男と女の居酒屋作法

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 36
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101537

作品紹介・あらすじ

気の利いた肴と旨い酒で楽しむひとり酒、気の合う人と落ち着いて楽しむふたり酒。酒にはいろいろな楽しみ方がある。若い男女への居酒屋指南を通して描く、居酒屋の楽しみ。居酒屋エッセイの極み。日本各地の居酒屋を渡り歩き、その人間模様を知り尽くした"居酒屋の達人"が書く、男女別・大人呑みのすすめ。

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり男はひとり酒。

  • 「ぼくの経験では男主人ひとりに、あとは皆女性という居酒屋はたいてい良い」(P45)
    「ひとりでぼんやり酒を飲んでいたら、いつのまにか悩みが消えていたことはあります」(P58)
    「そっとかじると、鮎の清潔な魚味とワタの苦味がまじり、かすかな青い香りは鮎が食べる川苔のためだろうか」(P76)
    「主人はヤクザ風にも少しも騒がず「いらっしゃいませ」と変わらず応対し、場違い風の男も自然にこの店の空気に慣れて素直に感心してゆく」(P86)
    「毎朝一番にひく出汁が最も大切と言い、ときには自分で驚くほど良い出汁になり「今日の客はトクだなあ」と思うそうです」(P94)
    「生ビールはサーバーの洗浄など店によりおおいに味がちがいます」(P103-)
    「お茶漬は<まご茶(まぐろづけ)・あさり茶・ちりめん山椒茶・へしこ茶・汐しゃけ茶>と五種もあります」(P107)
    「なにげなく頼んでおいた<ギンナン>は、皿の半紙に黄と緑の弐食の銀杏と茶色のムカゴを散らし、蓮根素揚げ、なめろうに使った鰺の腹皮と骨の揚げ煎餅を添えた、豪華な<秋の吹き寄せ>」(P109)
    「男は一人で飲む居酒屋を持て」(P138)
    「そのうち考えることもやめて無念無想の境地になる」「ただぼんやりと店を眺めているだけがなかなかよいものになってくる」(P140)
    「一人酒の妙諦は「どこそこの常連だ」と他人に吹聴しないところにある」「ミシュランガイドに載るような店の常連を自慢する輩は下衆の徒と知るべし」(P144)
    「客同士の顔見知りが来ても声高に声をかけたり、席を寄せるような事はしない」「互いに「来てるな」とニヤリと目礼しただけで終え、あうんの呼吸で外に出てから二人でもう一軒」(P150)
    「開高健は「酒を飲むときの最高の肴は、そこに置いた自分の心だ」とさすがにうまいことを言っている」(P154)
    「居酒屋で飲むには、一人酒、二人酒、三人酒、四人以上、の四つのシチュエーションがある」「四人以上は宴会になってしまう」(P169)
    「男が、もっと言えば男同士が食通やグルメをひけらかすのはみっともない」「酒の価値はもっと他にある。それは、男同士で腹を割って飲むことだ」(P172)
    「飲んだうえの議論で一歩もゆずらない若さは必要だ。しかし、いい年齢になった男が議論するのはみっともない」(P173)

  • ちょっと前まで帰宅すると、ちょうど著者の居酒屋やバーを紹介する番組をやっていて、缶ビールを片手に、もしくは歯を磨きながら、よく見ていた。もうひとつ、吉田類という俳人の番組も時間帯は違うが見るときもあって、酒飲んでリポートして、いい商売だなあと思ってみていた。(簡単じゃないのは想像つきますが) 特に吉田類の方は酒飲みのだらしなさがよく出ていて、共感できるところが多かった。
    この本の著者の太田和彦はTVで見た感じだとあっさり系に見えたが、女性客を気にしたりと結構〝地〟が出ているように見える。
    紹介されている店は東京中心で行ってみたい店ばかりだが、女編と男編にわけているせいか、なんか窮屈な印象。似たようなテーマで原稿を書くことが多いと思うが、なんか本のコンセプトに嵌められて、自由さが欠けた印象。
    「(居酒屋で飲むとき)一人酒はべつとして私が好きなのは三人酒だ」のくだりは納得。二人酒ほどの緊張感なく、話から離れたり参加したり、結構自由だからだそうだ。なるほど。

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著者プロフィール

1985年生。東京農工大学連合農学研究科修了。博士(農学)。現在、総合地球環境学研究所研究員。主要論文:「土壌保全活動における土壌の文化的意義づけの射程-風土論からの検討-」『共生社会システム研究』Vol.9,№1(2015)

「2017年 『〈土〉という精神』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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