国境の雪

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2013年2月1日発売)
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本棚登録 : 71
感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (674ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041103753

作品紹介・あらすじ

2010年冬、喜び組の崔純子は国家最高機密とともに脱北、中国に入った。亜細亜政治研究所長・甲斐長州の意を受けた工作員・蛟竜は、ハルビンで純子を確保し、中国から脱出を図る。しかし、北朝鮮国家安全保衛部の朴成勇と中国国家安全部の厳強幹は、純子と蛟竜の行方を執拗に追い続ける。次第に追いつめられる二人。さらに純子の持つ国家機密をめぐり、各国の諜報機関が暗躍する。日本を目指す二人が国境で見たものは何か…。純子と蛟竜が手にした国家機密が明るみに出た時、世界が大きく揺れ動いた…。

感想・レビュー・書評

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  • 脱北者の純子は母親が日本人だが、孤児で出自が不明な設楽と出会い、中国から脱出する物語だが、北朝鮮・中国・アメリカの現在の首脳が出てきて、様々な国際問題を本音で語り合う場面があり、とても面白かった.北朝鮮が脱北者をしつこく追いかける話や中国の首脳が金正日の扱いに困る話は事実に近いものがあるように感じた.前述の二人と甲斐長州の関係が最後で明らかになるが、結末も少し悲しい展開だ.

  • エスピオナージ。
    サラリーマンの僕にはわかりませんが、
    本当だったら怖い。

    というか、少なからず本当なんだろうな。。

  • 日本の諜報員と北朝鮮の脱北者(美人)が中国から脱出する話。
    話の半分くらいが,アジア・中東の実際の世界情勢で,壮大というか的が絞りきれていないというか。
    とにかく作者が中国大嫌いなのは伝わってくる。
    同作者の「中国毒」と「チャイナインベイション」も読めば君も立派な嫌中者の仲間入り。
    今回は誰もビンゴ!と叫ばない。

  • 3月-1。3.5点。
    北朝鮮から、機密を持ち出した女性と、日本のスパイ。
    逃避行の物語。
    660頁と、読み応え十分。時事と密接に絡ませ、面白い。
    ラストが、イマイチの気が。。

  • アジア外交についてすごく考えさせられる本。私たち日本人は普段の平和な生活を漫然と生きているけど、実は諸外国の脅威に常に脅かされていて、気づいた時にはとんでもないことになっているのではないかと思わさせる。圧倒的な取材力。

  • 2013/11/26
    移動中

  • 国家機密を持った脱北女性と、日本人工作員。二人の行く手を阻む近隣各国の諜報員。二人の行く末に待っているものは如何に!!

    実名がバンバン出てきてものすごくリアル。この作者の作品を初めて読んだけど、情報量が半端じゃない。

    この先がどうなるのか、気になって読み進めてた。

    作者の他の作品も読んでみようと思わせた。

  • 脱北者の純子と工作員鮫竜の愛の物語、と言いたいところだがそこはやはり柴田さん。北朝鮮、中国、アメリカ、日本という国々、他にもアラブ諸国などの情報満載で楽しませてくれる。
    どこまでが事実でどこからがフィクションなのかは読む人次第ではないだろうか?綿密な取材、研究の程がうかがえる。最近の柴田さんは読むほどに怖くなる。

  • こんなに長いページで書かなくても良かったのでは?と言うのが第一印象。
    引っ張った割にはオチもいまいち良く分からず。
    柴田氏の本が好きなだけに今作は☆3です…

  • かなり細かく取材しないとこれだけ精細には書けないなと思いました。
    只、ヒロインが持ち出した情報の重大さに個人的には余りピンと来ませんでした。次回作も期待してます。

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著者プロフィール

1957年、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科中退。フリーのカメラマンから作家に転身し、現在はフィクションとノンフィクションの両分野で広く活躍する。パリ〜ダカールラリーにプライベートで2回出場し、1990年にはドライバーとして完走。1991年『KAPPA』で小説家デビュー。2006年、『下山事件 最後の証言』で第59回「日本推理作家協会賞・評論その他の部門」と第24回日本冒険小説協会大賞(実録賞)をダブル受賞。2007年、『TENGU』で第9回大藪春彦賞を受賞し、ベストセラー作家となった。他の著書に『DANCER』『GEQ』『デッドエンド』『WOLF』『下山事件 暗殺者たちの夏』『クズリ』『野守虫』『五十六 ISOROKU異聞・真珠湾攻撃』『ミッドナイト』『幕末紀』など、多数ある。

「2021年 『ジミー・ハワードのジッポー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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