雪と珊瑚と

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1889
レビュー : 373
  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101438

感想・レビュー・書評

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  • くららさんの教えてくれる小さな工夫がとても素敵。

    珊瑚さんは繊細な人で,そして強い人。

  • 途中で飽きた
    描写は綺麗だけど刺激が足りない

  • 読み終わらなかった…ということはあまり興味が湧かな…

  • 20180802読了

  • ちょっと今まで読んだ梨木作品とは雰囲気が違いました。
    ファンタジー要素がなく現実的な物語。そしてやや明るめ、あくまで梨木さんにしてはですが。
    そして宗教(カトリックや新興宗教)について否定的。梨木さんの宗教感は、多分にアニミズム的なせいかもしれませんが。

    出版社(角川)の紹介は「珊瑚、21歳。生まれたばかりの赤ちゃん雪を抱え、途方に暮れていたところ、様々な人との出逢いや助けに支えられ、心にも体にもやさしい、惣菜カフェをオープンさせることになる……。」。

    こう書くと若い女性の成功物語の様ですが、それは単なる背景でしょうね。
    描かれているのは「人の繋がり」。それも一筋縄では無くて、例えば最大の支援者であるくららさんも宗教という一点では珊瑚とは相容れぬものが有り、逆に最大に批判者である美知恵の手紙に納得したりする。プラスもあればマイナスもある。よく言えば多角的、リアリティ。でもそれが梨木さんの”想い”を通らず、そのまま読者に投げかけられる。『海うそ』もだったけど「結論は読者が出してね」と預けられた感じです。

    もう一つは梨木さんの食(オーガニック)へのこだわり。自然農法や林の中のカフェ。
    もっとも、これに関しては私は興味が無いので。。。
    あるところで見かけた感想に笑ってしまいました。
    「疲れたサラリーマンに、健康的なものを」ってコンセプトはわかるけど、疲れたサラリーマンはもっと、唐揚げとかカレーとかガッツリしたものが食べたいんじゃないかなぁ。健康的なら売れると思ったら大間違いだぞ。

  • 長いこと積ん読タワーの中の一冊だった。
    ようやく読んだ。
    今このタイミングで示し合わせたように読んだことには意味があるんだと不思議な縁を感じる本だった。
    わたしは珊瑚のように若くはないけれど。

    誰かの居場所になるようなカフェ、わたしもやりたいし、もしかしたら動き出していいのか?とか。
    だから読んでて具体的にイメージしやすかった!

    完全なる母子家庭じゃないけど、ひとりでこどもを育てる覚悟を決めてること、甘えるのが苦手なとこ。

    自分の育ちはともかく、こどもには愛情注ぐと決めてること。

    くららのように、自然体でこどもを預かるのもいいな、とか。
    どの場面を読み進めても共感ポイント多すぎて、あっという間に読み終えてしまった。
    林の中の安い物件あればわたしも決めるのに(笑)

    西の魔女が死んだ、も大好きな一冊。
    こうして時を経て
    また同じ作者に豊かな物語の世界に連れて行ってもらえることに極上の幸せを感じてにやける。

  •  「プライドが試される」という言葉が胸に刺さった。
     プライドを守るために生きにくい道を選んでしまうことが往々にしてある。どうしてこんなものが自分のなかに存在しているのかと泣きたくもなる。他者からの善意を素直に受け取れなかったり、失敗を恐れて挑戦することを避けてしまうのも、プライドが邪魔しているのだろう。
     他を拒むことなく、差し出されたものを受け入れることは、プライドを捨てることではなく、むしろそれをどう受け入れるかどうか、そこでプライドが試されていると、この本には書かれていた。
     人はもちつもたれつ。なにかを与える側が、受け取る側の反応によって嬉しくなったり悲しくなったりするように、一方的に見える行為にも、そこには必ず相互に作用する関係がある。受け取る側に心地よい与え方はなにか、与える側に気持ちよく感じてもらう受け取り方はどんなものか、そうやって相手を想うことは、視野を広げて、プライドを成長させるきっかけになるかもしれない。
     とはいえ、理屈がわかったところで頑ななプライドの質を変えるのは容易ではなさそう。自分の内側を見つめ、他者との境界を分析するのは難しく、精神的苦痛を伴う。変えられる範囲で変えていきながら、どうにもならない部分は生まれ持ったものと開き直るくらいがちょうど良いのかもしれない。

  • 2014.6/22 「西の魔女〜」のお祖母さんがくららさんにになって帰ってきましたね♪生活を愛おしむ、食べることは生きること、梨木さんの宗教観も感じられる。母子関係、人との出会い、善意、悪意、相性...またも深い思索。物語のほぼ中間p161から1997年のアッシジ地震のくだりがあるが、作品の連載時期が2010.9〜2012.1から鑑みて、東日本大震災の投影を感じた。

  • くららさんがとても素敵だった。シングルマザーの珊瑚が娘の雪と生きていくためお店をひらくお話。

  • 生きているって、なんてパワフルで生生しくて素晴しいのだろう。
    人には、好きな人と、どうしても好きになれない、理解出来ない、直接的な言い方をすれば嫌いな人がいる。
    それらを全て受け入れる必要もないと思う。けれど、ちゃんと自分でそのまっさらではない部分を理解しておかないといけないと思う。

    食べることは、やっぱり生きることで、人をまっすぐに、良いエネルギーを作り出してくれる。生命力がたっぷりの瑞々しい野菜を食べるとなおさら。

    雪ちゃんの、最後に話した言葉、涙が出てしまった。暖かくて幸せで。

    それにしても、梨木果歩さん、私にとって、分かりやすくて暖かい、久しぶりのヒットでした。
    吉本ばななさんに似た、とても真面目でどっしりしていて、浮ついてなくて、だけどキラキラな、素敵な作品でした。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

雪と珊瑚とのその他の作品

雪と珊瑚と (角川文庫) 文庫 雪と珊瑚と (角川文庫) 梨木香歩

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