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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784041103173
作品紹介・あらすじ
15歳のとき「先導者」として認可された「わたし」。死者を再び富と名誉を持った家系に生まれ変われるように導く役割を託されていた。過酷な訓練を経て、ついに最初の任務を果たすときが来たが……。
感想・レビュー・書評
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死者を再び富と名誉を持った家系に生まれ変わらせる役割を持つ先導者となった「わたし」。わたしの運命を一人称の語りでつづられた小説。
ホラー小説大賞の受賞作ですが怖さというものはなく、わたしの語りの美しさや格調高い文章はどちらかというと純文学の香りすらも漂わせているように思います。
なにより圧巻だったのはわたしが死者の魂を導くため臨死体験をする際の描写力です。この作者は一度死んだことがあるのか、と思わせる生々しさがありました。わたしが魂を導く御堂の話やそこが徐々に崩壊していく話も妙なリアリティがありました。
わたしが所属する組織についての話や後半の展開などがちょっと消化不良気味でしたが、語りの美しさ、描写力に加え、物語の展開もわたしの再生、もしくは復活の物語としてとても綺麗なもので、ここをさらに突き詰めていくと、ものすごい作品を今後書かれるのではないか、という予感を持ちました。
第19回日本ホラー小説大賞詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはある種のファンタジーなのだろうが、とてもではないが終盤で本を閉じようかと思った。
あの世とこの世の関係をハイコンテクスト的な世界観に落とし込んだのはいいかもしれないが、読者である当方は置いてけぼりを喰らった気分である。第19回日本ホラー小説大賞の大賞だろうがなんだろうが、こればかりは怖くないし面白くない。結局のところ想像が追いつかないのはお前の読解力のなさだと言われればそこまでだが、これで賞が取れるのかと首を傾げた。 -
あまりに繊細で、痛々しく、美しい物語。生の世界と死の世界、その間を超える臨場感に圧倒されました。
荒廃しつつあるのが地上の世界だけではないという哀しさも印象的で。どちらの世界も決して甘やかなものではないけれど。描かれるそれぞれの美しさには強く惹きつけられました。
闘争と荒廃に満ちた世界には幸福などないのかと思えましたが。脆弱な主人公の内面的な「強さ」や、少しずつ描かれる「絆」が、ほんの少しの希望を与えてくれた気がしました。 -
死に対する見方が変わりました、切ない物語でもあります
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だ、ダメでした。
途中で読むのやめちゃいました。 -
どうもファンタジーの要素が強いきがして読みにくかった。
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図書館本
ムラカミハルキ新作予約、2番目だって、やった~!
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車、ぶっつけた! とほほ・・・。 -
現実に見えそうで見えない。
異世界に連れて行ってくれる本でした。
小杉英了の作品





