- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041102794
作品紹介・あらすじ
2000億円はどこへ消えたのか?知られざる驚愕の真実。元AIJ企画部長の告発。
感想・レビュー・書評
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★マドフは案外そばに★著者は野村でオプション取引の経験があるだけに稼げて当然という思いだったという。ほかのインタビューを読んでも浅川社長は古き良き野村の個人向け営業マンであり、「次は取り返しましょう」を年金基金にもやってしまう能天気さが前代未聞の事件を引き起こしたようだ。運用会社のトップが数字をいじっていれば会社の中の人でも分からないというが、明らかにチェックシステムの問題だろう。
浅川社長が年収7000万円も取っていながら「私的流用はない」と話していると聞き、2000憶円を失えばかえってそうした感覚になるのだなと妙に納得してしまった。野村やみずほ証券を経た著者のような経歴の人で、うまくいかなかった人の話を聞く機会がない点からも興味深い本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
事件の闇の入り口にも辿り着かない迷著だが、
複雑から混沌の闇となる中、渦中の空は澄み渡るという社会や組織のモメンタムの強さは理解できる -
個人的に興味深いジャンルだったので読みましたが、一般的にはあまり読む必要もない1冊だと思います。
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AIJ事件。企画部長の振り返り。
昔ながらの証券マンであった浅川が、「取り返せる」と思って相場を張り続けて、2000億程度損を出して、年金基金がやられた。そう複雑なものではないとの総括。
浅川以外少数しか知りえず、自分も被害者、という言い分。
これだけ読めば、頷けなくもない。
まあ、相場は大変だ。 -
結局のところ、厚かましい一人の勘違い男と無責任極まりない年金関係者、と彼らにカモにされた(されつつある)サラリーマンのよくある話。
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155ページで読むのをやめた。ただ、【信頼・信用】が全てと改めて考えさせられた。
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2000億円消失のAIJ事件で、企画部長(営業)を勤めていた著者による回想です。
事件そのものの紹介は、報道で知った以上の情報はありませんした。AIJ代表の浅川氏の個人的犯罪で計画性もなくズルズルと始まってやめられなくなった、との説明であり、それを見抜けなかったのは著者の「これくらいの運用成績なら自分でも出せる」との傲慢さであったとの反省であります。
これを読んでも日本の金融システムの弱点や年金制度の問題点などはわかりません。リーマンブラザーズの内幕本を読んだ時も感じましたが、人間は弱いものであり、失敗を失敗として認められない、わからないことを理解したふりをする、などの小さな愚かさの積み重ねがこのAIJ事件を招いた、と。
大和銀行巨額損失事件の「告白」も合わせ、金融に関わる方はぜひ。 -
読みやすい。AIJが10年で年金2,000億円を消失(2,043億円→40億円)させた話し。この事件はたった3人で行われたらしい。主犯は悪いことをしたという自覚が無い。「人を動かす」に書いている通りだ。著者が野村證券に入社し「場立ち」という仕事を与えられ、その後留学するところは興味深く読める。自分で運用するより他人に預けて失敗する方が精神的に楽なのかな?(自分の愚かさを受け入れるより、他人の愚かさのせいにした方が良い?)誤字脱字は無かった。
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不謹慎を承知で言えば、読み物として面白い。
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