出雲王のみささぎ 西原無量のレリック・ファイル

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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103609

作品紹介・あらすじ

無量は、海外でも活躍する天才的な若き「遺物発掘師」。帰国早々、島根県出雲市に派遣される。だが発掘現場は、昔から曰くのある降矢家の神社があった場所。不穏な空気の中、ついに殺人事件が発生する。

感想・レビュー・書評

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  • 一巻を読んで放置していたけど、なぜか続きが読みたくなって読んでみました。こういう歴史系ミステリは日本書紀や古事記を読んでるとずいぶんわかりやすいな、と。出てくる人間関係がこの作者らしく濃くて、終盤ちょっとアップアップしながら読みきりました。

  • はい・・・。
    面白いです・・・。

    付箋の量、スゴッ(笑)!! 読み応えがあると思う。
    著者といえばミラージュシリーズ、でもってミラージュシリーズといえばライトノベル、ほしたらこのシリーズはどうなんやろう。
    やっぱりライトノベルなんかな?

    ライトノベルってジャンル、すごい広いよね~。

    私程度の読解力なら、何回もいきつもどりつしながら読んだよ。
    作中で
    「そういえば○○は△△といっていた・・・」
    ちゅうような、伏線の回収が後半はバンバンでてくるんやけど、その都度

    「エッ!? どこの、どれ!?」

    と、ページを繰りなおす始末・・・(笑)。

    ほんで、
    「ああー!! いうてるわ、確かに」
    と、納得してから続きを読むということを繰り返すわけやけど、今回はできるだけそんなことがないように、各章どころか段落ごとにじっくりちゃんと理解しもって(?)読み進めていったつもりやのに、それでも全然拾えなかったわー。

    しかも、今回はタイトル通り出雲の話。前作の奈良でももちろんそう。
    違う作家やけど、同じく神話をベースに書いている「神様の御用人」でもそうやけど、

    漢字がなかなか読めない・・・。ガク・・・



    この本も振り仮名が多かったと思います。
    さすがに毎回というわけにはいかんけど、各章の初出ごとには振り仮名をうってくれてたんじゃないかなあ・・・。

    私は読書をするときに、知識を増やそうとかはまったく考えていないので、
    「えっ、この漢字なんて読むの」
    とか
    「これどういう意味」
    とか思ったら調べるものの、ほとんど記憶には残っていない(いいのか、そんな読書)。

    それでもさすがにこのテの神話ネタばかり読むと、推測でもいいからなんとか読めるようになりたいな、と、思い始めてきたわ。(;^ω^)

    神賀詞

    とか

    神等去出

    とか・・・! 読めんわ。ほんで、「だいたい、こうかな~」って推測も、できんわ! トホホ


    ちなみに神賀詞が「かむよごと」で、神等去出が「からさで」ですって。
    難しい、難しい!


    さて、付箋の量が半端ないので、箇条書きで書いておこう。笑
    一番はアレやけどな、出雲大社、行きたいわー!! 縁結びとか関係なく


    ■どうしても、無量をポスト高耶、忍をポスト直江で読んでしまう

    もうこれはスイマセン。どうしようもない。
    でも前述の通り、無量のキャラが高耶に比べると幼くてかわいい。たとえるなら、ミラージュの4作目あたりまでの高耶っぽい。
    (たとえるな)

    どうも無量も
    「きつくなると閉じこもってしまう」
    とか
    「抱え込みすぎる性格」
    だそうなので、いやいやいやいや、ソッチ方向に行かないで~! と、願うばかり。

    この調子で、あれこれ闇は抱えつつも基本は年相応のかわいらしさを残したままで、シリーズが進んでいってほしい!
    無量の心の中以上に、発掘ネタのほうが魅力的だよ~!!


    ■そのためのキーマンは

    萌絵でしょう・・・。

    彼女に対しては無量も「少年ぽく」なってるので、この調子で萌絵も頑張ってほしい。
    唯一のヒロインのはずが、すっかり「武闘派」になってるけど、それはまあどっちでもいいわ。
    でも最終的にはなんか無量に対してバカっぽくなってそうなのでそれは困る。

    年下の可愛い無量も放っておけないけど、年上のカッコイイ忍にも照れる・・・ちゅうような、リア充に見えてものすごい二次元ぽい要素がムンムンするこのままのキャラでいってほしい。頼む。


    ■だって忍と無量の関係はそのものズバリやろう

    無量が無事であればほかはどうでもいい忍と、忍を慕ってるけど、周囲の目を気にして独り立ちしようとするどう見てもツンデレの無量・・・。

    どう考えても高耶と直江やん・・・! イヤ―


    いやいや、高耶と直江のキャラも悪くはなかってんけど、ドロドロが若干重すぎてん。
    今度はもうちょっとアッサリ、くっついたらエエでーと思ってます。


    無量がお風呂に入ってたらあとから忍が入ってきて無量がやけに焦るとか、事情聴取のためにキャバクラへ行ってボトルまで入れてきた忍が泥酔して無量に抱き着くとかもう何のフラグ? ちゅう話やからね!
    べつにええけど!!


