ナモナキラクエン

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.60
  • (31)
  • (93)
  • (104)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 509
感想 : 100
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041102664

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最後の最後にようやくタイトルの意味にたどり着きました。父の思いは重くて深いけど、文字にするとしたらやっぱりカタカナが似合うかもしれない。

    この作者は本当に人が好きなんだろうなぁ。
    強くて、しなやかな人になりたいな。

  • 海の近くの一軒屋に、父親と暮らす、山紫水明(サン・ユカリ・スイ・メイ)の4人は、母親が全部違う異母兄弟。ある日突然父親が亡くなり、遺言にあったそれぞれの母親に会いに行く。母親たちが去っていった理由が明らかになる。

    家族に悲しい思いがある人ばかりだけど、でもとってもイイ人に出会ってる。ラクエンあるよ。

    父さんは、絵、ファッション、ピアノ、サーフィンと多趣味多才。「一時代を築いた伝説の雑誌」の元編集者。そして4人の子どもたちを育てる父親、かっこいい!

  • 破天荒な!?父親の突然の死。残された四人の異母兄弟がそれぞれの母親に会いに行く…この作者らしくみんな好い人ぎ~でもそれがいいね~
    2013.1.31

  • 4人の異母兄弟が父親の死をきっかけに母親に会いに行く話。
    登場人物の会話が婉曲で読み手が想像してねって感じで読解力のない自分には辛い…。

  • 初めて読む作家さんでした。癒し系の作品。出てくる人がみんないい人過ぎてリアリティが無かったけど、一日の終わりに一章読むのが楽しかった。いい時間を過ごせました。

  • いつもこの作者さんの話を読んで思うのは
    優しい人なんだろうなぁという事。
    根本的に人の善を信じているというか
    どの話を読んでも上澄みの綺麗な部分
    少し濁った所が少し混ざったとしても
    基本綺麗な話を書く人だなぁと思う。

    母親の違う山(サン)紫(ユカリ)
    水(スイ)明(メイ)の四兄妹。
    「楽園の話を、聞いてくれないか」
    そう言い残し亡くなった父。
    残された子供たちの母親たちに会いに行く
    「夏休みの宿題」が始まった。
    温かい、爽やかな話。

  • うわぁ、そうきたかぁ。
    もうお父さん凄すぎ、そんな楽園一人で作るなんて。

  • 子供達がみんないい子に育って周りにも恵まれてよかったなぁと思います。でも最後結局よくわかりませんでした。また読み直したいと思います。

  • (No.12-90) 

    『主人公の大学生は向井山、ムカイが名字で名前はサンと読む。続けて読むとムカイサン。妹・紫(ユカリ)、弟・水(スイ)、一番下の妹は明(メイ)。4人合わせて山紫水明と名付けたのは父だ。しかも4人とも母が違う。父は4回結婚して、全員と離婚した。
    とんでもない父だが、個性的な愛情をたっぷり注いで育ててくれたので、サンは父をたいした男だと思っていた。そして皆が夏休みに入ったある日、まだ56歳の父があっさり死んでしまった。
    父は遺言を残していて、親しくしていた友人に全てを頼ってあとのことを済ませることが出来た。
    その遺言の中に、4人の母親の情報もあった。会いに行くかどうかは自分たちの判断でやれと。
    きょうだいで話し合い、会いに行くことに。サンとユカリの母にはそれぞれの付き合っている相手と二人で。スイの母にはサンと二人で。メイの母には4人全員で。
    子供を置いて出て行ってしまった母たちは、会いに行った自分たちを受け入れてくれるだろうか。』

    子供が4人で山紫水明?結婚と離婚を4回もして、それぞれ一人ずつ子供を残して、全員と円満離婚らしい。そんな設定、あまりに不自然でしょう。最初のうち、いかにも作ったお話だわって思っていたのです。
    このお父さん、少々変わっているけれどすごく良い人みたいなの。それなのになぜ妻が出て行っちゃうのか不思議でした。しかも子供はお父さんが引き取る形で。
    お母さんと会ったときの体験や、他の子供のときの事を聞く、サンの彼女のはるかが鋭い感性の持ち主で。感じたことをサンに言うの。サンも(読んでる私も)それに刺激されて、もしかしてと段々分かり始めて・・・。

    そうか、そうだったんだね。あからさまな文章にしてはいないけれど、ちゃんと真実が分かる書き方になってた。
    この家を楽園にしたかったと書き残したお父さん。
    お父さん、あなたは素晴らしい人です。楽園はここにちゃんと出来たと思う。
    真実が分かって感動しました。

    題名についてはやや不満。何でカタカナなのかな。普通に「名も無き楽園」の方が私は好きなんだけどな。

    何気なく手に取った本ですが、読んで良かったなと思いました。

  • 軽いけどねー。

    軽いけど、きらいじゃないよねー。


    そんな感じ。

全100件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

小路幸也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×