フェルメールの仮面

著者 : 小林英樹
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年9月1日発売)
3.29
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041102688

作品紹介

折原祐一郎は画才を期待されて芸大を受験するが果たせず、パリの私塾で学んだ後に小樽で絵画塾を手伝っていた。画塾の娘・繭と平穏な日々を送っていたある日、かつての恩師シャセリオから一通のメールが届く。祐一郎の高い模写能力が買われ、19世紀の模写作品の修復依頼が入ったという。破格の好条件に一抹の不安を抱きながらも祐一郎は小樽の美術教師、柚子とフランスのモルレへ飛ぶ。そこで"あるフェルメールの絵画"について書かれた謎めいた手記を見つけるが、それはフェルメールの贋作をめぐる陰謀の始まりだった…。暗き栄光と平凡な将来。若き画家が選ぶ道とは-。完全復元模写をめぐる物議を醸す問題作。

フェルメールの仮面の感想・レビュー・書評

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  • フェルメール巡礼者としては、タイトルの「フェルメール」が目に入った瞬間に手に取ってました(笑)。
    ただ単に贋作疑惑を追うサスペンスではなく、時代の違う話が並行して書かれてたので、贋作というよりも隠された真実と感じられ、面白かった。
    初めて絵画の修復を詳しく知ることが出来たのが勉強になり、またさらにフェルメールの魅力が増しました。

  • 現存するフェルメール作品は、37点。そのなかでも、真贋がはっきりしない2作品「赤い帽子の女」と「フルートを持つ女」(いずれもワシントン・ナショナルギャラリー所蔵)をテーマとしたサスペンス小説。

  • ミステリーの要素としてはあんまりでしたが、フェルメールの魅力や、絵画修復についてよくよく書かれていて興味深かった。

  • 美術にまつわるミステリー、模写に関する陰謀という内容でした。

  • 「模写は忠実な複製であり、贋作は偽物である。」かぁ。

    真作かどうか意見が分かれている「聖プラクセディス」を観に行こうと思ってた矢先に読んだのもあってとてもおもしろかった。この絵にどんなストーリーが隠されてるのか知る由もないけど…謎のままの方が夢があって良いのかもしれない。

  • 絵画の世界は、こういう裏話も有るのかと考えさせられる内容だった。どこまで事実でどこまでが小説かは、絵の素人には分かりようがない。ストーリーの展開はよく考えられていて、面白かった。

  • 最後の余韻がよかった。結局、どうなったかはっきりとはないところ。専門用語がたくさんだったが、絵画には興味があったのですんなり。興味がなかったらつらいかも。

  • 画家・フェルメールの贋作を巡る絵画ミステリー。現代と、過去のパートが交錯しながら、真実へとたどり着く。フェルメールの真珠の耳飾りの少女はなぜか心ひかれる作品であることは確かで、その実このフェルメールという画家は謎多き画家でもあるという。装画もいいね。読んでないけど、原田マハの『楽園のカンヴァス』って多分これと似た感じなんだろうなと思った。2013/006

  • クラシック音楽は、演奏者の個性が反映されてその曲自体よりも演奏者の表現に注目が集まりますが、絵画ではいかに優れた模写でも模写師は注目されず、あくまでオリジナルが尊ばれます。

    本書は、現在本物として崇められているフェルメールの作品が模写あるいは偽物だったらという、いかにもあり得そうな内容です。

    現在のルーブル美術館においては、人類の宝と評価される作品を今生きている人達だけの鑑賞のためにオリジナルを傷めないよう、美術館の意向によりあえて模写が置かれているというのは理解できますが、美術館自体も把握していない偽物が紛れ込んでいる可能性を感じました。


    また、模写師の生涯という新しい視点を感じることができた点は面白かったです。

    絵画や模写の心得がある人にとっては興味深い内容なのでしょうが、僕は予備知識のないまま読み進めたので十分な理解には到達できなかった感があります。

    後半の少し強引なストーリーが残念でしたが、よく練られた小説だと思いました。

  • パリのアカデミックな私塾で4年間模写や修復の修行をした折原祐一郎は、小樽の絵画塾を手伝いながら、『小樽デルフト風の会』の主要メンバーとなる。模写作品の修復の腕をかわれた祐一郎は、パリでの恩師からの紹介でニューヨークの画商から模写作品の修復の依頼を受ける。
    ストーリーは19世紀初頭のパリの工房で働くアンリの物語と現代の折原祐一郎の物語が、同時進行形式で展開される。

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