永遠の曠野 芙蓉千里III

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 207
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041102275

感想・レビュー・書評

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  • 大河ドラマだった。
    ロシア、モンゴル、中国、日本の関係がふんだんに書かれていて、歴史に疎い私はついていけない部分もままあったが、おそろしく読み応えがあった。

    人ってどんなに心を壊されても、立ち直れるもんなんだな。勇気出た。

  •  『芙蓉千里』を読み始めた頃は、まさかここまで続くとも、骨太になるとも思ってなかった。大河ロマン小説にしては、政治情勢なんかがきちんと書かれており、難しくてなかなかすんなりとは読ませてくれない。でも、シリーズ最終巻を読み終えて、感無量。小難しい中にも、大河ロマンたっぷり。フミの波瀾万丈でたくましい生き方も素敵だけれど、黒谷、建明、炎林というフミをめぐる3人の男たちの、なんと魅力的なことか!それぞれにキャラクターが違って、とてもいい。特に建明の最期、炎林とフミの関係が素敵すぎて、分厚い本を持つ手のだるさも、二段組みの構成で文字を追う目の疲れも、読み終えた後は胸がいっぱいで、心地よかった。

     またいつか、読み返したい。次は、ぎゅっと短い時間で一気に読みたい。

  • 甘くない、というのが第一の感想でした。
    冷たいわけではないんだけど、自分は自分、他人は他人、という壁がある感じ。
    対人関係の中では助け合い精神が働くべきだという先入観があり、それを期待して読んでいるのですが、全くもって裏切られます。
    でもそれがあたりまえだと強かに受け止めて前向きに生きていく。
    すごいな、と思います。

    自分のことは自分で責任を持って行動しないと。
    もっと強くならねば!

  • シリーズ最終巻は1920年から1922年の間のロシア、モンゴル、
    中国、日本の、モンゴル独立に関する争いが舞台
    半分くらいは史実の話で、歴史の本を読んでる感覚だったので
    内容を整理するのでいっぱいいっぱいでした(笑)

    登場キャラクターはしっかりと、描がかれていたので、
    すべてのキャラクターに愛着があっりました!
    こんなにも、のめりこんだ小説は初めてでした。
    全てのキャラクターが、目的に向かって自分の人生を
    全て注ぎ、熱く生きていた!

    モンゴル独立の戦いが終わってからのフミ達の生活が
    切なくて、びっくりで、びっくりで、えー!って感じでした(笑)
    俺的には満足の結果でした!!

  •  や。すごいわ。
     怒涛のような展開とロマンスが同居してる。少女小説の正当な進化という気がする。こういうまっとうな、そして格好いい小説を読んだのは久しぶりで満足。

     出てくる男性人が皆イケメンすぎて鼻血噴く。

  • 最後まで胸の熱くなる展開だった。世の女性たちは読むべし! 最後はやや予想できたけど、終章の展開までは予想できなかった。満足のいく終わり方!

著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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