コブラ 下

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041102015

作品紹介・あらすじ

新たなテロと認定されたコカイン汚染。コロンビアの巨大コカイン・カルテル"兄弟団"殲滅の米大統領指令を受け、「プロジェクト・コブラ」が動き出した。指揮を執るのは「コブラ」ことポール・デヴロー、メンバーにはかつての敵、「復讐者」ことキャル・デクスターも加わっていた。情報と権限を集中させ、張りめぐらされた諜報網を利用して、鉄壁の組織を誇る"兄弟団"の弱点を一つずつ突き崩していくデヴローたち。手段も選ばず、組織幹部の娘を人質に揺さぶりをかけ、着実に追いつめていく-。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終え、カテゴリーをふと考えなおし「軍事サスペンス」にした。

    上巻が盛り上がって行った分、下巻は余りにもハリウッド的、広がりすぎた舞台をどう閉めるのか、海洋の海原を突き進む感覚になった。
    無論、コブラがとる操縦桿の裁きは見事すぎるくらい、情報権限共に集中されており兄弟団のすきを一つずつ潰しかかって行く。
    ”能なるも、これに不能を示し”の孫氏の兵法か。。

    デクスターも相手側の幹部と面会し、リストを入手したり ベランダから梯子でヘリに乗り込むなど映画を見ている感覚になる(相手の幹部:足の生えた戦車のようなガタイ、アステカ軍神のような顔・・って)

    ロメロのリンチシーンは如何にものこの作品のエッセンスを表出せんばかりの描写~血だまりの中の椅子、耳も鼻も無くなった顔・・鼻を疥癬闇の犬のえさになげてやる)

    兄弟団のボスが死に、一般人も死ぬ(メキシコ北部では拷問・処刑の死体は何千体も、一般人の死体も放置)

    そして結末は・・あっけないというか、いかにも修羅場の果ての地獄というか・・白い粉が地球の上に舞い上がった先はかすみか。

  • 【上下巻のレビュー】
    もう一捻り欲しかった

    相変わらずいろいろな国と人物が乱れてのフォーサイス節。前々作『アヴェンジャー』に登場したデブローとデクスターが手を組んで、新たなテロと指定されたコカイン汚染に立ち向かう。実世界でも麻薬対策は行われているが、大きな収穫を挙げていないのも実情。フォーサイスはそれに対して私ならこうするがねと提言を投げかける。その作戦の巧みさはフォーサイスならではといえよう。その効果が表れコカイン・カルテルの壊滅まであと一歩というところで「われらが偉大な国(=アメリカ)は外国で百万人殺すのは平気だが、国内ではその一パーセントに満たないギャングが死ぬのを見ても気絶するらしい」と最後の最後で方針転換をせざるを得なくなってしまう。出来ることならプロジェクト・コブラの目指した世界を見せて欲しかった。

  • 最期の結末が今一つ、あっけなかった。読後あまりよくない。

  • コロンビアのコカイン・カルテルの撲滅作戦のアクション小説後半。

    下巻ではいよいよ作戦開始で、徹底的なカルテル撲滅攻撃が物理的、情報的に始まります。
    物理的な攻撃に関してはこれまでの作品のように綿密な描写が光りますが、情報攪乱的な攻撃の効果は目を覆うほどすごいですが経緯の記述があっさりしていると思います。
    とにかく、撲滅作戦から中止撤退、後始末があまりにも端折られすぎの感じがしました。
    ラストのラストで<アヴェンジャー>=デクスターの一言が意味深で、真の主役は<コブラ>=デヴローではなかったということでしょうか。
    デクスターでもう一作書くとしたら、作戦の経過と登場人物像をじっくり描いてほしいですね。

  • 情報と権限を集中させ、張りめぐらされた情報網を利用して、鉄壁の組織を誇る「兄弟団」の弱点を1つずつ突き崩していくデヴローたち。手段も選ばず、組織幹部の娘を人質に揺さぶりをかけ、着実に追いつめてゆく…。

    ここまで物語を広げてどう着地するのだろうと思いながら読んだが、勧善懲悪に慣れ切ってしまった身にはなかなか苦み走った結末だった。ただ結局最後まで主人公に魅力が感じられなかったのは残念。
    (C)

  • 上下巻。スパイ小説。一人の子供の死をきっかけに、合衆国大統領はコカイン産業を壊滅させることを決定する。任務を受けたのは、元CIAのポール・デヴロー。敵への"無慈悲さ"ゆえに組織を追われた男だった。
    かつての敵で唯一自分を出しぬいたキャル・デクスターを味方に引き入れ、大規模な、そして周到な作戦を開始する。
    初めて読むジャンルのスパイ小説。デヴローの考えた作戦は、麻薬組織の弱点を的確についた、見事な作戦です。そして、その作戦は一方で無慈悲で、かなりの犠牲を(敵方に)与えます。
    ただ読んでて爽快感がある反面、全編にわたってあまりにも一方的すぎて、少し拍子抜けしました。麻薬組織がいいように踊らされすぎです。息もつかせぬ攻防がなかったのでそこが残念。

