ナミヤ雑貨店の奇蹟

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101360

感想・レビュー・書評

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  • 何かいい本ない?と聞かれたら、まずオススメしたい1冊です。

    雑貨屋さんを営んでいたナミヤさんの死により、3人のコソ泥が経験する奇蹟の話です。
    ナミヤさんは雑貨屋を営んでいましたが、「相談事にも答える」というユニークな活動もしていました。しかしいつの日か自分が伝えたアドバイス・返信は間違っていたのではないか?と考え、やめてしまいます。
    しかし、死ぬ間際になり、不思議なことに1日だけナミヤ雑貨店で未来と過去をつなぐことができ、自分の伝えたアドバイスに対する意見を未来からもらうのです。
    そんな奇蹟の日、未来では何も知らないコソ泥がナミヤ雑貨店に侵入し、ナミヤ雑貨店に相談事が届くのを見て、、、。

    ストーリーの初めから終わりまでいろいろな伏線が張られており、とてもワクワクしながら読み進めることができます。どんな些細な相談にたいしても丁寧に回答するナミヤ爺さんに心が温かくなりました。また、ナミヤ爺さんだけでなく、今まで悪さをしていたコソ泥も、自分たちが答えた相談事の結果を知って今までの考え方を改めるところや、最後のナミヤ爺さんからの返信で今後の可能性に期待を膨らますところが好きです。
    悩み相談をするのは、地図を持っているが見ようとしない、もしくは自分の位置がわからない人である。しかし相談事さえも白紙ということは、地図が白紙ということである。白紙の地図であればどんな地図でも描くことができ、何もかもが自由で可能性が無限に広がっているということである。自分を信じて人生を悔いなく過ごしてください。最後にナミヤ爺さんがコソ泥たちに答えたこの回答は、私自身もが悩み、立ち止まることがあれば思い出したい回答だと思っています。
    人は時にはなにを相談して良いかもわからないことがあります。そんな時、自分の可能性を諦めず、信じて進んでいきたいと思いました。

  • 時間軸をうまく使った、人生が絡み合うようなお話。読み終わったあと、ほっこりした気持ちになれた。いい小説だったなぁ

  • それぞれの話に関係する様々な繋がりがあることが、流石でした。実は、同じ職場の方に「最後亡くなるで」と言われ、一時的に迷い込んだ彼らの方かと杞憂していました。全ての不思議を回収するラストで安心しました。

  • 周りの誰かに相談しても「甘えかもしれない」「信じてもらえないかもしれない」「背中を押してほしいだけなんだけど」…悩みって誰もそんな感じだろうな。
    顔が見えないからこそできる悩み相談(手紙)に真摯に答えるナミヤ雑貨店の店主と、時を超えて店主に代わりオブラートに包むことなくズバズバ手紙に答える3人、手紙への向き合い方が違うのに何故か相談者たちの心を動かしてる。3人の心も動いていくのが見えて、胸にくるものがある素敵な話でした。
    手紙のやり取りが時空を超えるファンタジー要素があるのに、違和感もなく読めて良かった。

  • 超泣けるし、東野圭吾は天才

  • 初めて東野圭吾さんの本を読んだ。

    自分なりに、この本が多くの人に読まれている理由を考えてみた。
    まず1つは、圧倒的な読みやすさ。難しい漢字や単語というのはほとんど出てこない。わかりやすい表現が多く、読みやすい。
    2つ目は、本書に登場する人物たちの悩み(夢を追うことの難しさなど)が、多くの人が直面したことがあるであろう悩みであり、共感を得やすい内容となっていること。

    涙あり笑いあり、心あたたまる内容でした。

  • 良い人ばかりが出てくる、心温まるお話。

  • 最近はガリレオシリーズと加賀恭一郎シリーズが多かったけど、 今回は、ちょっと不思議なハートフルストーリー。

    雑貨店を営むおじいさんがふとしたきっかけで始めた悩み相談。
    その悩み相談が時代を超えて繋がり、奇跡を起こしていく。

    短編集のようですが読み進めていくほどに
    登場人物が繋がっていく内容。

    なんか久しぶりに東野さんの作品を楽しいと思えた。
    「トキオ」とか好きな人にはお勧めかも。

  • 基本ハートウォーミングな話。時空間的に入り混じるので、最初は読みづらいが、最後にすべて繋がってくる。さすがの転換。

  • 久しぶりに、良い本に逢えた喜びを感じました。おすすめしたくなります。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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