- Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041102275
作品紹介・あらすじ
私は、芙蓉。この最果ての地で見事な一夜花を咲かせてみせよう。不世出の舞姫は恋ゆえに芸を捨て、馬賊に。彼女の思いが、歴史を変える-ドラマティック女子道小説、感動の完結巻。
感想・レビュー・書評
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89:須賀さんの書かれる少女主人公は、本当にしなやかで、逞しくて、可愛くて、艶やかで、強い。胡子としての生活がありありと描かれ、スケールの大きさとリアリティ、圧倒的な展開とスピーディな展開に毎度のことながら浸れました。
正直なところ、建明のフラグが立ちすぎていて読んでいてつらく、フラグが成立してしまったときは泣きましたが、心折れた芙美が再び立ち上がるまでの描写は「流血女神伝」を思わせるもので、胸熱でした。少女小説というとちょっと違う気がするけど、少年小説の少女版? たぎります! -
大河ドラマだった。
ロシア、モンゴル、中国、日本の関係がふんだんに書かれていて、歴史に疎い私はついていけない部分もままあったが、おそろしく読み応えがあった。
人ってどんなに心を壊されても、立ち直れるもんなんだな。勇気出た。 -
驚きのハードボイルド展開と意外なラスト。女のロマンとかそーゆーのブッちぎっちゃう荒業ドラマ。おもしろかったー!
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モンゴルの近代史に詳しくなかったので、
ロシア、日本、モンゴル、中国との関係が理解できなかった。
辛亥革命後の中国、満州、日本というのは、
いろいろな本で読んできたが、
モンゴル近代史はなじみが薄いかな。
そういう意味では、力作だと思う。
主人公の芙美、パトロンの黒谷、
恋人で馬賊の楊建明と炎林。
饒舌なきらいはあるけど、さすがの筆力。 -
89:須賀さんの書かれる少女主人公は、本当にしなやかで、逞しくて、可愛くて、艶やかで、強い。胡子としての生活がありありと描かれ、スケールの大きさとリアリティ、圧倒的な展開とスピーディな展開に毎度のことながら浸れました。
正直なところ、建明のフラグが立ちすぎていて読んでいてつらく、フラグが成立してしまったときは泣きましたが、心折れた芙美が再び立ち上がるまでの描写は「流血女神伝」を思わせるもので、胸熱でした。少女小説というとちょっと違う気がするけど、少年小説の少女版? たぎります! -
登場人物と関係性がごっちゃになって読むのが辛かった中盤。
最後はそこに落ち着いたのか、とすこしほんのりしんみりしつつも、逞しく生き抜いた先の幸せによかったな、と思えたラストでした。
2018.7.9 -
やっと読み終わりました。
放置してかなり経ってしまったので、関係性や名前の読み方を忘れてしまい、一苦労。
一度読み始めれば、止まらないのはさすがです。引き込むのがうまいなと毎度ながら思います。
終わりが予想外だったので、そうきたかという思いですが、私は良い終わり方だなと思います。
炎林のことも好きになりました。良い男ですね。再読するまでに二歳ほど歳を取ったので、以前の私は今よりも子供で、炎林の魅力がわからなかったんだろうなと思いました(笑)
それでもやっぱり黒谷さんが好きだなと、しみじみ。
黒谷さんのような男性、いませんかね?(笑) -
読み始めたら一気読み。
そうか、そういう風に終えるのか。
面白かった。
それにしても長い旅路だったな・・・ -
もうちょっと詳しい地図と、あとやっぱり人物紹介が欲しかったなあ。慣れない地名や人物名に苦労したけど、ストーリー自体は面白かった。女一代記というか文字どおりの芙蓉千里を駆けるといった風で。すっかり落ち着いた感のある終章だけれど、実際にこのあとなにが起こるか知っているだけに、フミたちはその時代をどう生きていくのだろう、とすごく興味がある。
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いやー。読みきった。
息もつかせぬ展開過ぎて。
芙蓉千里を遥か前に読んで、後の二冊。
まさかこれを読みながら、浅田次郎さんの清朝末期のあのシリーズを思い返すとは思わなんだです・・・
久々に、読書後の心地よい爽快感が得られた作品でした。
これ以上ない結末だったと思う。
うん! -
いや~、凄い疲れた。二段組のぶ厚い作りもさることながら、馴染みのないモンゴル・シベリア・中国大陸の地名人名・歴史的政治的流れに難儀し、それ以上にフミの生き方が怖くなるほど純で激しくて。みんなみんな鮮やかな生き様だった。物語の最初には、単なるフミの芸妓としての成功物語かと高を括ってましたが、どんどん壮大に広がっていきました。私イチオシだった黒谷さんの登場が3巻に来て少なくなったのが残念と言えば残念ですが、納得の結末です。うん、良かった。
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甘くない、というのが第一の感想でした。
冷たいわけではないんだけど、自分は自分、他人は他人、という壁がある感じ。
対人関係の中では助け合い精神が働くべきだという先入観があり、それを期待して読んでいるのですが、全くもって裏切られます。
でもそれがあたりまえだと強かに受け止めて前向きに生きていく。
すごいな、と思います。
自分のことは自分で責任を持って行動しないと。
もっと強くならねば! -
芙蓉千里は少女小説を書いていた須賀さんの地続きにあるんだなぁって思う。読む度にそう思う。
流血女神伝は最後まで読めてないんだけど、展開的には似てるのかしら。
少女が女になったところで物語その役目を終えているという感じがする。
建明の最後はしっくりきたなぁ。
穏やかな人生は送れないんだろうなぁと思っていたので。
あぁ、そうなるよねぇ、と悲しかったけど。
あと炎林みたいなサブリーダー的な人ほんと恰好いいと思うよ。
ほんど好みドストライクだよ。
エピローグでも彼女たちが逞しく生きていて頼もしかった。
まだまだ激動の時代の最中、というか、
もっと激しい流れの中に時代ごと突っ込んでいくんだけど、
そんな中でも図太く逞しく強かに生きていくだろうなぁ。
生きていって欲しいなぁ、と思わせる終わり方でした。 -
後半のフミの行き意地の強さに、びっくりしつつも感心していました。
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草原にはいつも自由しかない。
フミの物語のラスト。
いやーおもしろかった…。これはすごい。
炎林がしあわせになってよかったわー。
史実が多く盛り込まれているようなので、ついていくのが大変です。
炎林は、微笑んでいた。その目からは涙が一筋、こぼれ落ちた。「おまえの幸せを、願っている。どこにいても。」