  • <上下巻共通>
    冒頭ネタを知ったときに、新鮮味にかけるかなぁ、と思ったが、フォーサイスならではの展開で、面白かった◎ 最後のどんでん返しも、らしさを感じた(#^.^#)

  • 物語の展開はおもしろいんだが、最後はかなり消化不良。こういう結末は期待してなかった。

  • 新たなテロと認定されたコカイン汚染。コロンビアの巨大コカイン・カルテル“兄弟団”
    殲滅の米大統領指令を受け、「プロジェクト・コブラ」が動き出した。指揮を執るのは「
    コブラ」ことポール・デヴロー、メンバーにはかつての敵、「復讐者」ことキャル・デクスターも加わっていた。情報と権限を集中させ、張りめぐらされた諜報網を利用して、鉄壁の組織を誇る“兄弟団”の弱点を一つずつ突き崩していくデヴローたち。手段も選ばず、組織幹部の娘を人質に揺さぶりをかけ、着実に追いつめていく―。

    ブラジル人退役軍人パイロットを雇う。。
    輸送船と輸送機を攻撃。
    弟がコカインで死んだので、人が乗っている輸送船、輸送機に対し、躊躇なく弾丸を撃ち込む。
    最後の仕事で墜落するも、救助される。逮捕されるも、無事、釈放。
    輸送船の名前は隠し場所の溶接工を誘拐。家族をアメリカに連れ出し、
    輸送船の登録名を入手。
    コロンビアとスペインを頻繁に行き来する弁護士が女子学生と手紙を渡している。幹部の一人が溺愛する一人娘(マドリッド在住)。
    ジゴロスパイに誘惑させ、NYに来させ、荷物の中にコカインを忍ばせ逮捕。
    デクスターが幹部と面会し、買収した入国検査人のリストを入手。
    ホテルのベランダからフェリの梯子で脱出。
    ドンにばれる。12人の殺し屋に襲われ、5人撃ち殺すが射殺される。
    世界中にいる買収役人を一斉検挙はじまる。さらに情報入手。
    コカインの品薄状況を演出。わざとコカインを見逃す。
    ドンと売人組織に殺しあいをさせる。
    暗殺部隊のボスもイタリアでの戦いで死ぬ。
    一般人にも多くの犠牲者がでる。
    作戦は中止。
    コブラはドンと面会。余ったコカインを10億ドルで売ることを約束。
    コブラはコカインを渡さずに焼却。
    コブラはドンの殺し屋に暗殺。

  • 「ジャッカルの日」、「悪魔の選択」など多数の著作がある著者。
    本書はその著者の(少なくとも和訳版では)最新刊です。

    テーマはコカイン。
    コカインを扱う麻薬組織とこれと戦うために特別に作られた組織との戦いを描いています。
    はっきり言ってありえない感が強いストーリーでしたが、それでも(ベストセラー作家だけあってか)読める内容ではあります。

    では前置きはこの位にして以下であらすじを紹介。

    ワシントンの貧困地区で15歳の少年が麻薬の過剰摂取により死亡。
    彼の祖母がホワイトハウスのメイドだった事により、大統領がその死を知り、これを切っ掛けにコカインを扱う麻薬組織「兄弟団」に対する米英政府による戦いが始まる。
    この戦いの指揮を取るのは、敵に対して冷酷過ぎるという理由でCIAをクビになった70代の元職員(通称・コブラ)。
    コブラには監査無しの20億ドルの予算の他、関係機関の全面協力を命ずる大統領令、必要な人材を独自の判断で雇い入れる権限などが与えられる。

    時に冷酷の評価に違わぬ非情な手段を使い、「兄弟団」に対する入念な攻撃準備を行うコブラ。

    そして容赦の無い攻撃が始まるが・・・・



    上下巻に分かれており、上巻では準備が、下巻では攻撃が描かれています。
    特に下巻はコブラの非情さが浮き彫りになった展開となっており、これだけやると確かに効果は出るよと言った感じです。
    そしてストーリーに(上記の通り)ありえない感を植え付ける結果にもつながっています。

    とは言え、そこはベストセラー作家。
    最後にひねりを効かせ、凡庸な小説としては終わりません。
    (若干くどさも感じる文章ではありましたが)十分楽しめる内容です。

    お時間のある時にでも一読されてみては如何がでしょうか。

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著者プロフィール

1938年イギリス生まれ。空軍のパイロットなどを経て、ロイター通信、BBC放送の記者を勤めた後、作家に。71年ドゴール暗殺をテーマに書いた長編『ジャッカルの日』で小説家としてデビュー。綿密な取材とストーリーテリングの天賦の才で世界をわかせ続けている。著書に、『オデッサ・ファイル』『戦争の犬たち』『神の拳』『アフガンの男』『キル・リスト』、小説のような半生を描いた自伝『アウトサイダー』など多数。

「2022年 『ジャッカルの日 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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