    ■でも「JK」って何なんやろね・・・

    前作で忍の過去がある程度明らかになって、まさかこのままフェイドアウトとは思ってなかったけど、二作目にして堂々と返り咲き・・・(だから、べつにええけど)。

    でも、「なんかある臭」がスゴすぎる・・・。
    なんかあってもエエけど、ひつこいけど、無量と忍の関係はふつうに相思相愛にしといて・・・。
    そこはもう、大前提でお願いしたい。

    (いやアカンやろ)BL本ちゃうからな、これ


    ■まさかJKって女子高生ちゃうよね

    まさか・・・。


    ■著者はときどき面白い言い回しをしはると思う

    今回「へー」と思ったのは、無量が忍に言うたセリフで、
    「言わないどいて」

    言わないでおいてほしい、ちゅう意味なのはわかるけど、「言わないどいて」って。
    少なくとも私はそういう言い方はしないけど・・・。方言?


    あと、無量が萌絵に
    「アイスでも買いに行こか」
    ちゅうたのも、びみょうにオッサン臭くてええなと思った。笑


    ほんで、古いノートの表現として
    「すっかり黄ばんで古紙特有の甘い匂いがする」
    って、なるほど~!! と、ひざを叩きたくなった。

    古い紙って特有の(いい)匂いがするけど、甘い匂いね。なるほどね。ほんまやね。


    ■九鬼による無量への壁ドン

    なんかもう・・・。
    無量・・・。

    こういうところが、ポスト高耶といいたくなるところなのよ・・・。


    ■でもって萌絵ちゃんが自分の力不足を悔いたセリフが

    「筋トレをさぼったりするから」

    いいわぁ・・・。この子・・・。
    パンツ裏返しもよかったよ・・・。

    でも、終盤やとくに終章のはしゃぎっぷりは若干心配・・・。
    無量と忍の闇が濃くなるのも困るけど、それを補うかのようなおバカキャラにはせんといてほしい。


    ■引用が・・・

    切羽詰まってたんやろうけど、(おそらく)早口の忍の「反骨めいた台詞」、すっごいよかったです。
    こういう人間味あふれたところが著者の味やと思うので、ほんまにこういうラインは大事にしてほしいよう・・・。

    (ミラージュの後半がよほどトラウマに。笑)

    だって高野さんってすごいいい人やったけど、最後の無量へのあの助言が・・・!
    いいこと言うてはるけど、闇に引きずり込むなー! と、ちょっと思った。


    ■■■■


    ■レガリア

    regalia

    王位の象徴、即位の宝器、(官位などの)記章、勲章、(官位などを示す正式の)衣服、華美な礼装、盛装



    ■■■■

    しかし、面白かった! 休みの日に読むにはピッタリ。
    もちろん続編もあるのかどうか、調べたい!! 読みたい!!


    ほんで、今、(読了したので)ブックカバーを取ってみたら(読むときはブックカバー必須派)表紙は結構なイラストやったんや・・・。

    どこかで見たことあるな~、と、しばらく考えたわ。
    あれか。
    「もものき」シリーズか! なるほど!! 

    萌絵ちゃんはちゃんとかわいいし、こういうイラストは好きですよ~。( *´艸`)

    (2016.07.02)

  • 西原無量のレリック・ファイルシリーズ、2作目。
    今作の舞台は出雲。

    出雲神話や記紀などが出てくると、どうしてもあの方のQEDシリーズとか思い出しちゃうけど、さすがに薀蓄はそこまでではないにしろ、現代の事件ミステリとの絡め具合はこちらのほうが上手くマッチしていて面白く読めた。最後は、あまりの人間関係の複雑さに音を上げようとしたけれど(苦笑)。
    主要メンバーのキャラは、、、う~ん、私はまだ慣れないな。萌絵ちゃんのキャラは分かりやすいんだけど、無量と忍さんが大人なのか子供なのか、振り幅が大きすぎてキャラが掴み難く、結局読み辛いままで今作も終わってしまった。

  • 高田崇史さん系の歴史ミステリを、腐りかけの歴女向にしたというかなんというか。
    あ、ほめてますよ!
    どり的にはそこそこ属性が当てはまってたのでしょう、結構面白かったです。
    またシリーズ2冊目から読んじゃったけどな……。

  • 西原無量のレリック・ファイル第2弾。今回は出雲が舞台。
    前作同様、今作も地元の名家同士の争いから、後醍醐天皇の後胤、三種の神器のひとつ八尺瓊勾玉となかなかな話の広がりっぷり。でも、この壮大さが、歴史ミステリーの魅力のひとつかな。
    結構マニアックな専門用語も多いけれど、分かりやすく解説してくれてるので、あまり知らなくても楽しめる。
    いろいろと重くて哀しい話だけど、個人的には前作より面白かった。

  • 出雲旅行後に図書館で発見して借りた本。
    旅行で行った土地の話+歴史の話で私にとってはとてもタイムリーでした。七色の雲私も見てみたかったなあ。
    でも文章にある景色がなんとなく想像できそうで良かった。

    この話の前の話もあるみたいなので読みたい。

  • 御統とか大好きなワードがいっぱい出てきて楽しめました。犯人探しも奥が深くて、読みごたえがありました。いろんな歴史事項が出てきて面白かったです。

  • 私は前作よりも好きです。
    切なかったですねぇ。
    発掘開始から、だんだん話が壮大になってくるのが面白いなぁと思いました。歴史ものならではな感覚。
    次作も期待!

  • 考古学をベースとしたラノベ。
    続編。

    後半その展開か!というようなアクロバットさでしたが。

    おもしろいけど、なんでソフトカバーなのかな。昔はこういうクオリティで少女小説行けたのにな。

    今は流行らないのかな

  • シリーズ2作目
    濃密
    家族関係の複雑さにアワアワ

    発掘現場の様子
    気力体力いって大変そうだけど、おもしろそう♪

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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