かんかん橋を渡ったら

  • 角川書店 (2013年3月25日発売)
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感想 : 34
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  • 本 ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103579

作品紹介・あらすじ

寂れた温泉町・津雲へと続くかんかん橋。菊ばあちゃんの嫁入り、出征、食堂『ののや』の真子達親子の別れ、多くを見送った今、町を容赦ない不況が襲う。それでも生き抜く女たちの、母なる強さと温かい涙の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 昔からあるかんかん橋。石でできた古い橋。
    この橋を渡ってきた人々の人生。
    戦争があったり、嫁いできたり苦楽を見てきた橋。
    橋になぞらえて人の生きざまが語られているのが魅力。

  • 小さな寂れた田舎町にあるかんかん橋。
    その橋を中心とした連作短編。

    ほっこりした内容だと思いきや意外にもヘビー。
    最後の章にはガツンとやられました。
    淋しすぎる…。
    みんなのこの後が物凄く気になります。
    どうやら続編があるようなので読まなくては。

    やはりこの人の描く野球の話が好きだなぁ。
    『いつかの自分』を信じられる人は強い。
    素敵な言葉。

  • 最後の話で思わず泣いてしまいました。

  • すごく泣いてしまった。特に遠い人とかんかん橋で。真子ちゃんも鮎美も奈央さんも菊ばあちゃんも清蔵さんも珠美さんも恭介も強くて弱くて愛おしい。

  • 登場人物たちの人生にジンときた。
    きっと、側から見ると不器用そうでもフワフワしていそうでも皆懸命に生きてるってことが描かれているからジンときたのかなと思う。

    全ての事情やあれこれが語られるわけではないけど、この人にもきっと色々あるんだろうな〜想像される。

    自分から見る両親の姿と、夫婦としての両親の姿にとてもギャップがあるっていうのは気付きだった。たとえ家族でも、あくまで子供である私から見た側面しかみえないってことで…当たり前なんだけど忘れがちかも。

    津雲にはいろんな人がいて各々のドラマがあるけど、かんかん橋という変わらないものがあることで、なにか繋いでくれるというか、少しの安心を与えてくれるような気がしました。

  • 寂れた温泉町・津雲へと続くかんかん橋。
    菊ばあちゃんの嫁入り、出征、食堂『ののや』の真子達親子の別れ……、多くを見送った今、町を容赦ない不況が襲う。
    それでも生き抜く女たちの、母なる強さと温かい涙の物語!
    (アマゾンより引用)

    オムニバス形式の短編集。
    野球部の子の話があったけど、あれは誰ともつながってないのかな?

  • 色々自分の人生と重ね合わせる事が多く面白かった。ただ、カンカン橋を巡る多くのエピソードが結局顛末はという感がある。

  • 津雲にある津雲口橋、通称『かんかん橋』をめぐる人たちの物語。全5編。
    食堂ののやを中心に、過去は菊おばあちゃんの話から、現在の街の人たちの人情話。

  • なかなか進まなかったけど
    菊おばぁちゃんの「遠い人」から一気に引き込まれる。
    「遠い人」から先の4編は泣けました。

  • 連作短編6編
    岡山あたりの田舎,津雲町のかんかん橋あたりを舞台に繰り広げられる人間模様.食堂ののやのメニュー野菜炒めが美味しそう.野球少年が出てくるあたりは,あさのさん得意の青春物風.章ごとに少し色合いが変わるのも面白い.

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著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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