夢より短い旅の果て

著者 : 柴田よしき
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年6月30日発売)
3.22
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041101933

作品紹介

四十九院香澄は"その道では有名な"鉄道旅同好会に入会した。鉄道に興味はなかったが、彼女には同好会に絶対に入らなければいけない理由があった。急行能登、飯田線、沖縄都市モノレールゆいレールに、こどもの国、越後湯沢、雨晴、日光…。一つの線路、一つの駅に集う多くの人々、様々な人生と交錯する中、彼女自身も自分のレールを敷きはじめていく。ありふれた日常をちょっぴり変える、珠玉の鉄道ロマン。

夢より短い旅の果ての感想・レビュー・書評

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  • この線路の向こうには、きっとあの人がいる――。四十九院香澄は"その道では有名な"鉄道旅同好会に入会した。鉄道に興味はなかったが、彼女には同好会に絶対に入らなければいけない理由があったのだ……。
    amazon より

    タイトルがステキ.このタイトルの元になる短い鉄道旅から始まって、香澄はいろんな線に乗る.特に鉄道が好きな”鉄子”ではなかったけれど、いつしか立派な鉄子に...で終わりの話ではない.
    いろんな出来事がこんなに重なるはずがない.というのは、そこは小説だからということで置いておくにしても、旅というのは偶然の(または必然の)出会いや出来事があるものだ.
    鉄道の旅を通して、香澄が成長していく姿が見える.ある”想い”が目的の人生、それでよいのかと悩みながら、いろんな人との出会いを通じて、それもまたよいのではないか、とこの1冊の中では結論づく.続編があるようなので、ぜひ旅の続きを読みたいと思う.
    鉄子でなくても無性に鉄道に乗りたくなる.一人旅をするということは、自分と向き合うこと.こんなに小さな国に奇跡のように網の目のように張り巡らされた鉄道.そこにはいろんなドラマがあって、たくさんの夢や希望、ときに絶望を運ぶ.

  •  慶子さんの手紙は、西村京太郎サスペンスだな。
     完結しないのは、あとがきを読めば分かること。作品の評価には持ち出す必要はないもの。

  • 失踪した叔父の手がかりをつかむため、鉄道旅研究会に入る主人公、香澄。
    四十九院、がつるしいん、と読む初めて見る名字。
    結局叔父は見つからないまま物語は終わっているものの、鉄道と、それに乗る人々のそれぞれのドラマが深く味わえる。
    ネット主流の現代だからこそ、自ら足を運んでしか見れない景色や旅情がなんともじんわりする。
    日本には、まだまだ私の知らない場所がたくさんある、それを少しでも知りたいなあと感じた。
    観光が目的ではない、ただ鉄道に乗るのが楽しい。その気持ち、わかる!
    読みながら自分もどこか遠くへ行った気分になれる。でも、本当に足を運びたくなる、そんな作品。
    作者の柴田よしきさんは、すごく綿密に色々調べたんだろうなあ。作者の愛も伝わる。

  • 図書館にて。
    まだ続く物語とのこと、私もこの主人公のようにそれほど電車にはくわしくないが電車が大好きなので先が楽しみだ。
    後半は東北を走る電車も登場するらしい。
    あとがきで人生の瞬間が唯一無二とあったが、本当にそうだと思う。
    小説の中に震災で流されてしまった茨城の六角堂が出てきてびっくりしたが、ラストにきちんと注釈があった。
    この小説が書かれた頃にはまだ震災前だったんだなと切ない気持になった。

  • 四十九院香澄は“その道では有名な”鉄道旅同好会に入会した。鉄道に興味はなかったが、彼女には同好会に絶対に入らなければいけない理由があった。急行能登、飯田線、沖縄都市モノレールゆいレールに、こどもの国、越後湯沢、雨晴、日光…。一つの線路、一つの駅に集う多くの人々、様々な人生と交錯する中、彼女自身も自分のレールを敷きはじめていく。ありふれた日常をちょっぴり変える、珠玉の鉄道ロマン。

