ノックス・マシン

著者 :
制作 : 遠藤 拓人 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
2.89
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本棚登録 : 944
レビュー : 179
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041104156

作品紹介・あらすじ

上海大学のユアンは国家科学局からの呼び出しを受ける。彼の論文の内容を確認したいというのだ。そのテーマとはロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」でだった…。異形の奇想ミステリ集!

感想・レビュー・書評

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  • SF的なギミックを使ってミステリを外側からメタ的に捉えた中編集。本作には古典ミステリが色々と出てくるが、真相には触れないようにしているため、ミステリ初心者でも安心して読める。さらに古典ミステリを読んでいるマニアからしたらニヤリと笑うようなシーンも。表題作の『ノックス・マシン』は小説の自動生成を巡る議論が記憶に新しいこともあり、非常に興味深く読めた。SF的観点から見て、オチのパラドックスは予想がついたものの、そこに至るまでの世界観の構築は素晴らしい。個人的にお気に入りなのはメタの極地である『バベルの牢獄』だ。かなりの異色作ではあるが、非常に実験的で類を見ない傑作。

  • ☆SF

  • <あらすじ>
    上海大学のユアンは国家科学技術局からの呼び出しを受ける。彼の論文の内容について確認したいことがあるというのだ。その論文のテーマとは、イギリスの作家ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール、「ノックスの十戒」だった。科学技術局に出頭したユアンは想像を絶する任務を投げかけられる……。本格ミステリとSFの美しき「融合」がここにある。異形の奇想中編集!※本電子書籍は、紙書籍『ノックス・マシン』から「ノックス・マシン」「論理蒸発―ノックス・マシン2」の2篇を収録した電子オリジナル・コンデンス(凝縮)版です。
    結構、読み手を選ぶとか言われてるが、
    海外SF余り知らなくても十分楽しめた。
    ただ、何となくオチが途中でわかってしまうのが……。

  • 最初はこれがSFか?!と思っていたが、だんだんと面白くなった。小説の構文解析から発達した数理文学解析。それをコンピューター・テクノロジーの発展でオートポエティックスというコンピュータが文学を生産する時代。そんな時代を背景にしたSF。奇想天外だけど、なんだか面白かった。ノックスの十戒って、Wikipediaで調べてみた。なるほど、No Chinaman項が入っているな。

  • ノックスマシン自体の着想はすごい面白いのに、なぜこのぶつ切りの短編にしたのかという感じです。SFです、本格ミステリではないです

  • 同じ新本格でもどっちかっつーと有栖川とか島田とか派なワタクシ。法月は結構アウェイ。法月ファンってこんなに物理チックなリテラシーが高いのか⁈ビックリ。
    ▪️「ノックスマシン」"ノックス場における中国人ルールの奇妙なふるまい"だって(≧∇≦)物理用語を駆使して大風呂敷広げたオチが、主人公マターの第5戒かよ〜。
    ▪️「引き立て役倶楽部の陰謀」往年のミステリーファンへの大盤振舞い! しかもACが残した未発表原稿の体裁を採るヘイスティングスの手記という、メタメタな構造。
    ▪️「バベルの牢獄」ページの表裏に文字が印刷されている本、という形態って電子書籍に席巻されないでほしい〜
    ▪️「論理蒸発ーノックスマシン2」主人公の元カレがヴェトナム人テロリストが、<マウントオリーヴ>って(≧∇≦)最後は自己犠牲の浪花節にオチちゃうところが法月のトンガリ具合の甘い所か。

  • いつも同じ作家ばかり読んでいてはダメだ!
    と書店に入り選んだのがこの作品。

    選んだ理由は、「このミステリーがすごい」で1位だったから。

    でも、失敗した。

    恐らくこれは読者を選ぶ本。
    ハマっていれば最高に面白いんだろうな、と思いながらもハマれず、読み進めるにも時間がかかった。

  • 挫折

  • 完全にマニア向けなおやつ本だと思うのです。

    ミステリと言うよりSFと言うよりエンタテイメントと言うより、おやつ。
    しかも年に1度必ず食べたくなる感じの、食後ではなく、晩御飯の代わりになっちゃうくらいのおやつ。

    ……いえ、決してしーなが今お腹が空いているというわけではないのですよ。

    帯にちゃんと「ミステリ」「SF」「エンタテイメント」とあったので、ちゃんとそのつもりで読んだのです。
    短編集だったのは残念……とも思ったのですが、最初のを読んで安心。
    あの調子で長編だったらきっと読み終わるのに数か月かかってしまうのです。

    短編4本なので、中編くらいの長さではないのでしょうか。
    ボリュームはたっぷり。

    4本の中の2本は続き物で数学とか、物理とか、ブラックホールとか、タイムマシンとか。そう言う系統。
    勿論しーなが読んでて「ふんふん、そうかそうかー」とすんなり読み進められる感じではなかったのですが
    「そう言うものなんだ……ふ、ふーん……」と、SFならではの読み方で十分についていけたのです。
    かの有名な「ノックスの十戒」に絡んだお話で、ストーリー全体よりも、ノックス自身に興味を持ったのです。
    ノックスの本は読んだことないので、読んでみたくなるのですよ。

    余談なのですが、オーソン・ウェルズがH.G.ウェルズの『宇宙戦争』についてのエピソードは聞いたことあったのですけど、ノックスの「ブロードキャスティング・バリケイズ」という「ノックス神父ショー」については初耳だったのです。益々ノックス読んで見たい……!!1

    この本の一番のお気に入りは、やっぱりワトソン組合なのですよね
    主人公探偵の引き立て役として登場する「ワトソン役」のキャラクターが一堂に会して……と言うお話なのですが、元ネタを読んでいればもうもうwkwkが止まらないのです!!1

    ヤムチャとカカシ先生と高杉晋助と…などなどが集まる「カマチャ組合」と例えたらこのニヤニヤを分かって貰えるかも。
    未読だけど名前は知ってるキャラや、初めて見る名前や。
    これは色々読みたくなってしまうのです。

    次に読み始めたのが竹本健治なので、ちょっとウロボロス思い出してやっぱりニヤニヤしてしまうのですね。

    おやつ美味しくいただきました。

  • あとがきによると「本格SF」。
    ミステリのランキングでは高い評価を得るが、ブクログでの評価は低め。作品を読むと、納得!
    海外の古典ミステリ作品が好きな人でないと十分に楽しめない作品でしょう。
    ノックス、クリスティ、クイーンの知識は必要不可欠。
    ある程度分かると、「引き立て役倶楽部の陰謀」とか楽しめるはず。

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著者プロフィール

1988年10月、『密閉教室』でデビュー。

「2017年 『7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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