先導者

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.02
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103173

作品紹介・あらすじ

感じていたい、あの人のぬくもりを。過酷な運命を背負った少女が辿った、哀しき死と再生の物語。第19回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  •  死者を再び富と名誉を持った家系に生まれ変わらせる役割を持つ先導者となった「わたし」。わたしの運命を一人称の語りでつづられた小説。

     ホラー小説大賞の受賞作ですが怖さというものはなく、わたしの語りの美しさや格調高い文章はどちらかというと純文学の香りすらも漂わせているように思います。

     なにより圧巻だったのはわたしが死者の魂を導くため臨死体験をする際の描写力です。この作者は一度死んだことがあるのか、と思わせる生々しさがありました。わたしが魂を導く御堂の話やそこが徐々に崩壊していく話も妙なリアリティがありました。

     わたしが所属する組織についての話や後半の展開などがちょっと消化不良気味でしたが、語りの美しさ、描写力に加え、物語の展開もわたしの再生、もしくは復活の物語としてとても綺麗なもので、ここをさらに突き詰めていくと、ものすごい作品を今後書かれるのではないか、という予感を持ちました。

    第19回日本ホラー小説大賞 

  • あまりに繊細で、痛々しく、美しい物語。生の世界と死の世界、その間を超える臨場感に圧倒されました。
    荒廃しつつあるのが地上の世界だけではないという哀しさも印象的で。どちらの世界も決して甘やかなものではないけれど。描かれるそれぞれの美しさには強く惹きつけられました。
    闘争と荒廃に満ちた世界には幸福などないのかと思えましたが。脆弱な主人公の内面的な「強さ」や、少しずつ描かれる「絆」が、ほんの少しの希望を与えてくれた気がしました。

  • なかなかに不思議な感覚の小説でした。

    日本ホラー小説大賞受賞作ですが、特に怖い話ではありません。
    死後の世界、輪廻転生を導く人たちの話しです。

  • だ、ダメでした。
    途中で読むのやめちゃいました。

  • 図書館にて。
    ホラー小説大賞受賞作ということで、予約して借りてみた。
    全編に通じて静けさに満ちた作品。
    ホラーというほど怖さは感じられなかったし、淡々と過ぎていく日常に差し込まれた非日常というような、じわじわとくる理不尽さ、悲しさのようなものが感じられた。
    以前読んだ、「わたしを離さないで」(カズオ・イシグロ)と同じ静けさというのはほめすぎ?
    中盤の曾祢さんの生い立ちのエピソードはもう少し薄くても良かったのでは?
    それよりはわからないなりに主人公の幼いころの生活の描写がもう少しわかると、彼女の寂しさがもっと伝わる気がした。
    ラストシーンも、なし崩し的に運良く逃げられているまま終わっているけれど、曾祢さんとの何か幸せなエピソードも欲しかったな…。
    甲斐さんとのことも大樹とのことも中途半端で、大切な人と一緒にいることを選んだのなら、最後にもう一つ能動的で未来につながるエピソードが欲しかった気がする。

  • どうもファンタジーの要素が強いきがして読みにくかった。

  • まず、文章がとても上手で香気がある。一人称なのだが、なにか昭和初期の作品を読んでいるような錯覚に陥ることしばしば。物語の設定にも引き込まれる。それまで何の疑いもなく組織の命令に従ってきた主人公が、恋愛感情を知り自我に目覚めていく過程は痛々しくも力強いのだが、その恋に走ることにより、提示されていた問題が投げ出されたままになってしまったのは少し残念。この部分だけでスピンオフ作品も描けると思うので、いつの日かそんな物語も期待したい。

  • 図書館本

    ムラカミハルキ新作予約、2番目だって、やった~!

    ***

    車、ぶっつけた! とほほ・・・。

  • 現実に見えそうで見えない。
    異世界に連れて行ってくれる本でした。

  • 切なくて儚いけれど、美しい。「生」と「死」、「業」について考えさせられる。

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