  • どうしても入りたかった大学は、偏差値が低いために両親から大反対に。
    なので、その大学と交流のある大学に入学し
    ひたすらに部員になるように頑張るそのわけは…。

    連続短編集で、鉄道が好きな人や旅行が好きな人はいいかも、です。
    鉄道で旅をする同好会。
    三半規管が弱い人達には、無理な同好会です。

    やっともぐりこみ、目的への足がかりを手に入れた彼女。
    徐々にその理由が明かされるのも楽しかったですが
    鉄道の存在も面白かったです。
    こんなに短いのがあるのか、という驚きや
    違う線に出るようなものがある、とか。

    確かに、都市に行かないと電車とは使わないものです。
    時間にならないとこないような、しかも目的地近くまで
    連れて行ってくれるわけでもないものですし。
    地方は、ただまっすぐに走ってるだけですから。

    最後には、ようやく『女性』の謎も解けました。
    とりあえず、その上司は殴り倒してもいいと思います。

  • 四十九院香澄は”鉄道旅同好会に”入会する。鉄道に興味がなかったが、彼女は同好会に絶対に入らなければならない理由があった。一つに路線、一つの駅に集う多くに人々、様々な人生と交錯する中彼女自身も自分のレールを敷きはじめる。

    学生時代に青春18きっぷで日本を縦断した旅を思い出しながら読んだ。私も鉄子だったんだわ。

  • この作品は、文壇きっての(?)鉄道好きの著者による、ロマンあふれる鉄道旅へのオマージュだ。そんな自分の姿が投影された本作品は、いわばロマンチック・レール・ミステリと分類できようか。

    一人の若い女の子・香澄が、失踪した初恋の男性の行方を探すためだけに、一大決心して東京の大学に入学するというくだりから話がスタートする。

    目的どおり、失踪した相手・園部高之の所属していた西神奈川大学の鉄道旅同好会に近づいた香澄だが、他大学所属のため、正式な会員登録のために、一人きりでの鉄道旅の取材を命じられる。

    向かった先は、近い上に全線全駅下車が簡単な「こどもの国線」。身近でありながら、それこそトリビアじみた鉄道話が次々と登場する展開に驚く、、、

    合計8話の連続した作品で構成されているが、いずれも何らかの形で鉄道旅をするという構成。その中で披露されるのが、サービス精神溢れる鉄道ファンへの賛辞。

    人探しの糸口を見つけるべく奮闘する香澄に、次から次へとさまざまな形で鉄道旅の魅力を説き続ける「鉄オタ」の先輩たちが優しい。そこで紹介されるコアな鉄道ファンの有り方に仰天。

    「撮り鉄」、「乗り鉄」、「鈍行マニア」「廃線マニア」、「時刻表マニア」、「車両マニア」、「駅マニア」、「列車グッズマニア」、「駅弁マニア」などなど。駅マニアが高じて秘境駅マニアに変化する人もいれば、乗り鉄が高じて「日本国内全線全駅下車」を目指す人々も、、、

    そんなマニアの姿を紹介しながら、乗車している路線の魅力を伝える作品群がユニーク。

    東日本大震災前の常磐線で仙台に向かう香澄の姿を描写しながらこの作品は終わるのだけれど、まだまだ人探しは続く気配。この先は東北を中心にした続編で展開されるとの予告があとがきにある。

  • 主人公は、鉄道好きというわけでもないのに、とある目的のため、ある大学の同好会に入りたくて色々と工作する。念願かなって同好会員となった彼女は、目的を果たすために動こうとするが…という話。読んでいて、探偵である旦那がある日突然行方不明になり、その行方を探すために探偵になる妻・唯の話「観覧車」「回転木馬」(これはドラマ化もされた)に似ていると思った。本来なら完結編と合わせて2冊同時発売、という事だったのが、震災のためにできなくなったとある。なので、これ一冊だけでは「消化不良」と言われても仕方ないなあと思った。とりあえず次巻も待ちますが、結果が「回転木馬」みたいにならないといいなあ…と。図書館で借りてるやつが言う事じゃないか(-_-;)

  • まだ続く

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