高い
    心の浸潤性…相手への期待値。怒りっぽい人は高い。遺伝レベルで女性が高い
    アサーティブトレーニング
    女性は謝罪を求め、男性は修正改善を求める傾向がある
    自己開示と自己呈示
    不安や憂鬱などのマイナス感情を司る脳の部位(←どこ?)は意志薄弱なことと密接に繋がっている。うつ病や不安神経症の初期症状の共通点は「物事が決められない」
    子供が3、4歳くらいまでは、発達心理学的に過保護なくらいで良い。周囲との信頼感を築き上げる為
    社会的比較理論
    流動性知能…新しいことを学習したり環境に適応したりする能力。30代をピークに、60代から急速に衰えていく
    結晶性知能…経験の蓄積による判断力や理解力。
    扁桃体(興味や感動を司る)が衰える→大脳新皮質や海馬(記憶系)も衰える=扁桃体の退化を防ぐべく、感動や自己肯定感(特に重要)を持ち続けることが大事
    自己肯定感を上げる為には、ボランティアなど他人の役に立ち満足感や爽快感を得ること。扁桃体を刺激
    扁桃体は抗重力筋にも関わっている→扁桃体を刺激することで若さを保てる
    跋扈(ばっこ)…好き勝手に振る舞うこと、蔓延(はびこ)ること。魚が水篭を飛び越えて跳ねることから。
    理不尽な言いがかりに対応するには、こちらも感情を使って、怒る相手に近づくことが大事
    物量志向…「諦めない」ことに価値を置き、目標に向かって何度でも挑戦するが、臨機応変さに欠ける。日本の教育で重視されており、日本人の約6割が物量志向だと言われる。
    状況志向…環境や周りの人のせいにするタイプ
    方略志向…工夫するのが得意で先を見据えることが出来る。臨機応変で柔軟。
    心理学的には会社などで掲げられる数値目標に効果は無いとされる



    (科学ってよりも雑学って感じ)

  • 臨機応変に生きることの面白さ
    人は人を絶対に正しく見ることができない。
    そんな意味深長な言葉から本書は始まる。
    思えば、学生時代、なんでこの人はどうやって大学に入ったのだろうと思う人がいた。
    社会人になってもそうだ。
    しかし、選抜されている(はず)のだから、それなりに誰かの目はあったはずだ。
    主観。
    これなくしては人は人に見られない。

    少し悲しくなったのが、どのレベルの人が一番早く結婚するかを調べた調査である。
    美人が一番早く、次が不美人、普通、やや不美人ときてやや美人が婚期が一番遅い。
    ってことはだな、私は......。
    いやいや、そもそも美人かそうでないかも主観だ(と、自らを慰める)!
    もちろん、絶対的な順番ではないので、落ち込むことなどない(でも、小学生のときメガネザルーブスー、中学生でアゴーといわれた記憶が痛むのだ)。

    そんな暗ーくなってしまっている私は何らかの仕草をしているはずだ。
    では仕草に心理は表れるのか?
    実はそうではない。
    これは「欺瞞的コミュニケーション」というもので、一括りに意味を見出せるものではないそうだ。
    このことは目から鱗だった。

    タイトルにもあるように心理学入門ということで、一般にわかりやすい例示、親しみやすい題材を扱っている。
    それ故に、見知っている内容もあるし、専門性は低い。
    目新しいことを言っているわけではないが、騙されないよう自衛する、主観を知った上で客観視するきっかけ、等にはなりうる。

    本書を読んだからといって明日から何もかも好転することはないが、臨機応変に対応することのおもしろさを感じることはできるのではないだろうか。

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著者プロフィール

心理学者

「2020年 『サクセスフル・エイジング しあわせな老いを迎える心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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